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自動車整備業に必要な保険とは?実際の事故事例と併せて解説

自動車整備業 保険

修理や車検で預かっていた車が損壊や盗難に遭うリスクを考えると保険に加入した方が良いのかな?

自動車整備業に必要な保険って何かな?

お客様から車を預かって修理や点検をする自動車整備業は、トラブルが発生すると損害額が高額になりお客様からの信頼を失う可能性が高いでしょう。

今回は、自動車整備業で起こり得るリスクに備えるための保険について紹介します

この記事を読んだあなたは、自動車整備業に必要な保険について理解できるでしょう。

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目次

自動車整備業に考えられるリスク

まず、自動車整備業を取り巻く3つのリスクを紹介します。

・預かった車が損壊、盗難されるリスク

・火災が発生するリスク 

・従業員に関係するリスク

預かった車が損壊・盗難されるリスク

自動車整備業の場合、修理や車検でお客様から車を預かり駐車場や修理工場に保管していることが多いでしょう。

整備工場内では、大型の機械などを扱うこともあり、誤ってコンテナを倒してお客様の車を損壊することが考えられます。

また、夜間に高級車を狙った泥棒が入り、お客様の車が盗まれることも考えられるでしょう。

預かった車に万が一のことがあった際のリスクをしっかりとカバーして、信頼を失わないように努めなければいけません。

火災が発生するリスク 

自動車整備工場では、爆発など火災が発生するリスクが考えられます。

万が一、工場で火災が発生した場合、自社だけではなく周囲の店舗や住人に多大な迷惑をかけることになります。

また、お客様から修理などで預かっていた車が火災で損傷すると、経営に大きな影響を与える損害に繋がります。

万が一火事が発生すると、お客様はもちろん経営困難に陥る可能性が高いため、火災リスクに対してはしっかりと保険に加入してリスクをカバーしましょう。

従業員に関係するリスク

自動車の整備中に、従業員がケガや死亡することが考えられます。

しっかりと安全点検をしているため多くはないですが、車の下に入って修理していた時に車体が落ちてきて下敷きになりケガを負うことも考えられるでしょう。

事故だけではなく、過労により心身が疲労し働けなくなることもあるかもしれません。

また、パワハラやセクハラ、マタハラなどのハラスメント好意によるトラブルも考えられます。

従業員に万が一のことが起きた場合のリスクに備えることも大切です。

自動車整備業で実際に発生した事故例

自動車整備工場で発生した事故事例を紹介します。

事故事例1:お客様から預かった車で対人事故

お客様から車検整備の依頼があり、加工工場の従業員がお客様の自宅で車を預かり、自工場まで運転している途中、前方をよくみていなかったことが原因で、横断歩道を渡っている歩行者(81歳・男性)と接触してしまいました。

支払保険金 22,081,721円(自賠責保険を含む)

引用:自動車整備業賠償共済保険_事故事例集

自動車整備業者がお客様の車を運転中に事故を起こした場合、お客様が加入している自動車保険は適応されません。

そのため、必ず会社で別途保険に加入する必要があります。

特に対人事故は賠償金が高額になるケースが多いため、自動車整備業者には必ず必要な保険と言えるでしょう。

事故事例2:車検工場内での事故

加入工場はお客様のお車を車検に通すため、車検場内で順番待ちをしていました。順番が進んだため、少しつめようとしたところ、アクセルとブレーキを踏み間違え、前方で順番待ちをしているバイクとヘッドライトテスターに衝突してしまいました 。この事故によりヘッドライトテスターが全損となり、バイクも損壊させてしまいました 。また、バイクの搭乗者にケガをさせてしまいました 。なお、バイクは古いもので時価額が35万円でした。バイクの所有者は修理費が65万円かかるが、修理して使いたいとのことでした、本来保険金の支払い額は時価額である35万円となりますが、対物超過修理費用特約が付帯されているので、時価額と修理費の差額である30万円も含めて計65万円が保険金として支払われました。

支払保険金 5,427,100円

引用:自動車整備業賠償共済保険_事故事例集

全国の車検場で事故が多発しているようです。

お預かりしている車が高級であればあるほど、損害額が大きくなり小規模の会社であれば経営が傾く可能性も考えられるでしょう。

お客様の大切な車を損壊した場合、迅速に対応することで損害が最小限に抑えられる可能性があるため、体制を整えておくことが大切です。

事故事例3:台風による水害

加入工場は整備や車検の依頼を受け合計で7台の受託自動車を保管していました。台風が接近して危険だったため、 車検・整備作業や納車をとりやめ工場敷地内の車両置置き場で保管していましたが、台風が直撃し受託していた7台全てが水没してしまいました。

支払保険金 5,450,000円

引用:自動車整備業賠償共済保険_事故事例集

火災や台風による水害の被害は近年多くみられます。

気をつけていたとしても、自然災害はどうすることもできないため、保険に加入しておくと安心です。

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自動車整備業に必要な保険の種類は?

自動車整備業

自動車整備業に必要な保険の種類を紹介します。

受託自動車保険

自動車整備業の場合、お客様の車を工場へ搬送することも多いでしょう。

搬送中に、事故が発生し歩行者をはねてケガをさせたり、お客様の車を損壊させるケースも考えられます。

そのようなリスクに備えて、「受託自動車保険」に加入しておくと安心です。

整備・修理・点検などでお預かりした車で事故を起こした場合に、損害賠償責任や自損事故傷害を補償してくれます。

自動車管理者賠償責任保険

自動車管理者賠償責任保険は、第三者からお預かりした自動車を保管している間に起こったトラブルについて補償してくれる保険です。

下記のような状況で損害を負った場合に、損害賠償金・損害防止費用・緊急措置費用・争訟費用などが支払われます。

・駐車場や整備工場などの保管施設内で管理している間

・自動車の移動や試運転のため一時的に保管施設外で管理している間

自動車の管理に伴う賠償事故に備えて、自動車整備業には欠かせない保険と言えるでしょう。

生産物賠償責任保険(PL保険)

PL保険は、製造または販売した商品などが原因で、他人にケガをさせた場合などに、事業者が法律上の損害賠償責任を負担する場合の損害費用を補償する保険です。

加入を義務付けられている保険ではありませんが、物を製造・販売する多くが加入している保険です。

保険金として、損害賠償金以外にも、損害防止費用や協力費用、争訟費用などが補償されます。

生産物賠償責任保険の詳細については、下記の記事をご確認ください。

火災保険

火災保険は、火災により会社が所有する建物や財産に損害があった場合に補償される損害保険です。

台風などの自然災害時も補償される保険のため、万が一の際に建物や設備が燃えてしまった場合のことを考えると、必要な保険です。

整備工場で火災が発生した場合、お客様から預かっている車が燃えてしまうと大きな損失を受けるでしょう。

万が一の際の被害額を把握して火災保険に加入しましょう。

法人向けの火災保険の詳細については、下記の記事をご確認ください。

労災上乗せ保険

労災上乗せ保険は、公的な保険制度である労災保険で補償されない部分をカバーする民間の保険会社が取り扱う任意保険です。

従業員が仕事中にケガや病気になった場合に、労災保険で足りない分を補ってくれます。

労災上乗せ保険の詳細については、下記の記事をご確認ください。

雇用慣行賠償責任保険

雇用慣行賠償責任保険(Employment Practice Liability Insurance)は、EPLI保険やパワハラ保険、ハラスメント保険とも呼ばれている法人向けの損害保険です。

不当解雇やセクハラ、パワハラなどが原因で会社と従業員が職場環境や業務上をめぐりトラブルになり、会社が従業員から訴えられて損害賠償を負った時に保険金が支払われる保険です。

これぐらい大丈夫だと思うことでも、パワハラとして訴えられる可能性があるため、従業員を守るためにも必要な保険でしょう。

パワハラ保険の詳細については、下記の記事をご確認ください。

自動車整備業賠償共済保険とは?

自動車整備業賠償共済保険は、各自動車整備振興会の会員である整備事業者が加入できる共済保険です。

全国で加入している事業者も多く、整備事業者のための保険と言えるでしょう。

補償内容

保険詳細
基本契約受託自動車保険預かった車を運転中、通行人をはねて死亡させた
施設賠償責任保険整備工場の看板が落ちて、通行人にケガをさせた
PL保険整備不良が原因でタイヤが外れ、歩行者を直撃してケガをさせた
オプション契約車両賠償保険納車時に壁にぶつけてお客様の車を破損させた
火災保険水災保険特約保管中に洪水によりお客様の車が水没した

特に、納車・引き取り・車検場への往復など、整備業者の業務中の事故に関しては、お客様が加入している任意の自動車保険では補償されません。

そのため、自動車整備業に考えられるリスクを包括的にカバーしてくれる内容なので、加入することで安心して業務を遂行することができるでしょう。

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自動車整備健康保険組合とは?

自動車整備健康保険組合は、自動車整備・塗装・鈑金加工・自動車関連部品の製造販売など自動車関連の事業を営んでいる事業所で組織された総合健康保険組合です。

自動車整備健康保険組合では、下記の内容を提供しています。

・医療費の負担

・各種給付金の支給

・健康情報の提供

・病気の予防を目的とした各種健診

保険料は、被保険者と事業者とで負担し合い、給料・賞与から差し引かれます。

また、40歳以上65歳未満の被保険者は、介護保険料についても徴収されます。

医療費の一部負担や、各種健診などのサービスが充実しているため、必要に応じて加入しましょう。

個人事業主でも保険に加入できる?

自動車整備に関する損害保険ですが、法人だけではなく個人事業主の場合でも保険に加入できます。

万が一、車に関するトラブルが発生すると損害金額も高額になることが考えられます。

そのため、損害賠償額によっては経営に大きく影響を与える可能性が高いため、個人事業主の方が保険に加入する必要があるでしょう。

しかし、規模や必要な補償内容が個人事業主と法人とでは異なるため、ご自身に合ったプランを選ぶことが大切になります。

個人事業主の方は、ご自身や家族のためにも、必ず保険に加入して万が一のリスクをカバーすることをおすすめします。

まとめ

自動車整備業では、お客様の大事な車を修理や整備、点検のためにお預かりするため、万が一トラブルが発生した場合にお客様からの信頼を失い損害賠償金額も高額になる可能性があります。

トラブルが発生した場合でも保険に加入していると迅速に対応できるため、保険に加入することをおすすめします

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この記事を書いた人

保険相談Times(株式会社インシュアランスブレーン)では、海外旅行保険(留学・ワーホリ・駐在・海外長期渡航など)・火災保険・法人損保に関するお問い合わせを日々多数いただいています。その中で、お客様からのご質問・やり取りの中から「この情報は保険加入前に知っておいた方がいいな」といった内容を記事にまとめて保険の選び方を発信しています。
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