借家人賠償責任保険とは？火災保険との違いや補償内容を徹底解説！

借家人賠償責任保険は、どのような時に保険金が支払われるのかな？

火災保険との違いや補償内容を知りたい。

賃貸住宅の場合、火災保険に加入することが一般的ですが、その中でも「借家人賠償責任補償」がなぜ必要なのか分からない方も少なくないでしょう。

今回は、大家さんに対して損害賠償を補償する保険である借家人賠償責任保険について解説します。

この記事を読んだあなたは、借家人賠償責任保険について理解できるでしょう。

借家人賠償責任保険とは？

借家人賠償責任保険は、賃貸住宅に住む人(借家人)が借りている部屋や建物に損害を与えた際に、その損害賠償責任を補償する保険です。

火災保険の基本的な補償に加えて、借家人賠償責任保険をセットした保険が一般的です。

例えば、火災や水漏れなどによって建物や設備に被害を与えてしまった場合、貸主に対して損害を補償する必要があります。

借家人賠償責任保険に加入しておくことで、急な出費を防ぐことができるでしょう。

借家人賠償責任保険の必要性

賠償責任のリスク軽減

借家人が火災や水漏れを引き起こし、物件の修理費用を求められるケースは少なくありません。

多くの場合、損害額は高額になるため、経済的リスクを軽減するために保険が必要です。

契約条件としての義務化

賃貸契約では、入居者は退去時に入居時と同じ状態で返す「現状回復義務」を負っています。

多くの賃貸契約では火災保険への加入が義務付けられているため、火災保険に加入しない場合は契約ができないことが多いでしょう。

保険に加入することで契約条件を満たし、トラブルを回避できます。

借家人賠償責任保険の補償内容

補償内容や具体的なケースについて詳しく解説します。

補償内容

借家人賠償責任保険でカバーされる主な内容は表の通りです。

火災や爆発	借家人が誤って火災を起こした場合やガス漏れで爆発が発生し、建物や設備が損傷した場合の賠償責任を補償
水漏れや破損事故	水道管の破損や水漏れによって、部屋や階下の住居に損害を与えた場合も補償の対象
借用物の損害	賃貸物件に付属する壁紙やフローリング、キッチン設備などを損壊した際の修繕費用を負担

保険金が支払われるケース

火災を起こして壁や天井が損傷	借家人の不注意で火災が発生し、部屋の一部を修理する必要が生じた場合
お風呂の水があふれて階下に浸水	水漏れによって階下の住居に損害を与えた場合
ドアの傷や設備の破損	家具を移動する際にドアや壁に傷をつけてしまった場合

保険金が支払われないケース

では、保険金が支払われないのはどのようなケースでしょうか。

保険金が支払われない場合は、下記の通りです。

借家人賠償責任保険に加入する際は、補償内容や適用外の条件をしっかり確認し、安心して賃貸生活を送る準備をしましょう。

借家人賠償責任保険の保険料相場は？

借家人賠償責任保険の保険料はどうやって決まるのかを紹介します。

上記の内容から、保険料は算出されます。

保険金の支払限度額を高く設定すれば、保険料も高くなります。

また、内容を確認して保険会社がリスクが高いと判断した場合は、保険料も上がります。

会社の規模や加入する保険会社によって保険料は変わるため、「保険料は◯◯円です」と断言することはできません。

そのため、複数の保険会社に見積もりを依頼して比較することをおすすめします。

家財保険とのセット加入

借家人賠償責任保険を家財保険とセットにすると、割引が適用されることが多いです。

賃貸契約時に一括支払い

管理会社や不動産会社が提供する保険を利用すると、初期費用に含まれて手続きが簡便な場合もあります。

借家人賠償責任保険と他の保険との違いは？

借家人賠償責任保険は、賃貸物件の借家人が賃貸契約に基づき負う賠償責任を補償する保険です。

他の保険と補償範囲や目的が異なるため、違いを理解して適切な保険を選ぶことが重要になります。

火災保険との違い

火災保険は、火災や自然災害によって建物や家財が損傷した場合の補償が主な目的です。

借家人賠償責任保険は、借家人が建物や設備に損害を与えた際に負う賠償責任を補償します。

火災保険は、火災や風水害などが原因で家財や建物が損害を受けた場合に適用されるのに対し、借家人賠償責任保険は、火災や水漏れで「貸主に対する賠償責任」が発生した場合に限られます。

個人賠償責任保険との違い

個人賠償責任保険は、日常生活で他人の身体や財産に損害を与えた場合に補償される保険です。

借家人賠償責任保険は、賃貸物件内で建物や設備に損害を与えた場合の賠償責任を対象とします。

個人賠償責任保険は、自転車で歩行者に衝突した際の賠償に対し、借家人賠償責任保険は室内での火災や水漏れで物件に損害を与えた際の賠償を補償するため、カバーできる対象が違います。

修理費用補償との違い

修理費用補償は、賃貸物件の設備や内装に生じた修理費用を補償します。

借家人賠償責任保険は、借家人が貸主に対して賠償責任を負う場合の補償が中心です。

修理費用補償は、借家人が過失や故意に関係なく修理が必要な場合も補償対象になることがありますが、借家人賠償責任保険は、借家人の過失による損害に限られます。

修理費用補償は、賃貸物件の契約上で修理しなければいけないものの修理代を補償してくれる保険です。

借家人賠償責任保険のポイント

賃貸住宅に住む場合、借家人賠償責任保険は大家さんや不動産会社が勧める火災保険とは異なる重要な役割を果たします。

大家さんが加入している火災保険では補償されない

大家さんが加入している火災保険は、建物自体や付属設備が火災や自然災害によって損害を受けた際に大家さん自身を守るための保険です。

借家人が引き起こした損害(火災や水漏れなど)について、借家人が負う賠償責任は補償されません。

借家人が誤って火災を発生させた場合、建物の修復費用は借家人が負担する必要があります。

「大家さんが火災保険に入っているから大丈夫」と考えるのは誤解であり、借家人は自分自身の責任をカバーするために専用の保険に加入する必要があります。

不動産会社がお勧めする火災保険に注意

不動産会社が紹介する火災保険には、借家人賠償責任保険が含まれている場合があります。

しかし、補償範囲や保険料が不透明なこともあるため、内容をしっかり確認することが重要です。

また、不動産会社が提携する保険は手続きが簡単ですが、割高な保険料設定となっている場合もあります。

そのため、自分で保険会社を選ぶことで、同様の補償内容でもより安く契約できることがあるでしょう。

不動産会社指定の保険に加入する義務があると説明されることがありますが、法律的に必須ではなく自由に保険会社を選べる場合が多いため、必要に応じて確認することをおすすめします。

まとめ

借家人賠償責任保険は、大家さんに対して損害賠償を補償する保険です。

火災保険とセットになっているケースが多いため、すでに借家人賠償責任補償に加入している可能性があるため、火災保険の補償内容を確認しましょう。

また、保険料を安く抑えるために複数の保険会社のプランを比較することをおすすめします。

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