今回は、火災保険の中でも複雑で分かりにくい「風災」について解説します。
風災と言うと「台風」と思われる方も少なくないでしょう。
台風だけではなく、例えば「落雷」「雹」と言った天候の変化によって起こる災いを、「風災」と呼びます。
今回は、この風災について概要、保険金の支払い可否、保険金について説明していきたいと思います。
・風災補償の中には、台風、竜巻、落雷、雹災・雪災も含まれます。
・台風の水害に関しては、水災補償による補償対象となります。
・補償内容の確認と合わせて、実際に災害にあった時に備えて保険金の請求フローも確認しておきましょう。
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風災とは?
風災とはどのような被害を指すのでしょうか。
風災とは?
雹災・雪災
台風
毎年雨季から秋にかけて来る暴風で、風災の大半は台風での被害とも言えます。
火災保険の風災で補償されるのは、台風による風害による損害です。
突風竜巻
台風と同様、突風や竜巻も同じく風災になります。
突風や竜巻による損害も風災の対象と言えます。
落雷
落雷も風災のひとつです。
落雷が原因で電化製品が故障したという事故はよくある話ですが、その場合の損害も補償の対象となります。
雹災・雪災
雹や雪による損害も風災の対象です。
雨よりも重さが嵩張ることがあるのが雹と雪です。
その分も損害が起こる可能性が高くなりますので、雹や雪による災害も補償されているのは心強いでしょう。
火災保険の風災補償とは
火災保険に加入した場合、風災による被害は基本的に補償に含まれていることが多いです。
しかし、保険料の節約などを目的で風災補償を外している方もいるでしょう。
万が一、風災の補償を外していれば風災の被害に遭った場合に当然補償を受けることができません。
まずは、ご自身の契約している火災保険を確認しましょう。
火災保険の対象
火災保険に加入する際、保険の対象を3つのパターンから選びます。
風災で補償されるもの
保険の対象 | 対象物 |
建物 | 一戸建て マンション 門、塀などの外壁 車庫、物置 床、畳 冷暖房設備など |
家財 | 家具 家電 衣類 自転車 |
保険の対象をどう選択したかによって、補償される損害が異なります。
保険料を安くするために、保険の対象を「建物のみ」にしている場合、家具や家電に損害があった場合に補償は受けられません。
家具や家電も、買い直しや修理になると金額が大きくなるため、「建物と家財」の両方を補償する保険に加入することをおすすめします。
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火災保険が適応する?しない?
火災保険が適応するケースと、適応しないケースを紹介します。
火災保険が適応するケース
火災保険で風災の補償が受けられるケースを紹介します。
主に台風などの風による被害を、幅広くカバーしてくれます。
火災保険が適応しないケース
では逆に、風災補償による保険金が受け取れないケースはどのような時でしょうか。
よく勘違いされやすいケースをまとめました。
敷地内に停めていた自動車が台風の突風で横転した
自動車の補償は別に自動車保険によって加入する必要があります。
自分の家の敷地内であったとしても自動車による損害は火災保険ではカバーすることができません。
強風で飛んできたガラスが体に刺さりケガをした
火災保険の風災の場合に補償されるのは家の敷地内における建物や家財に限ります。
そのため、風災の影響で人が怪我をした場合は補償の対象外です。
人の怪我の補償は、傷害保険によりカバーできますのでご注意下さい。
外の置物が強風で飛び、隣家の窓ガラスを壊した
火災保険で補償されるのは、自分が所有している建物や家財です。
そのため、第三者の所有物に対する補償は対象外です。
台風の水害による被害は水災補償でカバーする
風災については、様々な補償でカバーできますが、水災の場合はどうでしょうか。
例えば、台風の集中豪雨により洪水が発生し建物の床下が浸水したというケースは?
この場合は原因が台風だったとしても「風災」ではなく「水災」になり、風災の補償対象外です。
水害の補償は水災として補償される事になりますのでご安心ください。
災害から3年以上経つと補償対象外
火災保険に限った話ではないですが、損害が発生してから3年以内に保険金を請求しなければならないことは法律(保険法)によって決まっています。
事故が発生してから原因を特定する必要があるため、時間が経過してから保険金を請求すると、原因特定が困難になります。
そのため、損害が発生してからすぐに保険金を請求することをお勧めします。
保険金はどの程度おりるのか?
では、風災による損害保険金はどのような仕組みによって支払われるのでしょうか。
主な保険金の種類は2種類あります。
・損害保険金
・費用保険金
損害保険金
損害保険金は、事前に保険会社との契約で決定した保険金上限額まで支払われる事になります。
注意する点は、保険金上限額まで満額を保険会社から支払われるというわけではありません。
火災保険には免責金額というものがあり、ある一定の損害額までは自己負担にて修理をしなければいけないという事です。
免責金額
そのため、実際に支払われる保険金額は、以下のような計算式で算出されます。
ポイント
損害保険金=損害額ー免責金額(自己負担額)
免責金額が具体的にどれくらいに設定されているかは、保険会社・住んでいる地域・家の構造等によってもそれぞれ異なりますので一度保険証券を確認しいくらに設定されているかをみておいた方が良いでしょう。
新価と時価
また、損害保険金を決めるには「新価」と「時価」の2つの算出方法があります。
新価と時価
新価:新しく買い直したり、元の状態に戻すのに必要となる金額
時価:新価から経年劣化により価格が低くなった分を差し引いた金額
万が一、時価で契約をしていると自己負担額が大きくなる可能性があります。
そのため、新価で契約することをおすすめします。
費用保険金
風災の被害が発生した場合、建物や家財以外にも出費が発生するでしょう。
その出費を補償してくれるのが、「費用保険金」です。
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保険金請求方法
では保険会社に連絡し、どのような手続きを取ればよいのでしょうか。
保険会社や担当の保険代理店が丁寧に教えてくれると思いますが、一度把握しておいて損はないでしょう。
保険会社/加入保険代理店に連絡する
まずは保険会社または加入した保険代理店に連絡しましょう。
連絡先は基本的に契約時に発行された保険証券、または、HP等で調べると保険金請求窓口のフリーダイヤルが載ってるため、連絡します。
上記の内容を聞かれるため、保険証券をご準備しておきましょう。
保険会社から必要書類をお送りする手続きをとりますので書類が届くのを待ちます。
保険会社に必要書類を提出する
保険会社に提出する書類についてはご自身が住んでいる家の種類によっても異なってきます。
そのため、保険会社から送られてくる書類にしっかり目を通し間違えのないようにしましょう。
保険会社が現場調査を行う
書類の提出が完了すると保険会社の鑑定人、調査員が派遣され水漏れの原因を調査することになります。
保険会社は、その調査結果とともに保険金額を査定します。
保険金の受け取り手続きを始める
上記が完了すると、保険金を受け受け取り手続きを始めることができます。
しかし、必ずしも申請書通りの金額を受け取ることができるわけではないので、保険金を受け取った後に修理の見積もりを行ったほうが得策です。
受け取った保険金より修理費を超えてしまうと実費で支払うことになりますので注意ください。
火災保険でカバーする風災以外の補償
火災保険では、風災以外にも下記の表のような災害を補償してくれます。
災害 | 詳細 |
火災 | 火事で家が全焼した |
水災 | 洪水の被害で、床が水浸しになった |
雪災・ひょう災 | 屋根に大雪が積もり、破損した |
落雷 | 近くに雷が落ちて家電が故障した |
破損・爆発 | ガス漏れで爆発し、住宅に損害が生じた |
水漏れ | マンションの上の階から水が漏れ、家電が故障した |
盗難 | 泥棒が入り、衣類や現金が盗まれた |
補償範囲が幅広いため、必要な補償を自分でカスタマイズして保険料を安く抑えることも可能です。
必要な補償はそれぞれ違うため、ご自身に必要な保険に加入しましょう。
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まとめ
一概に風災と言っても全ての損害を補償されるわけではありません。
そのため、保険会社に確認し、どの損害まで補償されるのかをしっかり確認することが重要になります。
実際に災害にあう確率は低いですが、保険金請求の流れについても事前に確認することをお勧めします。
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