火災保険は住宅が持ち家なのか賃貸なのか、家財は多いのか少ないのかなど、自分の居住環境に合わせて自分が加入するプランを選ぶことをオススメします。しかし内容が複雑と感じ、実際には物件契約の際に不動産屋に言われる通りに加入した方も多いかと思います。ここでは少しでも「自分にあった補償からプランを選びたい!」と思っている方の役に立てるような火災保険の選び方を紹介します。
ココがポイント
- 2023年1月現在、火災保険の加入期間の上限が10年から5年に変更することが議論されています。保険料が再度値上げになる可能性があり、長期間の契約がおすすめです。
- 補償内容は、その地域にその物件種別で住む時のリスクをしっかりカバーできるプランに加入しましょう。
- 火災保険はとっつきにくいな・・と考える方は、火災保険専門のアドバイザーまでご相談ください。
保険Times Magazineは、火災保険の相談/見積もりサービスを展開する保険Timesが運営するWebメディアです。火災保険の選び方コンテンツを発信しています。
どこまでを火災保険の対象とするか
火災保険ではどこまでを保険の対象にするかを選ぶことができます。火災保険の保険の対象は建物と家財。下記の3つの組み合わせパターンがあります。まずは自分がかける保険の対象はどこまでになるのかを確認して選択しましょう。
火災保険の対象を建物のみにした場合は、家財が損害を受けても保険金が支払われません。逆も然りで家財のみのプランに加入すると建物の損害をカバーすることができません。保険の対象は少ない方が保険料は安くなりますが、実際に損害を受けた場合は多くのお金が必要となるため、出来るだけ補償の対象は広めに設定することを推奨します。自分の住まいが持ち家か賃貸かどうかがこの保険の対象を選ぶ際に重要となってきます。住まいの家が持ち家の場合は「建物+家財」を保険の対象にした方が良いですが、賃貸の場合は大家さんが「建物」を対象にした保険に加入しているケースが多いため、自分は「家財」のみ対象にしたプランで十分です。火災保険とは何か?について詳しく知りたい場合は、以下の記事もご参考にしていただければ幸いです。
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【徹底解説】火災保険とは?補償内容と必要性
住宅の購入、賃貸住宅の住み替え時に、「火災保険はどうしますか?」と契約の最終段階で不動産会社から聞かれることがほとんどでしょう。 その際、入っておかないといけない保険というのは分かるけど実際補償内容に ...
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賃貸用火災保険
賃貸住宅の方向けの賃貸用火災保険。「家財のみ」を保険の対象にした火災保険にプラスして賠償責任の補償がセットされた保険です。事故解決までの示談交渉サービスや、水回りのトラブルでの応急サービスなどがついているものもあり、サービス面も保険選びのポイントとなります。
賃貸用火災保険用の特徴的な補償内容 借家人賠償責任補償
賃貸で借りている部屋へ損害を与えてしまった場合の賠償の際に補償されます。借家人賠償責任保険で補償されるのは、「火災、破裂・爆発、水ぬれ」を起こしてしまった場合となり、それ以外のケースでは補償の対象外となります。例えば、タバコの火の不始末で火事を起こしてしまったなどの場合、火災を起こしてしまっているため借家人賠償責任補償の補償対象となります。逆に、子供が壁にぶつかって穴を開けてしまったなどのケースは上記のケース外となりますので補償されません。
賃貸用火災保険用の特徴的な補償内容 同居人が居住する場合の被保険者に関する特約
ルームシェアをしている同居人の肩の家財に関しても補償可能な補償内容となります。
持ち家用火災保険
一戸建てやマンションなどの建物や家財道具のための保険となります。保険の対象は、建物のみ、家財のみ、建物+家財から選択することが可能な火災保険です。建物とみなされるものが保険会社により異なり、敷地内の塀などをカバーするためにオプションで補償をつける必要があります。一般的に、住宅ローンを組んで住宅を購入する場合火災保険の加入をしないと住宅ローンがおりないケースがほとんどです。もし火災や自然災害、水害などで建物に被害が出てしまった場合、家財、建物の修繕費用などで数千万円の出費になる可能性もあるためです。住宅を購入する際、必ずと言っていいほど不動産会社から火災保険を提案されるかと思いますが、火災保険のなかで必要な補償内容、補償金額、保険会社選びなどがしっかりカスタマイズされていないケースが多いですので、火災保険をしっかり比較して検討するのが良いでしょう。
保険の期間を設定する
保険期間とは火災保険で補償されている期間のことで、基本的に1年〜10年で設定する場合が多いです。保険期間が長い方が保険料の割引もあることが多く、長期間で契約するのがオススメです。2020年4月現在、火災保険の契約期間の上限が10年から5年に短縮される議論がされています。近年、台風などの自然災害が相次ぎ、保険会社の保険金支払い負担がましたため、現状の保険料では保険会社の収支が合わなくなってきていることが要因です。従来36年の契約が可能だった火災保険が2015年に上限10年に見直され、早々に期間を再度短縮することになりそうです。火災保険は長期で加入すると、例えば10年契約だと8年分の保険料ですみます。今後、1~2年後程度を目処に上限期間が見直されることを考えると、今のタイミングでは10年間で契約しておくことがおすすめです。
建物の構造級別の確認
リスク | 低 | 中 | 高 |
構造 | M構造 | T構造 (耐火構造) | H構造 (非耐火構造) |
(例:マンション) | (例:鉄骨造住宅) | (例:木造住宅) | |
保険料 | 安 | 中 | 高 |
図のように保険料は建物の構造により変わってくるリスクも考慮し決められています。建物の耐火性によりリスクの高低が決まり、当然耐火性の低いH構造の建物の場合、リスクも保険料も高くなってきます。少し専門用語が多くてわかりづらいですが、要はマンションは保険料が安く、木造住宅は保険料が高いということです。戸建てに住む方で構造がわからない場合は、住宅の仕様書や施工メーカーにて確認することができますので火災保険を選択する前に確認しておきましょう。
任意の補償範囲と地震保険の加入を検討する
火災保険は必須で加入しないといけない補償項目(火災、落雷、破裂・爆発、風災、雹災)と任意で加入できるオプション補償(水災、盗難による盗取、損傷、漏水などによる水漏れ、集団行動などに伴う暴力行為など)に分かれています。
任意の補償項目の絞り込み
環境 | 考えられるリスク | 加入した方がいい補償 |
大通りに面している | 家に自動車が衝突 | 外部からの損害 |
川辺に近い場所 | 大雨の時に川が氾濫して水害 | 水災 |
日中留守にしている | 侵入窃盗される | 盗難 |
任意の補償項目は地域の環境と建物の構造を組み合わせて考慮すると絞り込みやすくなります。まずは自分の地域で起こりやすい災害は何か考えてみましょう。まずはハザードマップ等で住まいの地域が受けやすい災害を調べてみましょう。地域環境で補償項目を絞った後は、今度は建物の構造を見てさらに必要な項目を追加しましょう。その他オプションとして日常の賠償事故に備える補償や隣の家に火が燃え移ってしまった時に備える補償をつけることができる保険会社もあります。川辺に建設されたマンションであっても、最上階に住む場合などは水災のリスクは低いかと思います。様々なリスクを考慮して補償を選びましょう。
任意の補償範囲と地震保険の加入を検討する
火災保険加入時に任意で地震保険に加入することができます。(逆に言えば、地震保険は単独で契約をすることができません。火災保険に先に加入していて期間の途中からの加入は可能です。)地震保険とは地震・噴火、またはこれらによる津波を原因とする火災・損壊・埋没・流出による損害を補償する地震災害用の補償です。火災保険では補償できない地震が原因の損害に備えることができます。保険金額は火災保険の保険金額の30%~50%。金額にも上限があり、建物5,000万円、家財1,000万円に設定されています。支払われる金額は時価ベースで、損害状況に応じて支払われる保険金額が決められています。
少し難しい話にはなりますが、地震保険は保険会社が商品として提供していますが地震が発生した場合に巨額な損失を保険会社が抱えることになりますので、日本政府が再保険という形で保険会社をバックアップして運営されている保険です。地震大国である日本で、地震が発生した場合の個人の被害額が大きくなるため政府としても保険会社をバックアップしてでもサービスを広げておきたい商品となっているため、加入は十分に検討する必要があるでしょう。
地震保険の支払われる保険金額
損害の程度 | 支払われる保険金額 | 認定基準 | |
建物 | 家財 | ||
全損 | 地震保険金額の100% (時価額が限度) | 土台、柱、壁、屋根などの損害額が時価額の50%以上 | 家財の損害額が時価額の80%以上 |
消失・流出した床が延べ床面積の70%以上 | |||
大半損 | 地震保険金額の60% (時価額の60%が限度) | 土台、柱、壁、屋根などの損害額が時価額の40%以上50%未満 | 家財の損害額が時価額の60%以上80%未満 |
消失・流出した床が延べ床面積の50%以上70%未満 | |||
小半損 | 地震保険金額の30% (時価額の30%が限度) | 土台、柱、壁、屋根などの損害額が時価額の20%以上40%未満 | 家財の損害額が時価額の30%以上60%未満 |
消失・流出した床が延べ床面積の20%以上50%未満 | |||
一部損 | 地震保険金額の5% (時価額の5%が限度) | 土台、柱、壁、屋根などの損害額が時価額の3%以上20%未満 | 家財の損害額が時価額の30%以上60%未満 |
全損・大半損・小半損に至らない、建物が床下浸水 |
マンションにおける補償内容選択の注意点
マンションの中高層に住んでいる方であれば、基本的に浸水被害は発生し得ないですので、水災補償は不要です。一方、上の階に住んでいる方の給排水設備の故障などで水浸しになるリスクはありますので水濡れの補償は必須でつけておくべきでしょう。自然災害には基本的に強いマンションですが、台風の影響で都市型タワーマンションの1階が浸水してしまう、給排水設備が故障するなどニュースでも話題になるような影響を受けているケースもありますので、自分が住むマンションの条件に適した保険内容になっているかは確認ポイントでしょう。また、地震に関しても高層階に住んでいればいるほど揺れが激しく感じられますので、それに伴う家財への被害が発生する可能性があります。
戸建てにおける補償内容選択の注意点
河川が近くにある場合や高台でも土砂崩れの心配がある場合は、水災補償は必須でつけておくべきでしょう。ゲリラ豪雨などの影響で水害などの被害にあう可能性もあります。こちら、ハザードマップで確認しておきたい項目です。
家財/建物の保険金額を決める
保険金額は買い直した時にかかる金額と、自分が支払うのが可能な保険料のバランスを考えて決めましょう。補償額を高めにすることで損害を受けた際に消失・破損した家具と同じものを買い直すことも可能な場合があります。金額が30万円を超えるものを補償の対象とする場合は契約時に申告が必要となります。この金額には「新価」と「時価」の2通りの考え方があり、一般的には新価ベースが主流となっています。
新価ー別名再取得価格、再調達価格とも言われ、その名の通り保険の対象が損害を受けた時に新しく同等のものを建築・購入する際に必要になる金額。
時価ー新価から「時間経過による価値の減少+使用による消耗分」をマイナスした現在の価値のこと。
このどちらかをベースとして設定することになります。上限額がなく自由に金額を設定することが可能ですが、どんなに損害を追っても新価以上に支払われることはありません。火災保険の補償金額を設定する際は新価をベースに設定することが主流ではありますが、リスクを恐れて新価以上に金額を設定しても払う保険料が増え、超過保険となることは避けましょう。
家財に関しては、自分がどの程度の額の家財を持っているか?を把握してれば良いのですが、もし把握できていない場合は上記のような早見表も参考になります。あくまで参考となりますので、上記を見ながら家庭内にある高級家財をピックアップしどの程度の金額になるかを再度検証してみるのが良いでしょう。
保険料払込方法を決める
最後に、保険料の払い込み方法です。保険料の払い込み方法としては、毎月保険料を払う方法、毎年1回まとめて支払う方法、長期一括払いの3つがあります。こちら、毎月支払うよりも長期間を一括で支払う方が保険料の割引を受けられるケースがあります。家計の負担にならない程度に、長い期間を一括で支払うことでメリットを享受していきましょう。保険会社ごとに条件が設定されていますので、最後の支払い方法部分でも検討の余地はありそうです。

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人気の火災保険会社一覧
火災保険会社の比較ポイントとしては、補償内容については保険会社で大きく異なる部分はないため、保険会社各社が提供しているサービス面や保険料で比較していくのがオススメです。
楽天損保 ホームアシスト
特徴
・楽天IDを持っていたり、楽天カードを持っていればポイントが貯まる。
・予算に応じてオプション内容を自由に選択できる。
・ハザードマップの水災リスクを考慮して保険料を決定することができる。
・水漏れなど住まいのトラブルに駆けつけるサービスがある。(24時間365日受付)
東京海上日動 トータルアシスト住まい保険
特徴
・保険金の支払い方法は全ての補償において新価ベースとされる。
・「再発防止費用特約」といって、20万円を上限に火災や落雷などの再発防止メニューを選べる。
・事故対応はFAXでも送ることができ、手話や筆談通訳サービスも利用できる。
AIG損保 ホームプロテクト総合保険
特徴
・保険金の支払額は新価ベース。
・Web申し込み割引10%適用。
・水漏れなど住まいのトラブルに駆けつけるサービスがある。(24時間365日受付)
・健康・医療に関する電話相談、情報提供サービスがある。
セコム損保 セコム安心マイホーム保険(家族総合保険)
特徴
・プランが「ワイドプラン」、「ベーシックプラン」、「スリムプラン」とシンプルに3つ。
・特約を自由に組み合わせることができる。
・各種割引「ホームセキュリティ割引」、「オール電化住宅割引」、「長期年払割引」を適用あり。
日新火災 「住自在(じゅうじざい)」すまいの保険
特徴
・住宅ローン利用者に向けた補償が選べる火災保険
・オプション補償に賠償責任に関する補償がある。
・補償を絞ることで適切に保険料を抑えることができる。
・水漏れなど住まいのトラブルに駆けつけるサービスがある。(24時間365日受付)
三井住友海上 GK すまいの保険(戸建て、区分所有、賃貸物件のオーナー向け)リビングFIT(賃貸居住者向け)
特徴
・すまいのリスクが6つに整理されていて、補償内容がシンプルで分かりやすい。
・対象のプランに加入すると、水漏れなど住まいのトラブルに駆けつけるサービスがある。
ジェイアイ傷害火災保険 iehoいえほ
特徴
・お申し込みを全てインターネットでできる。
・新築、浅築ほど保険料が割安
・自分に必要な補償を選べる。
・代理店を通さない分営業コストと事務コストを削減できる。

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まとめ
いかがでしたでしょうか。これから居住する物件の種別、賃貸か購入か、住む予定の地域特性、ハザードマップなど火災保険に加入する際は、その地域にその物件で住むことを多面的に分析し、リスクを洗い出しプランを検討するべきでしょう。なかなか火災保険は用語が難しく、一見するだけでは頭に入ってきづらいかと思います。火災保険に関して疑問点などがございましたら、お気軽に火災保険専門アドバイザーまでご相談ください。
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