妊娠中でも海外旅行保険に加入できる？注意ポイントを解説

妊娠中は海外旅行保険に加入できるのかな？

妊娠の週数によって、補償内容に違いはあるのか？

妊娠が発覚したけれど、ハネムーンや家族旅行などどうしても外せない旅行があることもあるでしょう。

特に妊娠中の海外旅行で注意しないといけないことは、旅行先で体調が悪くなった場合です。

どこまでの治療が補償されるのか分からず海外旅行保険に加入しようか迷っている妊婦さんも少なくないでしょう。

今回は、妊婦さんが加入する場合の海外旅行保険について補償内容や注意点を解説します。

この記事を読んだあなたは、妊娠中でも安心して海外旅行を楽しめるための海外旅行保険を理解し、加入のするかを決められるでしょう。

海外旅行保険とは？

海外旅行保険は、海外旅行中にケガや病気をした場合や、第三者の人やモノに損害を与えた場合など旅行中の幅広いトラブルに対応してくれる保険です。

妊娠中の方であれば、海外旅行中に起きた妊娠中のトラブルに関するリスクをカバーしたいと思う方も多いでしょう。

しかし、妊娠中のトラブル以外にも海外旅行中にはさまざまなトラブルが発生する可能性があります。

海外旅行保険で補償される内容について紹介します。

海外旅行保険の補償内容

海外旅行保険では主に4つの補償があります。

4つの補償
・病気やケガの補償：治療費用、傷害死亡・後遺障害、疾病死亡、救援者費用など
・第三者に対する補償：賠償責任
・自分の持ち物に対する補償：携行品損害
・その他の補償：航空機の遅延に関する補償、弁護士費用など

日本と違い、海外では治療費が高額になるケースが多いため、海外旅行保険に加入していないと救急車で運ばれただけで何十万と請求されることも考えられます。

海外旅行保険に加入する一番のメリットは、高額な医療費をカバーしてくれることでしょう。

その他にも地域によっては、スリや盗難が多い場合が考えられます。

自分の身の回りの物が盗まれたり壊されたりした場合や、逆に自分がお土産店の商品を壊してしまった場合でも海外旅行保険でカバーしてくれます。

幅広いトラブルをカバー

海外旅行保険では、補償以外でもトラブルをサポートしてくれる体制が整っています。

・キャッシュレス・メディカル・サービス
・トラブル時のサポート

キャッシュレス・メディカル・サービス

保険会社が提携する病院で治療してもらえば、保険会社が代わりに支払いをしてくれるため、現地で治療費を払わなくて良いサービスです。

急に高額な金額が必要になっても困らない安心できるサービスです。

トラブル時のサポート

海外でトラブルが発生した場合に一番困るのは言葉が通じないことでしょう。

海外旅行保険に加入していると、サポートダイヤルに電話をすると日本語で対応をしてくれたり、病院を手配してくれるという心強いサービスが受けられます。

治療費や賠償責任の補償だけではなく、幅広いサービスが充実しているため、海外旅行に行く場合は保険に加入することをおすすめします。

妊娠中でも海外旅行保険に加入できる　

そもそも妊娠中に海外旅行保険に加入できるのかが知りたい方も多いでしょう。

妊娠中でも海外旅行保険に加入することは可能ですが、補償対象外になる事項があるため注意が必要です。

また、会社により妊娠中の取り扱いが異なるため、内容を確認することをおすすめします。

妊娠や出産に関する治療費は対象外

海外旅行保険では、妊娠を起因とする治療や早産や流産、出産に関しての補償は保険金の支払い対象外となるケースが多いです。

妊娠中の場合でも海外旅行保険に加入できますが、妊娠に関係する以外の治療費や持ち物の補償がメインとなるでしょう。

また、妊娠の初期や後期など何週目であっても保険に加入できます。

妊娠初期(妊娠22週未満)は補償される場合もある

妊娠22週未満の妊娠初期であれば、妊娠に関する異常が原因なら治療費をカバーしてくれる場合があります。

妊娠初期の異常に限り、治療費や救援費用が補償されます。

妊娠初期に起こりやすい異常
  子宮外妊娠
  胞状奇胎
  妊娠貧血
  流産
  妊娠悪阻

妊娠22週以降の場合は、補償されないため注意が必要です。

妊娠中期から妊娠後期の方は？

日本の保険会社の場合、妊娠初期(22週未満)は補償対象になるけれど、妊娠中期から妊娠後期の場合は保険金支払いの対象にならない場合が多いです。

しかし、妊娠中期から妊娠後期であってもリスクをカバーできる保険に加入したいと思う妊婦さんも多いでしょう。

妊娠中期から妊娠後期の方は、海外の保険会社であれば補償を受けられる可能性があります。

海外の保険会社で海外旅行保険に加入するメリットとデメリットを紹介します。

海外の保険会社のメリット

海外の保険会社のメリットは、妊娠22週以上の場合でも妊娠に関する異常が原因の治療であっても補償してくれる保険会社が少なくないことです。

また、日本の保険会社の場合は通訳サービスなどのサポートがある分、保険料も上乗せされているのに対し、海外の保険会社はサポートがないため少し保険料が安くなるでしょう。

海外の保険会社のデメリット

海外の保険会社のデメリットは、日本語が通じないことです。

トラブルが発生した際の対応も全て基本的には英語のため、英語をペラペラ話せると自信がある方は問題ないです。

しかし、保険金の請求手続きも英語のため、全く英語が話せず苦手な方は海外の保険会社で保険に入るのは難しいでしょう。

海外旅行保険以外の補償

海外旅行中にケガや病気で治療を受けた場合、海外旅行保険以外でも補償を受けられる制度があります。

海外療養費制度

海外でかかった治療費を一定の割合で負担してくれる「海外療養費制度」という日本の健康保険制度です。

海外療養費制度は、日本国内で健康保険が適用される医療行為であった場合に使えます。

そのため、海外旅行中に妊娠が原因の出血や痛みなどの異常があった場合は海外療養費制度が適用されます。

メリットとデメリット

海外療養費制度のメリットとデメリットを紹介します。

メリット

健康保険に加入していれば、新たに保険に加入する手続きや保険料を払わなくても補償を受けられます。

サラリーマンでも個人事業主でも、ほとんどの方が健康保険に加入しているため、全員が使える保険です。

デメリット

海外旅行中に病院で治療した場合、まずは現地で治療費を全額支払う必要があります。

帰国後、窓口に手続きをしに行き、審査をして支払われる金額が決定します。

そのため、治療費が高額な場合は負担が大きく、また払い戻しされるまでに時間を要する可能性が高いです。

海外旅行保険に加入していれば、キャッシュレスサービスが存在するため、これから妊娠を控えてお金がかかる人でも保険会社が負担してくれるため、安心して治療を受けられるでしょう。

妊婦さんが海外旅行保険に加入する際の注意点

妊婦さんが海外旅行保険に加入する際の注意点を2点、紹介します。

注意
・早めに海外旅行保険に加入する
・補償内容を理解しておく

早めに海外旅行保険に加入する

海外旅行に行くことが決まったら、早めに海外旅行保険に加入しましょう。

海外旅行保険に加入するのを失念したまま、旅行に行くことは妊婦さんにとっては危険です。

妊娠中でも安心して海外旅行を楽しむためにも、早めに海外旅行保険に加入することをおすすめします。

補償内容を理解しておく

海外旅行保険に加入する際は、担当者に妊娠中の取り扱いについてきちんと説明してもらいましょう。

補償されると思っていた事項が、実は補償対象外だった場合、せっかく海外旅行保険に加入した意味がなくなります。

海外旅行中は、妊娠何週目になるのかによっても補償内容が変わりますので、きちんと理解しておくようにしましょう。

妊娠中の海外旅行に持って行くもの

妊婦さんが海外旅行に持っていくと安心なものをまとめました。

妊娠中の持ち物リスト
・医師の診断書や同意書
・母子手帳、健康保険証
・海外旅行保険の保険証券(コピー可)
・海外療養費支給申請書
・医師に処方された薬
・防寒着
・腹帯、腹巻き

万が一、病院に運ばれた時のために母子手帳や健康保険証などの書類は必ず携帯しましょう。

印刷した海外療養費支給申請書を念のために持って行くと、現地で記入してもらえるため、帰国後の手間が省けます。

また、妊娠中は特に体が冷えると体調を崩しやすくなるため、冷え防止グッズを持参することをおすすめします。

妊婦さんにおすすめの保険会社

妊娠中の方におすすめの保険会社を紹介します。

AIG損保	・妊娠初期(妊娠22週未満)の異常による治療費をカバー(保険期間31日以内の契約) ・24時間日本語でサポート対応 ・世界55万カ所以上の医療機関と提携
ジェイアイ	・特約で妊娠初期(妊娠22週未満)の異常による治療費・救援費をカバー ・24時間365日、日本語で対応 ・海外主要都市にキャッシュレス提携病院あり

まとめ

妊娠中でも海外旅行保険に加入することは可能ですが、妊婦さんが保険でカバーしたい治療費が補償対象外になるため注意が必要です。

保険会社により補償内容が異なるため、妊婦でも安心して加入できる保険もあります。

複数の保険会社を比較検討することをおすすめします。