持病があるから海外保険に加入するのは難しいと思う方もいるのではないでしょうか。
確かに海外保険の注意書きに、持病の発作では医療費が出ない旨がかかれているなど、持病を持った方は加入しても意味ないのではと思うでしょう。
しかし、持病の発作も保険の補償対象に入っている海外保険も存在しています。
この記事では、そんな持病を持っていても簡単に加入できる海外旅行保険とはどのようなものがあるのか、またその注意点について見て行きたいと思います。
持病(既往症)がある人の海外保険ポイント3つ
・持病がある場合は、持病が原因で海外で治療を受けても保険金が出るプラン、持病の治療は保険金が出ないプランがあります。
・海外への長期渡航の場合は持病の治療は保険金が出ないケースが多いため、持病があっても加入できるプランを専門家に相談して選択しましょう。
・持病があっても、留学やワーホリ、駐在での海外渡航は可能なケースが多いです。お悩みがあればなんでもご相談ください。
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海外旅行保険とは?
海外旅行保険は、海外旅行中にケガや病気に罹った場合や、自分の持ち物を盗まれた場合などのトラブルに対応するための保険です。
旅行が目的の保険のため、1か月以内など短期間の補償が多い保険となります。
海外旅行保険の補償内容一覧
海外旅行保険の補償内容は、主に4つあります。
補償 | 補償内容 | 詳細 |
病気・ケガ・死亡に対する補償 | 治療費用 | 病気やケガで病院に行ったときの治療費を補償 |
傷害死亡・後遺傷害 | ケガで死亡または後遺障害が生じた場合の補償 | |
疾病死亡 | 病気で死亡または後遺障害が生じた場合の補償 | |
救援費用 | 入院して日本から家族を読んだ場合の交通費や滞在費を補償 | |
他人に対する補償 | 賠償責任 | 他人の身体や物に損害を与えてしまった場合の補償 |
持ち物に対する補償 | 携行品損害 | 身の回りの物の、盗難や破損を補償 |
その他の補償 | 航空機遅延費用 | 航空機の欠航や遅延により、宿泊費や食事代が発生した場合の補償 |
航空機寄託手荷物遅延等費用 | 航空会社に預けた荷物が、到着せず衣類や生活必需品を購入した場合の補償 | |
弁護士費用 | 旅行中に被害に遭い、弁護士に法律相談を行った場合の補償 | |
テロ対応費用 | 第三者による不法な支配、テロ行為や公権力による拘束された場合の補償 |
病気・ケガ・死亡に対する補償
保険会社により異なりますが、保険会社が提携する病院で治療してもらえば、保険会社が支払いをしてくれるため、その場で自分で治療費を払わなくて良い「サービスキャッシュレス・メディカル・サービス」といった対応もあります。
急なケガや病気でかかる費用を心配せずに、海外でも安心して治療を受けられます。
第三者に対する補償
お土産店で商品を壊してしまったり、スーツケースを落として他人にケガを負わせた場合といった、第三者の人やモノに対して損害を与えてしまった場合に補償されます。
海外では、予想外のトラブルが起こることも少なくないため、自分のことだけではなく他人に対しての危険を対策することも大切です。
持ち物に対する補償
海外旅行中に自分が持っている物が盗まれたり、壊れた場合に補償されます。
海外のホテルでは、パソコンやカメラ、アクセサリーなど高価なモノを盗まれることは珍しくありません。
治安が良い日本では考えられないようなことも、海外では当たり前に起こるため、持ち物にも保険をつけることをおすすめします。
その他の補償
海外旅行中において、予想外のハプニングが発生する可能性は高いため、海外旅行保険に加入しトラブルに備えておくことで、安心して楽しく過ごせるでしょう。
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持病と既往症の違いは?
持病とは?既往症とは?
持病と既往症の違いについて、よく分からないという方も多いのではないでしょうか。
「持病」と「既往症」の違いについて紹介します。
持病:長期間根治せず、継続的に治療が必要な病気のこと
既往症:過去に罹ったことがある病気で、現在は治っている病気のこと
持病と既往症の違い
持病と既往症の大きな違いは、現時点で病気が治っているかどうかという点です。
既往症は、治っている病気のため、持病がある場合と比べて海外旅行保険に加入しやすいでしょう。
持病の定義に注意
持病に含まれる疾患には、ぜんそくや糖尿病などがあります。
海外旅行保険のプランによって細かく持病の定義が定められているため、持病に該当するか該当しないかはご自身で判断せずに、必ず保険会社に相談しましょう。
また、持病や既往症ではないですが、下記の場合は海外旅行保険の補償対象外となるケースがほとんどのため、注意が必要です。
・妊娠、出産、早産、流産に起因する病気
・歯科疾患
持病がある人の海外旅行保険加入手続きの手順とは?
海外旅行保険は、最近ではネットで簡単に加入してしまうことが出来ます。
しかし、持病を持っている人の場合は、簡単に加入することが難しく、せっかくたくさんの項目を記入したのに駄目だったということもあるでしょう。
ここでは、持病がある方の海外旅行保険の加入手続きの手順について解説します。
海外旅行専門の保険エージェントに相談しよう
オンラインで海外旅行保険の専門エージェントに相談することです。
対面の保険代理店などで加入できるのは、その代理店で取り扱っている海外旅行保険だけです。
海外旅行保険を専門にしている代理店でないと、保険プランの幅の広さや知識が担保されていない可能性があります。
オンラインでの海外旅行保険の契約
相談の時間がないという場合は、下記のネット加入できる2社がおすすめです。
・AIG保険会社
・tabiho
オンラインで持病ありでも加入できる保険会社は、2社のみでしょう。
注意しておきたいのが、31日までの旅行期間にのみ対応していることです。
世界一周やバックパッカーなど、長期の旅行を考えている方は加入が難しいと言えます。
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持病を持っている人が加入できる保険は何をカバーしてくれるの?
持病を持っていても加入できる保険は、制約が厳しく定められているケースもあります。
加入できたから一安心と思っていたら、実は持病には補償されないこともあるので、どのような種類の保険があるのか、見ていきましょう。
持病があっても加入できる!治療原因が持病の場合でも補償される
持病があっても加入することができ、旅行先で持病の発作や悪化が出ても、補償してくれる保険があります。
このタイプに加入していれば、旅行中に何があっても安心して対処できますよね。
これがついているかどうか確認するためには、『疾病に関する応急治療・救援費用担保特約』という特約がついているか確認しましょう。
『疾病に関する応急治療・救援費用担保特約』は、渡航先で持病が悪化した時に、治療や救援費用が支払われるという内容の特約です。
保険期間が限られていたり、保険金額の上限が低かったりという条件はありますが、基本的に保険金が支払われる事になっています。
ただ、渡航先で事前に治療を受けることが決まっていたり、インシュリン注射や透析などといった継続的な治療や投薬には適用されません。
持病があっても加入できる!治療原因が持病の場合は補償されない
持病があって加入が出来たとしても、『疾病に関する応急治療・救援費用担保特約』がついていない保険は、持病に関しては補償されません。
もちろん、他の病気や怪我に対しては補償されるので、持病が比較的軽く、薬の服用などで対処できるレベルの方は、こちらに加入してもいいかもしれません。
持病があっても、持病の治療に関しては保険適用ではないが、その他の病気や怪我であれば補償されるというケースもあります。
長期の海外渡航(留学やワーホリ、駐在など)の場合は、持病に関しては補償されなくてもとにかく海外旅行保険に加入しないといけないというケースもあるかと思います。
その場合は、加入はできるけど『疾病に関する応急治療・救援費用担保特約』がついていないプランを選択すると良いでしょう。
持病を隠して加入したらどうなるの?
持病を隠して加入すと保険金が受け取れない
保険加入の時、持病は自己申告制です。
特に、海外旅行保険の場合はそこまで厳しく健康診断書などを要求しないので隠して加入することも出来てしまいます。
しかし、契約した時に正しく告知されていなければ、持病とは関係ない怪我や病気であっても保険金を受け取ることが出来ないことがあります。
告知義務違反で起訴される
また、持病を隠して加入するということは、告知義務違反となります。
常習犯だったり、犯罪性が考えられれば起訴されることもあるので、きちんと隠さずに加入をするようにしましょう。
もし、持病を持っていても大丈夫かどうか微妙だという場合には、その時に確認をとるようにしましょう。
海外旅行保険の専門家にしっかり相談すれば、加入できる保険プランを紹介してもらえるでしょう。
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持病を持っている人が心がけておきたい海外旅行での対処法とは
持病を持っている人からすると、海外旅行に行くことは難しいと諦めがちですよね。
しかし、事前に医師に相談して、きちんと準備をすることで、もし発作や悪化が起こってもそこまで大変ではなく冷静に対処することが出来ます。
また、国によっては手厚く治療をしてくれる事もありますので、安心していきましょう。
かかりつけ医に相談する
旅行に行く前にしておきたい準備は、かかりつけのお医者さんに相談をすることです。
病気の種類や、進行状態などにより、行けるタイミングだと判断されたら、英文で書かれたカルテの作成をお願いしましょう。
その時に地域や期間についても相談してしまうことがおすすめです。
また、薬名が日本と異なることがあるので、カルテと一緒に、薬剤証明書を書いてもらうと安心です。
服用している薬を多めに処方してもらう
普段服用している薬を、多めに処方してもらいましょう。
この時に注意しておきたいのが、薬は預け荷物と持ち込み手荷物に分けておくことをおすすめします。
特に、スーツケースが紛失したり、荒らされる危険性があるため、飛行機に乗るときは必ず持ち込み手荷物にいれるようにしましょう。
また、旅行中も分散させて、荷物が盗まれたりスリに遭っても薬を手元においておけるようにしましょう。
財布の中に入れることはおすすめしません。
また、はやり病などのある地域に行く場合は、医師と相談した上で予防接種などを受けておくことがおすすめです。
海外療養費用制度とは?
持病や既往症があり海外旅行の補償を受けられない場合もあるでしょう。
全額自己負担ではなく、海外の病院で治療を受けて医療費を支払った場合、日本に帰国した後に申請をすると治療費の一部を払い戻してくれる「海外療養費用制度」があります。
この制度を活用すれば、海外旅行先で受けた治療が日本の保険診療として認められている場合は、一部の金額が払い戻されます。
一旦全額を現地で支払う必要があります。
また、払い戻される金額は、日本で同じ治療を受けた場合に想定される費用を基準として計算されます。
現地での支払いがにほんでの想定治療費を上回った場合
現地での支払い:10万円
日本での想定治療費:8万円
加入している公的医療保険の自己負担:3割負担
→海外療養費として56,000円支払われる(自己負担は44,000円)
現地の支払いが日本の想定治療費を下回った場合
現地での支払い:8万円
日本での想定治療費:10万円
加入している公的医療保険の自己負担:3割負担
海外療養費として56,000円支払われる(自己負担は24,000円)
申請をするための必要書類には、「診療内容証明書」や「領収明細書」など現地の医師が記入し署名しないといけない書類も含まれています。
日本に帰国してから書類を取得するのは時間も手間もかかるため、旅行前に念のため必要書類を印刷して持って行くことをおすすめします。
持病を持っていても留学などの長期渡航を予定している方へ
保険代理店などの窓口での加入となると、海外旅行保険に詳しくないエージェントの場合があり、最適なプラン選択ができない可能性があります。
海外旅行保険の専門の知識のあるエージェントに相談し、悩みを解決してもらうのがいちばんの早道でしょう。
持病のある方の中には、同行者や医師にも迷惑がかかると海外旅行自体を諦めたり、補償がないからと加入をあきらめてしまう方もいます。
自腹で薬や治療費を支払えばいいと思っているかもしれませんが、喘息の薬だけでも数万円かかることがあります。
数千円の掛金を支払い、少しの手間によりそれらの支払いがなくなると思えば、加入は決して面倒くさい手間なことではありません。
また、薬代だけではなく、治療費だけでも莫大な金額になることがあるので、それらを考えて海外旅行保険加入を検討しましょう。
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