住宅の購入、賃貸の契約、事務所の開設を機に火災保険に加入される方がほとんどかと思います。
ただ、元々10年20年住む予定だったのが転勤などの諸事情により家を売却する場合、引越しをすることになる場合に、火災保険の残期間分を解約し返金を依頼するケースがあると思います。
今回は、返金依頼をする際、そもそもいくらくらい返戻金があるのか、どうやって手続きをするべきかをまとめましたのでご確認いただければと思います。
・解約する場合は解約返戻金が支払われるため、自分で保険会社や保険代理店へ申し出る
・物件の売却が伴う場合は、引き渡し後に火災保険を解約する
・地震保険・火災保険共に解約返戻金が支払われる
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火災保険の解約はいつでも解約可能
火災保険は転居や物件売却など自己都合でいつでも解約が可能です。
その際、残りの加入期間に応じて解約返戻金が支払われます。
解約返戻金とは?
物件を購入の際、大抵の方は10年で火災保険に加入されると思います。
もし3年で物件を売却することになった場合は、残り7年分の返戻金が受け取れるという仕組みになっています。
火災保険を長期契約した場合に途中で解約しても、経過していない期間の保険料は所定の計算方法で算出され返ってきます。
火災保険の解約返戻金の計算方法
火災保険を契約期間途中で解約する場合、解約返戻金が受け取れます。
解約返戻金の計算方法は以下となります。
基本的には、残りの期間を月割りで計算した場合の保険料が返ってくるというものになりますが、返戻率という概念があります。
返戻率は、保険会社によって異なるため、実際の返戻金額は加入保険会社に確認するようにしましょう。
ポイント
解約返戻金(未経過保険料)=一括払い保険料×返戻率(未経過料率)
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火災保険の解約返戻率
2年契約の火災保険の解約返戻率例
保険会社各社によって返戻率を変動させていますので、一概には言えませんが、とある保険会社の返戻率を期間別に確認してみましょう。
2年契約で12ヶ月経過時点で解約返戻金を依頼しても50%返ってくるわけではありません。
2年契約で一括払保険料20万円を1年と10日で解約する場合の解約返戻金は?
支払った保険料が20万円で、1年と10日で解約した場合は86,000円が返ってくる
支払った保険料20万円✕返戻率43%=86,000円
残りの期間に対して少し減った金額が返ってくると認識しておくとよいでしょう。
賃貸の契約などで2年の更新まえに対処する場合に、火災保険の解約をすると返戻金が返ってきます。
保険期間 | 2年契約 | |
経過月数/経過年数 | 0年 | 1年 |
1ヶ月まで | 87% | 43% |
2ヶ月まで | 81% | 39% |
3ヶ月まで | 76% | 35% |
4ヶ月まで | 71% | 31% |
5ヶ月まで | 65% | 27% |
6ヶ月まで | 63% | 23% |
7ヶ月まで | 60% | 20% |
8ヶ月まで | 57% | 16% |
9ヶ月まで | 55% | 12% |
10ヶ月まで | 52% | 8% |
11ヶ月まで | 49% | 4% |
12ヶ月まで | 47% | 0% |
10年契約の火災保険の解約返戻率例
物件を購入される方が多く加入されている10年契約の火災保険の解約返戻金例となります。
1ヶ月1%ずつ解約返戻率が下がっていき、最終0%となります。
構造級別にもよりますが、10年の火災保険は比較的高額となりますので、物件の売却などがあった場合は必ず火災保険を解約するようにしましょう。
保険期間 | 10年契約 | |||||||||
経過月数/経過年数 | 0年 | 1年 | 2年 | 3年 | 4年 | 5年 | 6年 | 7年 | 8年 | 9年 |
1ヶ月まで | 97% | 88% | 79% | 70% | 60% | 50% | 40% | 30% | 20% | 10% |
2ヶ月まで | 96% | 88% | 78% | 69% | 59% | 49% | 39% | 29% | 19% | 9% |
3ヶ月まで | 95% | 87% | 77% | 68% | 58% | 49% | 39% | 29% | 18% | 8% |
4ヶ月まで | 94% | 86% | 77% | 67% | 58% | 48% | 38% | 28% | 17% | 7% |
5ヶ月まで | 93% | 85% | 76% | 66% | 57% | 47% | 37% | 27% | 17% | 6% |
6ヶ月まで | 92% | 84% | 75% | 66% | 56% | 46% | 36% | 26% | 16% | 5% |
7ヶ月まで | 92% | 84% | 74% | 65% | 55% | 45% | 35% | 25% | 15% | 4% |
8ヶ月まで | 91% | 83% | 74% | 64% | 54% | 44% | 34% | 24% | 14% | 3% |
9ヶ月まで | 91% | 82% | 73% | 63% | 53% | 44% | 34% | 23% | 13% | 3% |
10ヶ月まで | 90% | 81% | 72% | 62% | 53% | 43% | 33% | 23% | 12% | 2% |
11ヶ月まで | 90% | 81% | 71% | 62% | 52% | 42% | 32% | 22% | 11% | 1% |
12ヶ月まで | 89% | 80% | 70% | 61% | 51% | 41% | 31% | 21% | 11% | 0% |
全国の優良工務店とタッグを組み、「高品質な修理」と「保険金のお支払」をワンセットで提供する火災保険。無駄のないプランで保険料を安くできる
地震保険にも解約返戻金がある
火災保険に解約返戻金があるように、地震保険に関しても解約返戻金があります。
地震保険の返戻率は保険会社によって違いはなく、どこの保険会社も同一の返戻率です。
こちらも火災保険と同様に期間別の解約返戻金を見ていきましょう。
2年契約の地震保険の解約返戻率例
地震保険の保険始期が2019年1月1日〜の場合の地震保険の返戻率は以下の通りです。
火災保険と比較すると地震保険の方が返戻率が高い傾向にあります。
保険期間 | 2年契約 | |
経過月数/経過年数 | 0年 | 1年 |
1ヶ月まで | 91% | 44% |
2ヶ月まで | 87% | 40% |
3ヶ月まで | 84% | 36% |
4ヶ月まで | 80% | 32% |
5ヶ月まで | 76% | 28% |
6ヶ月まで | 72% | 24% |
7ヶ月まで | 68% | 20% |
8ヶ月まで | 64% | 16% |
9ヶ月まで | 60% | 12% |
10ヶ月まで | 56% | 8% |
11ヶ月まで | 52% | 4% |
12ヶ月まで | 48% | 0% |
5年契約の地震保険の解約返戻率例
5年契約の場合の返戻率例は以下の通りとなります。
保険期間 | 5年契約 | ||||
経過月数/経過年数 | 0年 | 1年 | 2年 | 3年 | 4年 |
1ヶ月まで | 96% | 77% | 58% | 38% | 18% |
2ヶ月まで | 95% | 75% | 56% | 36% | 17% |
3ヶ月まで | 93% | 74% | 54% | 35% | 15% |
4ヶ月まで | 92% | 72% | 53% | 33% | 13% |
5ヶ月まで | 90% | 71% | 51% | 31% | 12% |
6ヶ月まで | 88% | 69% | 49% | 30% | 10% |
7ヶ月まで | 87% | 67% | 48% | 28% | 8% |
8ヶ月まで | 85% | 66% | 46% | 26% | 7% |
9ヶ月まで | 84% | 64% | 44% | 25% | 5% |
10ヶ月まで | 82% | 62% | 43% | 23% | 3% |
11ヶ月まで | 80% | 61% | 41% | 21% | 2% |
12ヶ月まで | 79% | 59% | 40% | 20% | 0% |
全国の優良工務店とタッグを組み、「高品質な修理」と「保険金のお支払」をワンセットで提供する火災保険。無駄のないプランで保険料を安くできる
火災保険・地震保険の解約時の注意点
火災保険・地震保険の解約時の注意点についてまとめました。
【注意ポイント】
・解約の意思を保険会社へ連絡する
・契約期間の残日数が1ヶ月未満の場合は返戻金はない
・解約のタイミング
解約の意思を保険会社へ連絡する
引っ越しや物件売却のタイミングは自分自身でしかわかりません。
自分で、保険代理店や保険会社へ連絡し火災保険を解約するようにしましょう。
賃貸の場合は、そもそも火災保険を解約できるということを認識していない方もいるでしょう。
自分で連絡しなければいけないということを頭に入れておきましょう。
契約期間の残日数が1ヶ月未満の場合は返戻金はない
契約期間が残り1ヶ月未満の場合は返戻金がない保険会社が多いです。
ぜひ残り2ヶ月以上ある場合にすぐに解約の連絡をするようにしましょう。
解約のタイミング
物件を売却する際、売却活動→売買契約の締結→引き渡しという流れで進んでいきますが、実際に火災保険を解約するのは引き渡し日にしておきましょう。
物件の引き渡しができていないタイミングで火災保険を解約すると、引き渡しまでの期間のトラブルが保険適用外となるため注意が必要です。
新しい契約を確保してから解約
火災保険を解約して、別の保険に加入する場合は、空白期間が発生しないように手続きを進める必要があります。
火災保険を見直す場合
現在加入している火災保険の補償を見直す場合は、下記の流れで進めると良いでしょう。
〈1〉必要な補償を確認する
〈2〉新しく加入する火災保険の見積もりを取る
〈3〉現在契約している火災保険の解約返戻金を計算する
ご自身にとって必要な補償を確認することが重要です。
補償を減らしたり上乗せするなど、万が一のリスクをカバーできる補償内容にしましょう。
新しい保険に加入しなおす場合
現在加入している保険を解約して、別の保険に加入する場合は、必ず空白期間が発生しないように手続きを進めることをおすすめします。
新しい保険に加入する前に解約をすると、解約日以降は保険の効力が失わ万が一事故が起こった場合でも保険金が支払われません。
安心して生活するためにも空白期間がないように、新しい契約と解約の段取りを取りましょう。
全国の優良工務店とタッグを組み、「高品質な修理」と「保険金のお支払」をワンセットで提供する火災保険。無駄のないプランで保険料を安くできる
まとめ
火災保険を契約の途中で解約した場合には、一部保険料が戻ってきます。
保険会社により、解約返戻金の計算方法が異なるため、解約すると決まったらすぐに保険会社や代理店に連絡を入れましょう。
また、新しい保険に加入しなおす場合は、保険期間に空白がないように新しい手続きの段取りを組むことをおすすめします。
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