北欧の西岸に位置する国、ノルウェー。
世界きっての福祉国家であるこの国は、国民の幸福度は毎年トップ3にランクインしています。
日本とは2013年よりワーキングホリデーの協定を結んでおり、北欧での生活やノルウェー語に興味がある方に人気の国です。
そんなノルウェーの国民性は少しシャイではありますが、社会全体で外国人を受け入れる体制が整っているため、他の欧米諸国と比べても際立った差別などはなく、非常に生活がしやすい国としても知られています。
ヨーロッパでの生活は誰もが憧れますが、ゆったりとした雰囲気の中で、イメージ通りのヨーロッパ生活を楽しむには、ノルウェーが最適ではないでしょうか。
今回は、北欧の国ノルウェーでのワーホリにかかる費用を、期間別にご紹介していきます。
ノルウェーのワーホリ費用のポイント3つ
・ノルウェーの物価水準は、東京と比べると-12~+3%となります。東京とほぼ変わらない物価水準と言えるでしょう。
・ノルウェーワーホリをする際に費用項目として大きいのは学費、生活費(宿泊費、食費)、保険の3点となります。
・ノルウェーのワーホリ保険に関しては、補償内容をカスタマイズすることで費用を抑えることが可能です。
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ノルウェーの各都市物価と東京の物価を比較
日本 | ノルウェー | |||
東京 | オスロ | ベルゲン | トロンハイム | |
食品 | 1 | 26% | 10% | 19% |
家賃 | 1 | 0% | -24% | -31% |
衣類 | 1 | 17% | -1% | 0% |
交通 | 1 | -9% | -14% | -14% |
パーソナルケア | 1 | -11% | -8% | 3% |
エンタメ | 1 | 0% | -10% | -14% |
合計 | 1 | 3% | -11% | -12% |
出典:Expatistan
ノルウェーで留学をするには、どれくらいの費用が必要になってくるのでしょうか。
まずは、ノルウェーの物価水準について確認していきましょう。
Expatistanの生活費調査によると、ノルウェーワーホリで人気の各都市の物価は東京に対して-12%〜+3%となっています。
東京で1ヶ月節約しながら賃貸で生活するとかかる生活費は15万円前後と考えると、ノルウェーで生活するには月13~16万円程度かかると考えるとわかりやすいでしょう。
1か月のノルウェーワーホリにかかる費用
ワーホリの初月は、これから1年間その国で生活していく上での基盤となるため、多忙にはなりますが、着実に準備を進めていきましょう。
1か月のノルウェーワーホリにかかる費用は、平均で36万円です。
項目 | 費用 |
航空費 | 8~15万円 |
学費 | 10~15万円 |
宿泊費 | 5~10万円 |
生活費 | 2~4万円 |
ワーホリ保険費用 | 1~2万円 |
合計 | 26~46万円 |
※1クローネ=約17円(2018年7月1日現在)
航空費
日本からノルウェーへの航空費は、8~15万円です。
日本からの直行便はなく、コペンハーゲンやヘルシンキ、ロンドンなどのヨーロッパの主な主要都市で乗り換えをし、ノルウェーに行くことができます。
夏の長期休暇がかさなる時期は、最高値の15万円ほどまで値上がりしますが、秋から冬場にかけて段々と値下がりしていく傾向にあります。
最安値になれば、8万円を切ることがありますので、渡航時期を考慮しなるべく安い時期に航空券を購入されることをお勧めします。
合計フライト時間が13~16時間と幅があるため、航空券をお求めの際は、スカイスキャナーなトラベルコといった比較サイトでの購入がお勧めです。
学費とおススメの学校
1か月間、ノルウェーの語学学校に通った場合の学費は10~15万円です。
ノルウェーは、ヨーロッパで唯一高等教育が無料で受けられる国として有名ですが、ワーホリのような短期の語学学習であれば一般の語学学校や、大学付属の語学コースへの入学となり、その多くが授業料を必要とします。
中には「フォルケホイスコーレ」と呼ばれる、18歳以上の成人を対象とした無料の教育機関がありますが、ワーホリビザの場合は3か月未満の就学しか認められていないため、基本コースが9か月のフォルケホイスコーレに入学することはできません。
学校名 | 学費 | 特徴 |
オスロ大学 | 約16万円/6週間 | ノルウェー国内で最高峰の大学の1つで、レベルとしては日本の東北大学ほど。2017年より、オンラインのノルウェー語の授業も提供しており、自宅からでも受講することができる。 |
Alfa Skolen | 約8万円/2週間 | ノルウェーの留学生に人気が高く、質の高い教員や幅広いレベル、コース提供に定評がある。夜間のコースがあり、バイトをしながらでも通うことができる。 |
宿泊費
ノルウェーでの宿泊費用は5~10万円と、他のヨーロッパの国々と比べ高くなっています。
全体的に物価が高いノルウェーでは、ワーホリ費用の多くをこの宿泊費が占めることになります。
基本的に、ルームシェアであれば、最低価格の5万円から借りることができますが、一人でアパートに住みたいという場合10万円はかかってしまいます。
また、学生寮に入れる場合は、月10万円程度です。
できるだけ宿泊費用を抑えたいという方は、学校でできた友人と一緒にルームシェアをしてみてください。
生活費
ノルウェーで1か月過ごした場合の生活費は、2~4万円です。
物価や税が高いことで知られるノルウェーですが、食品には軽減税率が適応されるため、予想以上に高くなるようなことはありません。
しかし、500mlの炭酸飲料が400円ほどと、やはり日本の物価と比べれば高く感じます。
また、外食をすると1食あたり5000円弱とかなり高額になるため、現地の方々も外食はあまりされないようです。
自炊をして、できるだけ生活費がかからないようにしたいものです。
ワーホリ保険費
ノルウェーのワーホリビザ取得には、海外保険の加入が必須となっています。
1か月の保険料は1~2万円です。
ノルウェーの治安は良いと言われていますが、思わぬ事故や病気、また虫歯などに悩まされることもあります。
他の欧州諸国と比べて、医療費は安いと言われていますが、重病で日本への移送が必要と言う場合には350万円ほどかかります。
万が一の時に備え、補償内容がしっかりとした保険へ加入してください。
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6か月のノルウェーワーホリにかかる費用
6か月のノルウェーワーホリにかかる費用は、平均で110万円です。
学費は、はじめの3か月間のみの金額となっています。
また、収入は、4か月目からの3か月間働いた場合に予想される金額です。
項目 | 費用 |
航空費 | 8~15万円 |
学費 | 10~45万円(3か月) |
宿泊費 | 30~60万円 |
生活費 | 12~24万円 |
ワーホリ保険費用 | 7~10万円 |
合計 | 67~154万円 |
収入 | 30~45万円 |
日本人に人気の職業
職業 | 時給 | 語学力(ノルウェー語) |
現地のレストラン | 1500~1700円
※キッチンかホールかによって金額は異なる | 中級以上 |
ツアーガイド | 1500円~ | 中級以上
※語学力によって時給が4000円以上になるケースもある |
清掃関係 | 2000円程度 | 初級以上 |
カフェ | 1500円~ | 中級以上 |
上記の他には、夏季限定の「サマーヘルパー」と呼ばれる仕事もあります。
長期休暇が重なる夏休み時期に、人手不足となる老人ホームなどで介護をする仕事です。
福祉国家ならでは一面を学べるため、福祉に興味がある方は是非、挑戦してみてください。
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1年間のノルウェーワーホリにかかる費用
ここまで、期間別にかかる費用をご紹介してきましたが、最後にトータルでかかる費用をご紹介します。
生活の仕方や、仕事の収入などによって金額に差がでますので、あくまでも参考としてご覧になってください。
1年間のノルウェーワーホリにかかる費用は、平均で182万円です。
もちろん、仕事の時給にもよりますが、年間の収入が費用を上回る国がある中で、ノルウェーは物価の高さなどが原因で、費用が収入を上回ることが多いと思われます。
項目 | 費用 |
航空費 | 8~15万円 |
学費 | 10~45万円(3か月) |
宿泊費 | 60~120万円 |
生活費 | 24~48万円 |
ワーホリ保険費用 | 15~20万円 |
合計 | 117~248万円 |
収入 | 90~135万円 |
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ノルウェーのワーホリビザ取得
ここでは、ノルウェーのワーホリビザ取得に関する情報をご紹介していきます。
ノルウェーのワーホリビザは、日本にあるノルウェー大使館で申請をし、ノルウェーに入国後、現地の警察署でビザを受け取ります。
申請後、大使館からメールか郵送で許可が下りるまでの時間は2~4週間ほどです。
なるべく早く準備を始めましょう。
ビザの概要
対象年齢 | 申請時の年齢が18歳以上30歳以下であること |
滞在可能期間 | 最長1年間 |
ビザ発給人数 | 制限なし |
就学できる期間 | 3ヶ月未満 |
就労できる期間 | 制限なし 同一の勤務先で6ヶ月以上働くことは不可 |
ビザ取得要件
・申請時に日本に居住していること
・日本のパスポートを所持していること
・パスポートの期限が滞在日数に合わせ、さらに3か月以上あること
・ワーキングホリデー終了後にノルウェーを離れる意思があること
・健康でワーキングホリデー期間中の医療費を補償できる保険に入っていること
・扶養家族が同伴しないこと
ビザ取得に必要な書類
ノルウェーのワーホリビザ申請に必要な書類は、郵送ではなく必ず大使館への訪問予約をし、提出をしに行く必要があります。
以下のホームページよりユーザー登録と、申請料3,700クローネ(62,900円)を支払った後、訪問予約をすることができます。
・申請書
・必要書類チェックリスト
・パスポートの顔写真のページと使用済みページの全コピー
・証明写真1枚(3.5cm×4.5cm)
・銀行残高証明書(英文)
・滞在(宿泊)先の証明ができる書類
・健康であることを証明した健康診断書
・滞在期間をカバーする医療保険の加入証書、または加入宣誓書
※残高証明には29,355クローネ(約50万円)の資金が必要です。
必要書類を集めるには、かなりの時間を要しますので、インターネットで訪問予約をする前に書類を全て揃えておくことをお勧めします。
ノルウェーワーホリでのトラブル
海外で長期間生活をするとなれば、トラブルはつきものです。できるだけスムーズに生活ができるよう、以下のようなトラブルを参考にし、未然に防げるようにしておきましょう。
到着後の手続き
ノルウェーワーホリの場合、現地に到着後にするべき手続きがいくつかあります。
それを怠ると、口座の開設や携帯電話の契約、自宅のインターネット使用などができません。
これらは、生活をする上でもっとも重要な手続きです。
まず、到着後1週間以内に現地の警察署にて在留カードの交付と住民登録手続きを行います。
在留カードを取得したら、次に税務署で個人IDの申請をします。
この申請には、住民登録時にもらう確認書、在留カード、在学証明もしくは就労証明、住居証明、パスポートが必要です。
到着直後は慌ただしくなりますが、上記の手続きは必ず行いましょう。
安すぎる時給
ノルウェーでは、アルバイトであっても正規雇用同様に競争率が非常に高く、特に外国人にとっては他のワーホリ提携国よりも仕事探しが大変です。
そんなノルウェーで求職をする際に気を付けおきたいのが時給。
ノルウェーは、日本とは異なり最低賃金を正式に定めておらず、仕事を得るのが難しいワーホリ滞在者の獲得を目的とした低賃金の仕事もあります。
現地の賃金相場は時給2,000円ほどで、明らかに時給が安い職場は避けた方が良いと思われます。
ルームシェアでのトラブル
ヨーロッパの中でも家賃が高いノルウェーにおいて、ルームシェアはワーホリ滞在者には味方となります。
家賃が安くなるだけでなく、色々な国の友人ができ特別な経験をすることができます。
しかし、ルームシェアをする際に、公共料金の支払い(折半の場合)やルームメートとの騒音トラブルは気を付けておきたいところ。
事前に話し合い、アパート内でのルール作りなどでトラブルを未然に防ぎたいものです。
ノルウェーワーホリの費用を削減するコツ
最後に、ノルウェーワーホリにかかる費用を削減するコツをご紹介します。
収入を得ることができるワーホリですが、ノルウェーは物価や税金が高いため、どうしても費用が高くなりがちです。
できるだけ費用を削減できるよう、以下にご紹介するコツを試してみてください。
ダンプスターダイビングで食費節約
「ダンプスターダイビング」とは、簡単に言うとスーパーなどのゴミ箱を漁って食料を調達する方法です。
日本人の感覚からするとあり得ない話ですが、ノルウェーではフリーガンと呼ばれる大量生産反対派の人たちが、リサイクルや無駄を無くすことを目的に社会活動として行っており、日本でのイメージとは全く異なります。
また、廃棄された食品は、お店には出せないと判断されただけであって、賞味期限が1年後のものや、少し色の悪い野菜など、まだまだ食品としては十分な品質を保ったものが多く、現地でもこの活動に参加する人たちは皆家に持って帰ります。
社会活動という意味でも、節約という意味でも、一度参加してみてはいかがでしょうか?
野菜や果物はGrønlandエリアで買う
基本的に物価が高いノルウェーですが、Grønlandと呼ばれるエリアで野菜や果物を買うと、非常に安く食費を抑えることができます。
これは、青果の露店のようなもので、新鮮な野菜や果物が格安で手に入ります。
ワーホリ滞在者の中では有名なエリアですので、現地の滞在者に聞いてみてください。
ワーホリ保険の見直し
最後は、保険の見直しです。
保険は1年間の加入の場合、高くて20万円を超えることもあり、かなり高額な出費になりがちです。
しかし、補償項目を見てみると、自分には必要のない項目があることも。
そういった項目を除外することで、最終的な値段も下がることがありますので、是非、ゆっくりと目を通してみてください。
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ノルウェーでワーホリをする魅力
大自然で癒される
フィヨルドやオーロラ観測など雄大な自然の絶景が楽しめ、日本では見ることのできない絶景を味わえます。
旅行などの短期間の滞在ではタイミングが合わないことも多いオーロラも、長期滞在であれば見れる可能性が高くなるでしょう。
街並みも美しいため、休日には観光スポット巡りをして楽しめます。
また、おしゃれなインテリアや雑貨など北欧ブランドのメッカとしても知られている国のため感性が豊かになるでしょう。
女性が社会進出している
ノルウェーには、女性が社会進出しやすく働きやすい「クオータ制」が存在します。
家族との時間を最優先する文化のため、日本ではあまりない就業時間で女性が働きやすい環境が整っています。
人生満足度が上位のため、日本の生活との違いを体験できるでしょう。
英語とノルウェー語を学べる
ノルウェーの公用語はノルウェー語となっています。
しかし、一般的に英語も使用されていることが多く、ノルウェー語と英語の両方を学べるでしょう。
現地の人ともさらに交流が深まり、仕事の幅も広がるのでより充実した生活を送ることができます。
まとめ
世界的福祉国家であり、幸福度が常に上位であるノルウェーでのワーホリ、いかがでしょうか?
ワーホリ協定が結ばれたのは2013年と、歴史が浅いためインターネットにもあまり情報がありません。
しかし、留学先の国としての人気は昔から高く、国民性や安全面を考えると長期滞在をするにあたって最適な国と言えるでしょう。
ノルウェーでのワーホリは、参加人数の上限がなくとても参加がしやすい状況です。
留学とは異なる、北欧での生活を満喫してみてはいかがでしょうか?
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