【2024年版】クロアチア渡航の海外旅行保険の選び方を徹底解説

バルカン半島に位置するクロアチアは、中世ヨーロッパの雰囲気が漂っています。

クロアチアと聞くと、深いブルーの海やオレンジ色の家屋の景色をイメージする方が多いのではないでしょうか。

また、クロアチアは世界三大珍味の1つであるトリュフも有名ですよね。

今回は、旅行好きなら一度は訪れたいクロアチアに渡航する際に、必要な海外旅行保険についてご紹介します。

クロアチアへの渡航を検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。

・クロアチアでは、大規模なテロ事件など地域への影響が大きい事件は発生していませんが、観光地での軽犯罪は多発しています。手荷物などから目を離さないようにすることが重要です。
・クロアチアの医療水準は、先進国並みで世界的には高いですが、外国人向けの病院は首都に集中している傾向があります。英語が通じない病院も多く、もしクロアチア語が堪能でない場合は、通訳サービスのついた海外旅行保険を選択するようにしましょう。
・海外旅行保険は、補償内容、補償金額、付帯サービスなどを総合的に見て検討することが必要です。もしプランの選び方がわからない場合は、海外旅行保険のプロアドバイザーへ相談するようにしましょう。

クロアチアへ渡航する目的や期間によって選ぶべき保険は異なる

海外旅行に行く際は、多くの方が海外旅行保険に加入すると思います。

しかし、実際に加入するとなると、どの保険を選ぶべきなのか悩みますよね。

結論、海外旅行保険は旅行の目的や期間によって選ぶべき保険が異なります。

もちろん、クロアチアに渡航する際に加入する海外旅行保険も渡航目的と滞在期間によって、適している保険が違います。

たとえばですが、2泊3日の短期旅行であれば、最小限の補償内容で足りるケースが多いでしょう。

その一方で、1ヶ月以上現地に滞在するような留学やインターンシップ、駐在といった場合には、それぞれの渡航目的に応じた保険を選ぶべきです。

滞在期間が長くなるほど、軽犯罪やトラブルに遭う確立が高まるからです。

今回の記事では、クロアチアに短期間～中期間滞在する場合に適している海外旅行保険について解説していきます。

クロアチアの治安

海外旅行に行く際は、渡航先の治安が気になりますよね。

特に、女性や子ども連れで渡航する場合、治安を考慮して旅行プランを立てると思います。

それでは、まずクロアチアの治安について見ていきましょう。

結論、クロアチアの治安は外務省の情報によると、警戒レベルは1で、他のヨーロッパ諸国と比較しても治安は良いと言われています。

しかし、観光客の増加に伴ってスリや置き引き、警察官を装った詐欺などのトラブルが発生しています。

治安が良いと言っても、日本とは違う場所だということを理解しておきましょう。

それでは、実際にクロアチアではどのようなトラブルが起きやすいのかを見ていきましょう。

以下が、クロアチアで発生率の高いトラブルです。

メモ
・スリ
・置き引き
・警察官装った詐欺
・ぼったくり

クロアチアで発生するスリ被害

観光地や駅などの人混みではスリの被害に逢わないように気をつけてください。

観光客だと分かると、現金や金目のものだけでなく、パスポートも盗まれやすいです。

そのため、貴重品はファスナーの付いたカバンに入れ、カバンは身体の前に持つようにしましょう。

さらに、お金を出す際に、財布の中が見えると所持金が分かってしまうので、できるだけ現金は見せないようにすることをおすすめします。

ホテルやレストランで発生する置き引き

置き引きにも注意が必要です。

ホテルでチェックインをする際や、タクシーを待っている際に、荷物を置いて目をほんの少しでも離してしまうと盗まれてしまいます。

また、レストランなどで席を立つ際も、所持品を置いていくと置き引きの被害に遭う可能性が高いです。

従って、所持品は常に携帯し、スーツケースやボストンバッグのような大きな荷物であっても目を離さないようにしましょう。

警察官を装った詐欺

警察官を装った詐欺にも注意してください。

クロアチアでは、テロ対策やその他の治安を守るために、警察官が所持品チェックをすることがあります。

しかし、警察官を装った、ニセの警察官が観光客から現金や金目の物を盗むことを目的として、所持品検査をする詐欺が発生しています。

観光客がニセの警察官を見抜くことは難しいので、持ち歩く現金は最小限にし、パスポートもコピーを持つようにしましょう。

タクシーのぼったくり

海外の観光地ではよく発生するタクシーでもぼったくりに気をつけてください。

観光客だということが分かると、相場よりも高い運賃を請求される、いわゆるぼったくりに遭うことが多いです。

そのため、クロアチアでタクシーに乗る際は、はじめに相場を確認して、運転手に適当な運賃であるか乗る前に聞きましょう。

また、ぼったくりされないためには、旅行会社が手配したタクシーに乗ることをおすすめします。

クロアチアの医療事情

慣れていない海外旅行先の国で、病気になったり、怪我をしたりしたら不安ですよね。

適切な治療を受けられるのかも心配だと思います。そこで、ここからはクロアチアの医療事情について解説していきます。

さて、クロアチアの医療がどのようなものか想像できる方は少ないでしょう。

クロアチアの医療水準

結論、クロアチアの医療は先進国一般の水準であり、近年は私立病院も増えているため、観光客でも治療を受けられる病院があります。

しかし、そういった病院があるのは、首都ザグレブに集中しているため、郊外に行くと私立病院は少ないでしょう。

また、クロアチアは医療費が高いので、郊外の病院から首都ザグレブの病院まで搬送することになった場合、医療費が高額になります。

そのため、クロアチアで万が一病院に行くことになった場合に備えて、受診できる病院や手続きを確認しておきましょう。

クロアチアの医療費の相場

クロアチアは医療費が高い国ですが、一般的にどのくらいの医療費か知りたいですよね。

どの海外旅行保険に加入するかも、医療費が1つの目安になると思います。

そこで、クロアチアの主な医療費をご紹介します。

医療・治療内容	日本の医療費（円）	クロアチアの医療費（円）
初診料	2,820円	10,000~14,900円
1日あたりの個室使用料	30,000~40,000円	[公立病院] 7,900円 [私立病院] 12,900円
虫垂炎手術の治療費	600,000円	[公立病院] 74,300円 [私立病院] 94,100円
日本への医療搬送費用		2,814,400円 （ストレッチャー使用、定期便利用、付き添い医師1名、看護師1名）

日本では、健康保険によって自己負担額が3割になりますが、クロアチアでは健康保険が使えないので、満額自己負担になります。

そのことからも、医療費が高いクロアチアに渡航する際は、医療費が1000万円以上ある海外旅行保険に加入することをおすすめします。

クロアチアでの治療費の実例

クロアチアの医療費は高いと述べましたが、実際の治療費がどのくらいか気になりますよね。

そこで、クロアチアで起きた治療費の実例をご紹介したいと思います。

病気や怪我の症状	治療費
国立公園を観光中に転倒し、鎖骨骨折。3日間入院。家族が現地に駆けつけた。	750万円
クルーズ中に足がふらつき、眩暈、嘔吐。脳梗塞と診断され 17日間入院。看護師が付き添い、チャーター機で医療搬送。	638万円

実例から観光中に起きた病気や怪我で、600万円以上の治療費がかかっていることが分かります。

クロアチアの病院で治療を受けられる症状であれば、治療費は1000万円以下になることが多いです。

しかし、隣国もしくは日本への医療搬送が必要なケースでは、1000万円を超える治療費が掛かる可能性もあります。

そのため、クロアチアに行く際の海外旅行保険は、医療費の補償額が1000万円以上ある保険だと安心できます。

クロアチアの医療機関でよくあるトラブル

重症でない限りクロアチアの病院で治療を受けられることが多いですが、日本の病院では起こりにくいトラブルが発生しやすいので、注意が必要です。

特に、以下のトラブルに気を付けましょう。

・救急車を呼ぶ時、英語が通じないことがある
・クレジットカードが使えない病院がある

それでは、順に解説していきます。

英語が通じないことがある

まず、クロアチアで救急車を呼ぶ際には基本的にクロアチア語でのコミュニケーションが必要になります。

病院内だと、クロアチア語以外にも英語やドイツ語を話せる医療スタッフがいることが多いですが、救急車を呼ぶ際は、英語が通じないことがあります。

なので、クロアチア語が話せない方は、救急車を呼ぶ際には、現地の方に電話を変わってもらいましょう。

また、言語に自信がない方は、海外旅行保険に付随している通訳サービスを活用することをおすすめします。

クレジットカードが使えない病院がある

次に、クレジットカードが使えない病院があることに注意が必要です。

多くの病院ではクレジットカードが使えますが、まだ普及されていない病院も存在します。

そのため、病院に行く際は、クレジットカードが使える病院かどうかを事前に確認しておきましょう。

加えて、海外旅行保険を適用するためには、領収書などの書類が必要なので、必ず発行してもらってください。

クロアチアで日本人が受診しやすい病院一覧

クロアチアで病気や怪我をした際に、日本人が受診しやすい病院をご紹介します。

主に、診療科目が多い総合病院や、外国人向けの私立病院を取り上げています。

病院名	場所/住所	電話番号	診療時間	診療科目	備考
University Hospital Center Zagreb	・場所 ザグレブ ・住所 VV KBC Zagreb, Kispaticeva 12, 10000 Zagreb	(01)-2388-888	月～金曜日 ８時～16時 （要事前予約制）	総合病院、皮膚科、整形外科、産婦人科、リハビリテーション科、歯科、肺疾患、胸部手術	疾患別に病院が分かれているため、事前に受診する病院の場所を確認してください。 最新の検査設備が備えられ、日本とほぼ同レベルの医療が受けられます。 但し、院内には英語の表示が少なく、英語を解する医師はいるものの、看護師や事務系職員には英語が通じにくいです。 そのため、クロアチア語を解する人に同行してもらいましょう。
Klinicki Bolnicki centar Sestre milosrdnice	・場所 ザグレブ ・住所Vinogradska 29, 10000 Zagreb	(01)-3787-111	月～金曜日 8時～16時 （要事前予約）	心臓血管医学科、 不整脈診療科
Poliklinika Medikol	・場所 ザグレブ ・住所 Vocarska cesta 106, 10000 Zagreb	(01)-4594-777	月～金曜日 7時30分 ~15時30分	放射線科、神経科、整形外科、泌尿器科、眼科、核医学科、産婦人科、小児心臓科、内科、皮膚性病科、物療科、形成外科、麻酔科	外来診療のみで 入院設備はありません。
Poliklinika Aviva	・場所 ザグレブ ・住所 Nemetova 2, 10000 Zagreb	(01)-4693-111	月曜・木曜 7時～20時 火・水・金 曜日 7時～16時 第１土曜日 8時～13時	内科、心臓科、呼吸器科、消化器科、内分泌科、婦人科、眼科、皮膚科、耳鼻咽喉科、泌尿器科、小外科、整形外科、神経科、放射線科、リウマチ科、免疫科	外来診療のみで入院設備はありません。
OPCA BOLNICA DUBROVNIK	・場所 ドブロブニク ・住所 Dr. Roka Misetica 2, 20000 Dubrovnik	(020)-431- 777	月～金曜日 ８時～１５時		ドブロブニクで最大規模の国立病院。 24時間受付の救急センターあり。

海外旅行保険の補償

クロアチアの治安は良い方ですが、日本では起きにくい軽犯罪が発生しています。

また、クロアチアで病気になった際、治療が難しい場合は医療搬送されることも考えられるでしょう。

そのため、これらのリスクを海外旅行保険で補うことが重要です。

まずは海外旅行保険の補償内容について見ていきます。

海外旅行保険の補償内容一覧

まずは、海外旅行保険の補償内容を1項目ごとに見ていきます。

補償	内容
傷害死亡	怪我、不慮の事故で亡くなった場合の定額補償
傷害後遺障害	怪我、不慮の事故で後遺障害が残った場合に等級ごとの補償
治療・救援費	現地で怪我や病気をした時の治療費、移送費、遺体搬送費、被保険者が死亡・入院した場合にご家族が駆けつける費用
疾病死亡	病気で亡くなった場合に定額で補償
賠償責任保険	他人に怪我をさせたり、他人の物を壊したりして損害賠償責任を負った際の補償
携行品損害	持参物が盗難、破損した時の補償
飛行機遅延	飛行機が遅延した際にかかった宿泊費などの補償
飛行機手荷物遅延	飛行機に搭乗し手荷物が届かなかった時、生活必需品にかかった費用の補償

海外旅行保険の補償を大きく分類すると、①医療費、②携帯品、③飛行機遅延、④その他に分けられます。

クロアチアに渡航する際は、ひったくりや置き引きといった軽犯罪、医療搬送を伴う医療費を考慮して、治療・救援費と携行品損害の補償額が高いものを選ぶと良いでしょう。

クロアチアへ渡航する上での海外旅行保険の選び方

医療費と携行品損害

クロアチア渡航に必要な海外旅行保険を選ぶ時、特に重視すべきことは医療費全般と携帯品損害費です。

観光地や駅などの人混みでは貴重品が盗まれるリスクがあるため、万が一に備えて携帯品損害費が高い保険の方が安心して旅行できるでしょう。

さらに、クロアチアで病気や怪我をした時の治療費は高いので、重症なケースも考慮し、医療費全般の補償額が1000万円以上の保険を選ぶと良いです。

治療費の実例では600万円以上かかっているケースもありますし、日本に医療搬送する際は1000万円以上かかることが予想できます。

通訳サービスがある保険会社を選ぶ

そして、クロアチアの病院では、英語やドイツ語が通じる医師や看護師がいることがありますが、救急車を呼ぶ際やその他のスタッフはクロアチア語しか通じない場合が多いです。

通訳サービスがある海外旅行保険に加入しておくとより安心して旅行を楽しめると思います。

以上のことから、海外旅行保険はクロアチアでの旅行における不安や心配をできるだけカバーできるも補償がついている保険を選んでください。

クレジットカード付帯海外旅行保険

海外旅行に行く際、クレジットカード付帯の海外旅行保険を利用する方もいるでしょう。

クロアチアに渡航する際に利用する保険が、クレジットカード付帯の海外旅行保険の場合のメリットとデメリットを見ていきたいと思います。

クレジットカード付帯海外旅行保険のメリット

まず、クレジットカード付帯の海外旅行保険のメリットして、面倒な加入手続きをしなくて済むことが挙げられます。

保険の利用回数にも制限がなく、クレジットカード所有者だけでなくそのご家族も利用できるプランがある点も大きなメリットと言えます。

クレジットカード付帯海外旅行保険のデメリット

しかし、クレジットカード付帯の海外旅行保険は、補償期間が限られているものがあります。

そのため、短期旅行ではクレジットカード付帯の海外旅行保険で足りることが多いですが、長期滞在者に対する海外旅行保険としては向いていないと言えるでしょう。

病気や怪我をした際の治療費として高額な費用負担が必要になった場合、クレジットカード付帯の海外旅行保険では、補償額が足りないというケースもあります。

従って、クレジットカード付帯の海外旅行保険を利用する時は、どこまでのリスクがカバーできるのか、どの程度のリスクは許容するのかを考えることが重要です。

クロアチアへ渡航する際の海外旅行保険プラン例

クロアチアへ渡航する際の海外旅行保険プラン例を記載しました。

海外旅行保険のプランは、自身の健康状態や体調によっても選ぶべきプランは変わってきます。

もしプラン選びに悩まれる場合は、海外旅行保険のプロアドバイザーへ相談すると良いでしょう。

補償面	Aプラン	Bプラン	Cプラン	Dプラン
傷害死亡	1,000万円		1,000万円	3,000万円
傷害後遺障害	1,000万円		30～1,000万円	3,000万円
治療・救援費用	1,000万円	2,000万円	無制限	3,000万円
緊急歯科治療費用	10万円		10万円	あり
疾病死亡	1,000万円	2,000万円	500万	3,000万円
賠償責任	1億円		1億円	1億円
携行品損害	30万円		30万円	50万円
生活用動産
航空機寄託手荷物遅延等費用	1万円			10万円
航空機遅延
旅行事故緊急費用			5万円
テロ等対応費用	1万円			1万円
弁護士費用	100万円	100万円		100万円
保険料（渡航期間4日）	1,660円	1,350円	4,400円	2,780円
保険料（渡航期間7日）	2,600円	1,810円	7,440円	4,250円
保険料（渡航期間14日）	5,080円	4,480円	13,650円	9,030円
保険料（渡航期間21日）	7,380円	7,270円	18,150円	13,270円
保険料（渡航期間29日）	9,950円	10,610円	23,790円	17,990円
保険料（渡航期間2ヶ月）	ー	46,420円	47,840円	67,480円
保険料（渡航期間3ヶ月）	ー	143,530円	57,920円	193,290円
保険料（渡航期間6ヶ月）	ー	ー	126,810円	ー

まとめ

クロアチアに旅行へ行く際は、滞在期間と渡航目的に合った適切な海外旅行保険に加入しましょう。

特に、クロアチアの医療費は高いため、万が一病気や怪我をした時に備えて、医療費の補償額が十分な保険を選ぶと良いです。

海外旅行保険は、心配事なく安心した旅行を楽しむために、必要なものなので、慎重に補償内容を検討してください。

クロアチアへの渡航を予定している方は、ぜひこちらの記事を参考に、ご自身の旅行プランに適した海外旅行保険を選んでくださいね。

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