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イギリスの医療費・医療制度を海外旅行保険のプロが徹底解説

イギリス

ヨーロッパの中でも憧れのワーホリの国イギリス、旅行先としても人気のロンドン。また世界経済の中でも重要な都市として知られています。イギリスは、日本人の旅行先、留学先、ワーホリ先として根強い人気を誇っている美しい国です。ここでは、イギリスの現在の医療制度や医療費、また実際に日本人の現地での保険請求事例をまとめています。渡英の際には、ぜひ一読!参考になさって下さい。

ココがポイント

  1. イギリスでは、NHSという健康保険制度が整っており長期滞在者は治療を無料で受けられる反面、病院の予約が取りづらい、手術待ちで数ヶ月待たされるなどの課題もあります。
  2. イギリスのプライベート医療サービスでは上記の問題はクリアされていますが、治療費が高いことがデメリットです。
  3. NHSを活用する前提で、NHSのデメリットを埋めるという観点、携行品などの物の保険をカバーするという意味合いで海外旅行保険の加入は検討しておきましょう。

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イギリスの医療水準

イギリスの医療事情・医療技術は日本と同等、それ以上のレベルを誇っています。病気やケガに関しては、万全な治療が受けられます。しかし、医療レベルより深刻な問題は、入院待ち、手術待ちが大きな社会問題となっています。また、NHS(イギリスの国民保険サービス)に加入していていない外国人が無保険で渡英した場合の自己負担は非常に大きな額となります。

NHS運営の仕組み

日本と同じく、NHSは国の税金で運営されていますが、日本と同様に医療費が年々増加している点がイギリスでも社会問題となっています。ただ、イギリスの医療費がGDPに占める割合は9.8%と他のEU諸国と比べても健全な運営がされていると言えます。

イギリスで診療を受ける手順

イギリスでは、GP(ホームドクター)制度を採用しています。これは日本のように直接「専門医」にかかることができないことを意味します。例えば日本では直接、内科ではなく耳鼻科や皮膚科などに行くことができますが、イギリスではまずはGPで診察を受けます。その後、専門医もしくは専門病院などの医療機関を紹介してもらう手順となります。また、GPは多くが予約制となっているので注意が必要です。

イギリスの健康保険医療機関サービス(NHS)

医師

NHS (National Health Service) はイギリス政府が運営する国民保険サービスです。

NHSは税金で運営されており、加入者は自己負担なく医師の診察を受けることができます(一部地域では処方箋や歯科診察に一定料金が掛かります)。6カ月以上合法的に英国に滞在する場合、原則的に外国人でもNHSに加入することが出来ます。ただし、加入資格があるかどうかの最終的な判断は診療所,病院に一任されています。

16歳以上の就労者は、National Insurance Contributionと呼ばれる保険料の支払いを求められます。また英国に6ヶ月以上滞在する一時的滞在者(non-EEA migrants)に関しては、査証取得・延長時にNHS利用料の支払いを求められます。加入すると薬は約£7で、一般的な病気はほぼNHSでカバーできます。ただし、特殊な手術や持病、一部の歯科や眼科医療、事故、そのほか盗難についてはNHSサービスの対象外となりますので注意しましょう。

NHSのメリット

現地に住んでいる方は原則無料で医療を受診できます。ただ、短期滞在者や学生・ワーホリで長期滞在する方に関してはビザを発行する際に医療保険料を支払う仕組みとなっていますので、無料で医療を受信できるわけではありません。

NHSのデメリット

NHS医療機関は常に混雑状態にあり、必要なときにすぐ医師の診察を受けることが困難です。専門的な医療を受けたい場合にも、まず家庭医の診察、紹介を受ける必要があります。また、歯科治療に関してはNHSの対象外となっています。公的医療機関の医師への給与水準も低いため、優秀な医師は民間の病院勤務を希望する方が多く、イギリスの公的医療機関で働く医師や看護師は外国人比率が年々上昇しています。

プライベート医療サービス

民間の医療機関では、治療費はすべて患者の自己負担となります(保険の利用は可能です)。旅行者や短期滞在者は救急の場合を除いてNHSを利用することが出来ませんので、これらプライベート医療機関を利用することになります。ロンドンを中心に、日本人医師のいるクリニック、日本語の通じる歯科医院があります。

プライベート医療サービスのメリット

NHSに比較し短時間で医師の診察を受けることが出来ます。またNHSとは異なり、患者が自由に医療機関や専門医を選んで受診することができます。プライベート医療機関の方が医師の給与水準が高い傾向にあるため、優秀な医療スタッフから治療を受けられる点もメリットと言えます。現地の方は、GPに通ってもすぐに専門医が紹介されなかったりそもそも治療まで時間がかかってしまうケースがありますので、その際に自費でもプライベート医療サービスを受診し、大病院を紹介してもらうといった活用もされています。

プライベート医療サービスのデメリット

一般に診療費が高額になるため、海外旅行傷害保険や現地のプライベート医療保険に加入することが推奨されます。プライベート医療機関では、原則的に救急対応は行っていません(但し,NHS未加入者であっても救急医療はNHS機関で無料で受診できます)また、プライベート医療サービスは基本的に小規模運営されている病院が多いため、治療難易度の高い病気での診察となると結果的にNHSの病院に通院することになる可能性はあります。

イギリスの医療費

外国を訪れた際に一番心配なのが、病気やケガ。普段とは違う環境から健康を損なうことも考えられます。現地で慌てないために、イギリスの医療費を知っておきましょう。日本と比較すると、初診料〜骨折時の治療費など全ての項目において治療費が高く設定されています。これは、プライベートの病院で治療を受けた前提となりますが、公的医療機関で治療を受ける場合と比較すると圧倒的に高額となっています。

項目 イギリスの医療費 日本(参考)
救急車の料金 ①公営:無料 ①無料
②民営:通常利用しない ②通常利用しない
初診料 16,200円~27,000円 2,820円
病院代(1日あたり) ①個室:135,000円~202,500円 ①個室:30,000円~100,000円
②ICU:405,000円~540,000円 ②ICU:80,000円~100,000円
虫垂炎手術の治療費 ①総費用:945,000円~1,350,000円 ①600,000円
②平均入院日数:2~3日 ②4日間
骨折時の治療費

(橈骨末端閉鎖性骨折)

135,000円~202,500円

20,000円

参照:ジェイアイ傷害火災保険 海外の医療事情

イギリスの保険金請求事例

さてそんなイギリスで思いがけず病気やケガをしてしまった場合、保険加入でどのくらいの保険金請求があるのか、下記の表をご覧下さい。日本では健康な方も、外国で運悪く起こってしまう場合もあります。ハプニングがあった時に慌てず対処できるように、旅行や留学保険のハンドブックは常に携帯しておきましょう。

内容 支払い保険金
ホテルで体調不良を訴え倒れ救急車で搬送。硬膜下血腫と診断され32日間入院・手術。家族が駆けつける。医師・看護師が付き添い医療搬送。 1,242万円
長時間勉強していたところ肩甲骨の痛み、二の腕が痙攣するようになったため受診。頸椎椎間板ヘルニアと診断された。 307万円
腹痛を訴え受診。急性虫垂炎と診断され4日間入院・手術。家族が駆けつける。 305万円
腹痛を訴え受診。急性虫垂炎と診断され13日間入院・手術。 741万円
激しい腹痛を訴え受診。腎臓結石・尿管結石と診断され6日間入院・手術。 333万円
ホストファミリーと散歩中に胸の痛みを訴え受診。気胸と診断され25日間入院・手術。家族が駆けつける。医師・看護師が付き添い医療搬送。 958万円
熱・咳が続き受診。E型肝炎と診断され43日間入院・手術。家族が駆けつける。 560万円
留学中に激しい腹痛を訴え受診。卵巣嚢腫茎捻転と診断され4日間入院・手術。 451万円
バスルームで転倒し胸を強打、翌日観光中に顔色が悪くなり受診。血気胸と診断され3日間入院・手術。家族が駆けつける。 584万円
バトントワリング練習中、回転した際に側頭部より転倒し救急車で搬送。頚椎骨折と診断され11日間入院。家族が駆けつける。 400万円
ベッドから降りる際に転倒し手と足を強打。上腕骨・大腿骨頸部骨折と診断され17日間入院・手術。家族が駆けつける。看護師が付き添い医療搬送。

497万円

参照:ジェイアイ傷害火災保険 海外での事故例

イギリスに留学やワーキングホリデーで滞在する場合の海外旅行保険は?

次に、イギリスに留学やワーホリをする場合の海外旅行保険加入の注意点をみていきましょう。

ワーキングホリデーでイギリスへ渡航する場合

イギリスにワーホリで行く場合、ビザ取得時にNHS(イギリスの健康保険サービス)への加入が義務付けられています。NHSがあるため、ワーキングホリデーで海外旅行保険に加入する必要があるのか、ないのかという点について見ていきましょう。

NHSでカバーされる内容

NHSでのカバー内容は、イギリスのGP(ホームドクター)、NHS(公立医療機関)での治療は無料、緊急時はNHS119に電話をすれば、医療アドバイスやサポートが受けられることです。歯科治療や日本語対応の診療は保険対象外となっています。特に英語での病院診察は体が弱っているときに、母国語ではない言語での対応となりハードに感じる方も少なくありません。

NHSでカバーされない内容

NHS保険はあくまでも医療に関しての保険ですので、携行品盗難・携行品に関する保障、事故の場合の弁済保障、航空機遅延保障・ロストバゲージの保障などは含まれていません

日本では、それほどおこらないであろう盗難やすり、また弁済補償などがヨーロッパでは比較的よくあります。何かあっての後悔はしたくありませんね。念には念を入れた準備をお勧めします。また、言葉に心配のある方は特に日本語提携医療機関への受診が可能というメリットは見逃せません。ワーホリの場合は、特にNHSでカバーされない内容を重点的にカスタマイズしたワーホリ保険が適しています。

留学でイギリスへ渡航する場合

イギリス留学3ヵ月以内の場合

イギリス留学が3ヵ月未満の場合、観光ビザとなります。短期での留学ではクレジットカード付帯の保険で大丈夫ではないか?と思われる方も多いです。しかし、この保険はあくまで「標準装備」的な内容が多いのが特徴です。日本語での診療やキャッシュレス診療、また現地での対面サポートなどの手厚いサービスは少ないです。また、治療費・救援費などの高額請求では、クレジットカード付帯の保険では十分ではない場合があります。

短期の場合でも、必要な補償部分をカスタマイズして吟味することをお勧めします。

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イギリス留学が3ヵ月以上6ヵ月以内の場合

民間の留学保険が必須と言えます。クレジットカード付帯の保険適用は約90日間以内が大半です。6ヵ月未満の場合はイギリスの保険NHSの加入もできないので、必ず日本で留学保険に入っておく必要があります。

イギリス留学6ヵ月以上の場合

イギリス留学6ヵ月以上の場合は、前述にもありますワーキングホリデー同様、NHSでカバーされない部分の補償内容を十分に確認して、NHSでカバーできない補償内容を中心に海外旅行保険に加入しておくと良いでしょう。

まとめ

「一日の中に四季がある」と言われるイギリス。一日の朝晩の温度差や乾燥した気候で体調を崩す方も少なくありません。また、イギリスの治安は良いほう、ですが、日本に比べるとスリや置き引きなど観光客を狙った軽犯罪は多いです。自分は大丈夫!と思いがちですが、楽しい英国生活を過ごすために、しっかりと保険選びをしていきましょう。

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  • この記事を書いた人

保険Times Magazine編集部

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