火災保険の保険証券をなくしてしまったという場合、どうすれば良いのでしょうか。
仮に証券を紛失してしまっても、保険の補償は継続しますが、手元に証券がないと保険の見直しや実際に保険金を受け取る際にどの保険会社に連絡すれば良いのかわからないと言ったことにもなってしまいます。
今回は、火災保険の保険証券がなくなってしまった場合の対応策について解説します。
・火災保険の保険証券には、加入した保険の情報、ご契約者様情報などがまとまっています。
・再発行手続きには、証券番号がわかっていると手続きがスムーズです。どがまとまっています。
・加入保険会社がどうしてもわからないという場合は、保険料を支払った支払い元（クレジットカード明細、銀行口座の支払い履歴）を確認してみましょう。
火災保険の保険証券
火災保険の保険証券は、保険に加入していることを証明する書類です。
保険会社から郵送で送られてきますが、中身をじっくり確認する方は少ないでしょう。
しかし、保険証券には大切な内容が記載されているため、知っておく必要があります。
保険証券に記載されていること
保険会社によっても異なりますが、以下のような情報が記載されています。
保険証券では、自身が加入している保険会社、補償内容、証券番号などを確認することが可能です。
保険金を請求する際や保険の見直しをするタイミングで必要となりますので、非常に重要な書類であると言えます。
保険証券に記載されている内容
Ⅰ.契約者の情報・・保険種類、証券番号、保険期間
Ⅱ.建物情報・・加入している火災保険の建物の所在地、構造など
Ⅲ.補償の対象となる方・・火災保険や地震保険、（被保険者）個人賠償責任特約の補償の中心となる方です。個人賠償責任特約に関しては、配偶者や同居の親族などが補償対象となります。
Ⅳ.保険料情報
Ⅴ.連絡先
Ⅵ.事故の際のご連絡先
Ⅶ.地震保険料控除証明書
Ⅷ.補償の具体的な内容や適用されている割引
受取人変更や契約内容の見直しなどで保険会社に問い合わせる場合、保険証券が手元にあるとスムーズに対応してらもらえます。
保険会社に問い合わせる場合は、契約者本人でないと回答してもらえない場合があるため、注意が必要です。
保険証券のペーパーレス化
保険証券は紙で保険会社から送られてくるものでしたが、現在はペーパーレス化が進みWebサイトから内容を確認できるようになっています。
もちろん紙が良い方は、今まで通り紙の保険証券をもらうことも可能です。
ご自身の希望する保険証券をもらいましょう。
火災保険の保険証券の再発行手続きの流れ
保険証券は、非常に重要な書類です。
ただ、保険証券を利用する機会はそこまで多くはないはずですので、いざ必要という時に、どこにおいてあったかわからないといったことも多いかと思います。
保険証券を紛失した場合でも、補償を受けることはできますし、保険証券の再発行が可能です。
火災保険の保険証券再発行の流れについて確認していきましょう。
保険会社、加入保険代理店に連絡する
火災保険の保険証券を紛失した！という場合は、まず加入している保険会社もしくは加入保険代理店へ連絡をしましょう。
保険証券の再発行に料金はかかりません。
問い合わせは、親族であれば手続きが可能な場合もありますが、契約者本人でないとできない場合もあるため、契約者本人がすることをおすすめします。
その際、契約者の本人確認があるため、証券番号がわかると手続きがスムーズです。
保険証券を紛失している場合でも、保険会社から送られてくる「ご契約内容のお知らせ」という書類にも証券番号が記載されておりますので、こちらの書類で確認することができます。
再発行を依頼する書類を記入する
電話で再発行依頼をすると、再発行のための書類が送られてきます。
必要情報を記入し、必要書類を同封して返送しましょう。
必要書類（本人確認書類）に関しては保険会社によって異なり、契約者の印鑑証明書および実印が必要なケースもあれば、パスポートや運転免許証のコピーで受け付けてくれる保険会社もあります。
保険証券が保険会社から郵送される
上記の手続きを実施すると、保険証券が保険会社から郵送されてきます。
再発行まではおよそ1~2週間かかるため、至急必要な場合は注意しましょう。
また、新しい保険証券が発行されると、古い証券は無効となりますので破棄しておくと良いでしょう。
再発行した保険証券が届かない
再発行した保険証券は、1～2週間程度で届くことが多いです。
しかし、万が一保険証券が届かない場合は、再度保険会社に問い合わせてみましょう。
保険会社では、手続き依頼があった日から何日後に発送するというスケジュールが決まっていることが多いため、いつ保険会社から発送されるかを確認することが可能です。
加入している保険会社が分からない場合
そもそも火災保険に加入はしているけど、どこの保険会社から加入しているか分からなくなったという方もいるでしょう。
その場合の手続き方法を紹介します。
災害で保険証券を紛失してしまった場合の手続き
証券番号は、保険会社から送られてくる「ご契約内容のお知らせ」で確認することはできますが、地震や台風などの自然災害に被災してしまい加入中の保険会社もわからなくなってしまう場合もあるかと思います。
お住いの地域が災害救助法の適用された地域、金融庁国民保護契約に基づく対応要請のあった地域であれば、生命保険協会または損害保険協会に問い合わせをすることでどの保険会社の保険に入っていたかの照会が可能です。
| 保険の種類 | 制度名 | 問い合わせ先 |
| 損害保険（火災保険・地震保険など） | 自然災害等損保契約照会制度 | 日本損害保険協会「自然災害など損保契約照会センター」
0120-501-331(受付時間：平日9:15~17:00) |
どうしても加入した保険会社がわからない場合
上記の方法でもわからない場合は、火災保険の支払い元を確認してみましょう。
火災保険加入時に口座振替もしくはクレジットカードで支払っているかと思いますが、これらの保険料支払い履歴を確認することで、加入保険会社を確認することも可能です。
それでもわからない場合は、加入したであろう保険会社へ1件1件電話してみるという方法が最終手段となります。
火災保険の保険証券の保管
火災保険だけではなく、保険は生命保険や自動車保険などさまざまな保険に加入している方も少なくないでしょう。
そうなると、保険証券が複数あり管理するのが大変です。
保険証券は、分かりやすいところに保管したり、家族で保管場所を共有することをおすすめします。
また、保険に加入するとたくさんの書類を渡されます。
その中でも、必ず保管しておくべき書類は捨てないように気を付けてください。
毎年、保険会社から送られてくる「契約内容のお知らせ」は、新しいものが届いたら古いものを捨てても問題ありません。
保険会社から送られてくる書類や通知をすべて保管していると不要な書類が増えていきますので、定期的に入れ替えを行うようにしましょう。
火災保険を見直すタイミング
火災保険は10年などの長期で契約する方が多いので、保険を見直すタイミングがない方も多いでしょう。
しかし、見直した方が良いタイミングが存在します。
火災保険を見直すタイミング
・住宅を増築、改築したとき
満期のお知らせが届いたとき
住宅を増築、改築したとき
住宅を増築や改築して、建物の面積などに変更がある場合は保険料が変わります。
増築や改築を行った場合は、保険会社に報告をしないといけない義務もあります。
この義務を失念していると、万が一の場合に保険料が受け取れなかったり、補償が開けられない場合もあるため注意が必要です。
満期のお知らせが届いたとき
火災保険の満期に近づくと、保険会社や代理店からお知らせが届きます。
その際に、契約内容を見直し、継続するかプランを変更するかなどを考えるのには良いタイミングだと言えます。
まとめ
火災保険の証券再発行手続きの流れは理解いただけましたでしょうか。
どうしても加入した保険会社がわからない……といった場合、いくつか確認する方法はありますので、これらを確認いただいて焦らず行動いただければと思います。
本コンテンツは情報の提供を目的としており、保険加入その他の行動を勧誘する目的で、作成したものではありません。保険商品のご検討にあたっては、「契約概要」「注意喚起情報」「ご契約のしおり」「約款」などを必ずご覧ください。
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