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高すぎるアメリカの医療費、医療保険を詳しく解説

医療

旅行や留学先として人気のアメリカ合衆国。日本人の留学生の滞在者数は世界一です。自由の国で世界でも最高のエンターテイメントが楽しめたり、広大で美しく独特の自然に歴史や原住民など、見所が満載。憧れの国としている方も多いのではないでしょうか。

アメリカに長期滞在する際に気になるのが医療事情。アメリカの医療費はなんだか凄く高そう、というイメージがありますが実際はどうなのでしょうか。ここでは、現地アメリカの医療事情や医療制度、アメリカの医療費が高い要因分析などを挙げていきます。しっかりと事前にチェックしておくことで、現地で安心して過ごせるようにしておきましょう。

ココがポイント

  1. アメリカの医療費が高い要因は、製薬会社の薬代の高さやシステムの複雑さなど、要因が多岐にわたるためすぐに医療費が安くなることは考えづらい
  2. アメリカの医療費は世界で最も高い
  3. 実際に日本人がアメリカに渡航する際も、数千万円代の保険金請求が多数発生している

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アメリカの医療水準は高いものの、公的保険が加入必須ではないため医療格差が大きい

アメリカの医療水準は、世界的にみても非常に進んでいるといえます。あらゆる最先端の研究開発が日々行われており、安心して医療にかかることができます。その反面、この最先端の研究開発の為に医療費の高さが目立ちます。素晴らしい治療を受けるためには、多くのお金がかかるのが現状です。ちなみにアメリカでの民間保険は家族4人で約10万円~15万円するとも言われています。日本の保険に比べるとあまりにも高いので無保険者が多いのも納得です。

出典:How Canada performs

2012年のデータなので少しデータは古いですが、17のサンプル国の健康状態および詳細な調査結果がまとめられたレポートが上記です。特筆すべきは、健康状態の結果はアメリカが最も低いD評価になっていることです。こちらは、アメリカの医療費水準が高いことによる医療格差が生まれていることが読み取れます。詳細部分においても、アメリカがA評価であるのは自己申告による健康状態箇所のみで、その他項目においてはB~D評価となっており調査対象国で最下位という結果になっています。Dランクになっている項目は、平均寿命(Life expectancy)、早死(Premature mortality)、乳児死亡率(Infant mortality)となります。医療制度が整っていないことで貧困層が医療を受けられないことにより全体平均値が下がっている結果となっています。

アメリカでは公的な健康保険は加入必須ではなく、民間の保険に加入している人が多い

アメリカの医療制度は、日本と全く違います。メディケア、メディエイドという公的保険制度はありますが、65歳以上の方、身体障害者の方、重度の肝臓障害を持つ人といった方のみが加入できる仕組みとなっています。これらに該当しない一般の方は、民間の保険に加入しています。

所得格差が激しく、無保険者が15%存在

アメリカでは所得格差が激しい現在、民間の保険料の支払いができないことを理由に約15%の方が無保険状態と言われています。そして、怪我や病気をした際の医療費が高すぎて「医療費のせいで破産をする」という人が後を絶ちません。アメリカで自己破産する人の6割が医療費が原因であること、さらに自己破産する6割の人のうち、8割の人は何らかの民間の保険に加入しているにも関わらず補償内容が足りずに自己破産をしています。

オバマケア(医療保険制度改革法)は廃止

そんなアメリカの医療制度を改革しようとオバマ大統領によるオバマケアがスタートしたのが2014年。アメリカ国民の全員の保険加入を目指して大きな反対を打ち切って作られたのですが、健康状態のよくない低所得層の加入が増加したことにより保険料が値上がりし、元々民間の医療保険に任意加入していた白人層が損をするという構造となってしまいトランプ大統領に変わって以降抜本的な見直し検討が現在も行われています。(2020年4月現在)

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アメリカ現地の民間医療保険

アメリカの現地の医療保険に加入する場合、MHO、PPO、POSという3つの種類から選択することになります。個人で選択する場合もあれば、勤務先がいずれかの医療保険に加入している場合は団体加入として会社が指定した医療保険の加入することになります。このそれぞれの民間医療保険について簡単に解説させていただきます。

HMOの特徴

HMOの場合は、病気や怪我で病院に行かないといけなくなった場合はまず最初に決めたかかりつけ医に行き、その後に専門医(大学病院などの医療専門機関)へ通う形になります。日本では、病気や怪我になった際に患者さんの判断でどこの病院に行くかを決めることができますが、HMOの場合は必ずまずはかかりつけ医を通さないと専門医にかかることはできません。イギリスやオーストラリアなど欧米圏の国ではかかりつけ医制度が主流になります。提携病院以外の病院に通う際は、医療費は自己負担となります。

PPOの特徴

PPOの場合は通う病院を自由に選択できるものの、自己負担額がHMOより高くなります。

POSの特徴

POSは、HMOに追加するような位置付けとなり、提携している病院以外も選択できますが、事故負担額はHMOよりも高くなる傾向です。

 

上記の特徴を見てわかる通り、アメリカでは医療保険の提携病院以外を受診する場合は事故負担額が上がるという傾向があります。選択の自由度が高い医療保険は事故負担額が高くなる傾向にありますのでお住いの地域やどのような医療サービスを受けたいかによって選択するのが良いでしょう。

アメリカの医療保険制度における3つの自己負担の仕組み

日本の健康保険制度は1割~3割の医療負担がありますね。例えば、3割負担者が1万円の医療費だった場合、病院側にお支払いする費用は3千円です。それ以上に費用を負担することはありません。このように日本の健康保険制度はシンプルな仕組みになっていますが、一方でアメリカの医療保険制度の自己負担は主に3種類あります。それでは、3種類の自己負担の仕組みを1つずつ解説していきます。

自己負担金(Co-payment・Co-pay)

Co-paymentもしくはCo-payは医療サービスを受ける度に医療機関に支払う負担金のことです。日本の健康保険制度は馴染みがない負担金ですね。一般的には、受診の際に医療機関の窓口で契約の際に決めた負担金を支払う仕組みになっています。例えば、主治医を受診の場合は$25、専門医の受診の場合は $35といった内容で、契約によって決められた金額を定額で支払う必要があります。Co-paymentもしくはCo-payの金額が高ければ保険料が高くなり、低ければ保険料が低くなります。

免責金額(Deductible)

Deductibleとは医療費が免責金額に達するまで保険が使えないことを意味しています。医療費が免責金額を超えた場合は、保険から支払われる金額は「医療費-免責金額」となります。また、免責金額の条件も契約によって異なってきます。例えば「1事故・1疾病ごと」という条件や、保険によっては「Policy Year(保険年間)ごと」や「Calendar Year(暦年)ごと」といった条件になっている場合があります。契約によって異なりますので、免責金額の額と合わせてこの条件も注意が必要です。

では例えば「$400/1事故・1疾病」と「$400/保険年間」では、実際の自己負担はどう違うのでしょうか?

「$400/1事故・1疾病」の場合、毎回のケガや病気で病院に行っても医療費から$400が減額されます。つまり、$400以下の金額の医療費は全額自腹=保険金支払なしということになります。一方で、「$400/保険年間」の場合はどうでしょうか。ある病気で通院した際の医療費が$300かかった場合は$300<$400ですので、$300は全額自己負担になります。しかし、後日別の病気で通院し医療費が$300かかった場合、残りの免責金額は$100ですので、$300-$100=$200の保険給付金が払われます。以降は保険年間が終了するまでは免責金額なしとなります。

アメリカでは、免責金額を設定する保険が一般的です。免責金額を高くすればその分保険料は安くなりますので、保険料の軽減を目的としたHigh Deductible(高額免責金額)プランなる保険もあります。ただし、免責金額が高いとその分保険金の支払いがなされないもしくは大きく減額されるので、加入する際は注意が必要です。

自己負担割合(Co-insurance)

免責金額(Deductible)の支払いが終わったのち、残りの医療費のある一定の割合を自己負担するという保険契約のことです。例えば、自己負担割合(Co-insurance)が20%の契約だとすると、免責金額(Deductible)を満たしたあとに発生した医療費の内、皆様が負担する費用:20%・保険会社が負担する費用:80%となります。自己負担割合が高いほど保険料は安くなりますが、その分自己負担の費用が高くなります。自己負担割合(Co-insurance)は日本の健康保険制度と同じような考え方なので、馴染みやすい仕組みかと思います。

アメリカの医療保険制度では、まず自己負担金(Co-payment・Co-pay)の定額自己負担金を支払います。次に免責金額(Deductible)を満たす必要があります。そして最後に残りの医療費に自己負担割合(Co-insurance)をかけた費用の支払いとなります。

自己負担についての簡単な具体例

では、どのくらいの自己負担額が発生するか、簡単な具体例をあげてみましょう。

自己負担金(Co-payment・Co-pay):$25

免責金額(Deductible):$500

自己負担割合(Co-insurance):20%

医療費:$2,000

の場合、免責金額が$500なので、$2,000-$500=$1,500の内、自己負担額は$1,500×20%=$300

自己負担額の合計は$25+$500+$300=$825となります。

今まで解説した内容はアメリカの健康保険制度の一般的なものになります。アメリカの保険は非常に複雑で、仕組みがわかりにくい仕組みの保険が多いです。アメリカの保険に加入する場合はご自身でしっかり確認した上で加入しましょう。

日本の海外旅行保険に自己負担の補償項目はあるの?

アメリカの医療保険には数種類の自己負担がありました。では、日本で加入する海外旅行保険はどうでしょうか。海外旅行保険にも自己負担額が発生するのでしょうか。海外旅行保険の自己負担について解説していきます。皆様が保険料をお支払いして加入される海外旅行保険ですが、基本的には自己負担額を設定していることはありません。治療関連の補償項目は「治療・救援費用」「傷害治療費用」「疾病治療費用」ですが、自己負担額を設定している海外旅行保険は稀です。ですので、保険の対象であれば海外旅行保険の治療関連では自己負担額はないと考えていただければと思います。余談ですが、日本の海外旅行保険はキャッシュレスサービスがありますので、このサービスが利用できる病院であれば、治療費を病院に払わずに治療を行うことができます。このキャッシュレスサービスも海外旅行保険のメリットの1つです。

また、治療関連以外の補償項目についても、自己負担額を設定しているケースはほとんどありません。1点だけ気を付けておくべき項目は「携行品損害」「生活用動産」です。この2つの補償項目については、自己負担額を設定している海外旅行保険もありますので、加入する際は十分にご確認ください。

アメリカの医療費はどの程度高いのか?

盲腸の治療費の先進国比較は以下となります。首位のアメリカと2位のイギリスの差分は約3倍あり、圧倒的にアメリカの医療費が高いということがわかります。

順位治療費用
1アメリカ(ホノルル)3,000,000円
2イギリス(ロンドン)945,000円~1,350,000円
35シンガポール1,110,500円~1,676,600円
4中国(北京)77,800~1,556,000円
5フランス(パリ)1,089,200円
6 カナダ(バンクーバー)812,500円
7オーストラリア(ゴールドコースト)800,000円
8インドネシア(バリ)710,000円
9韓国(ソウル)517,600円~611,700円
10日本(東京)600,000万円

出典:ジェイアイ傷害 海外での医療事情

アメリカの医療費が高い要因

アメリカのNo Labelsという政治組織が発表したアメリカのヘルスケアが非常に高い5つの事実という記事では、以下のように分析されています。医療インフラの高さや医薬品の高さなど、複雑に要因が絡み合っているため、短期的にすぐ医療費が安くなるということは見込めないでしょう。

  1. 医療システムの管理費が高い(医療技術の高さ、ヘルスケアシステムの複雑さに起因。MRI台数は人口当たりフランスの4倍ある)
  2. 保険会社などに支払われる月額医療保険料が値上がりし続けている
  3. 超高額な薬が多い(化学療法薬はヨーロッパの約9倍、インスリンはカナダの約7倍)
  4. 診断ツールと手術費用も高い(MRI費用はスイスの約2倍、出産費用はドイツの約5倍)
  5. 患者一人の医療費支出は近年減少傾向もみられる

出典:Five Facts: Why U.S. Health Care is So Expensive

アメリカで過去に発生した海外旅行保険金請求事例

ここでは、保険会社で実際に発生したアメリカでの保険金請求事例をご紹介しています。日本であればそれほど負担ではない事態もアメリカではとても高く、特に2000万円を超える支払い保険金もあります。最も保険金請求額が高額になるのは、チャーター機で医療搬送されるケースです。この高額な保険金をカバーするという観点では、海外旅行保険では「治療救援費用」の設定額が非常に大切になります。

内容

支払い保険金

ツアー中、バス車内で発作を起こし救急車で搬送。心不全と診断され15日間入院。家族が駆けつける。医師・看護師が付き添いチャーター機で医療搬送。3,588万円
ハイキング中に滑落し救急車で搬送。腰椎骨折と診断され10日間入院。2,890万円
航空機着陸後に息苦しさと動悸を訴え救急車で搬送。肺塞栓と診断され6日間入院。667万円
自動車同乗中に衝突事故に巻き込まれ救急車で搬送。頚椎骨折・胸椎圧迫骨折・頭部裂傷と診断され3日間入院。家族が駆けつける。645万円
頭痛と吐き気を訴え受診。低ナトリウム血症と診断され6日間入院。家族が駆けつける。555万円
ホテルで腹痛を訴え受診。虫垂炎と診断され3日間入院・手術。家族が駆けつける。528万円
ホームステイ先で腹痛を訴え受診。急性虫垂炎と診断され2日間入院・手術。515万円
食後に嘔吐、下痢の症状を訴え救急車で搬送。急性大腸炎と診断され3日間入院。506万円
数日前からの腹痛により歩行困難になったため受診。急性虫垂炎と診断され5日間入院・手術。483万円
血便を伴う腹痛を訴え受診。大腸炎と診断され5日間入院。家族が駆けつける。465万円
激しい咳の症状で受診。急性気管支炎・心房細動・低ナトリウム血症と診断され8日間入院。429万円
腹痛を訴え受診。急性虫垂炎と診断され2日間入院・手術。398万円
旅行中に頭痛・吐き気・寒気・喉の痛みがあり受診。その後帰国便の機内で体調が悪化し再度受診。急性骨髄性白血病と診断される。342万円
下痢が続くため受診。結腸ポリープ・胃ポリープと診断され1ヵ月通院。324万円

参照:ジェイアイ保険HP

まとめ

ここまでアメリカの医療制度や医療水準、保険金請求事例などをご紹介してきましたが、いかがでしょう。特にアメリカのへ渡航する場合は、留学や旅行保険の加入が必須であることがお分かりいただけたと思います。できるだけ細かな補償内容が必要なアメリカの保険。しっかりと相談をしながら最適な保険に決定することをお勧めします。

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