【2024年版】ギリシャ渡航の海外旅行保険の選び方を徹底解説

ギリシャに渡航する際の海外旅行保険について、選び方から海外保険モデルプランまで、詳しく解説しています。「ギリシャの治安はいいの？」「医療レベルはどうなの？」「医療費用は高いの？」「クレジットカードの付帯保険のメリットやデメリットは？」といった気になる疑問にもお答えしています。ギリシャへの渡航を考えている方は、ぜひご覧ください。

1.ギリシャでは、不法移民・経済悪化などの影響で治安は悪化傾向です。テロ、過激デモなど地域への影響が大きい事件から、スリなどの軽犯罪まで幅広く事件が発生しています。
2.ギリシャの医療機関は整備されていますが、医療人材の不足や公立病院の待ち時間の長さ、医療費の高さが課題となっています。
3.ギリシャへ渡航する上での海外旅行保険の選び方は、健康状態や携行品の量によって選ぶべきプランが変わりますので、プラン選びに悩む場合は海外旅行保険のアドバイザーへ相談するようにしましょう。

ギリシャへ渡航する目的や期間によって選ぶべき保険は異なる

ギリシャへ渡航するときの海外保険選びは、目的や滞在期間によって変わってきます。

この記事ではギリシャへの旅行者向けの海外旅行保険について解説しています。旅行者の方は最後までご一読ください。

合わせて、ギリシャの治安状況や現地の医療事情も説明していますので、留学生、出張者、駐在者にとっても役立つはずです。

ギリシャの治安

日本の外務省によると、ギリシャは欧州内で比較的治安は良かったですが、経済悪化や失業率増加などによるテロや過激デモ、不法移民による犯罪などが増えて悪化しているとのことです。特にあまり用心ぜずにお金を多く持ち歩くカモネギ状態の日本人被害は増え続けていて、2019年は120件もの被害（前年の約2倍）が発生。コロナ禍では旅行者が減っていてるにもかかわらず、犯罪は旅行者数の比率に対して増えています。

日本人によく起こる被害例

被害はアテネやサントリーニ島など都市部や人気観光地の地下鉄・駅・港・広場・公園などに集中しています。

【スリ強盗　被害全体】地下鉄・駅の構内で複数人に囲まれて、バッグやリュックから財布を取られる
【ケチャップ強盗】広場や公園などで衣服にケチャップ・コーヒーなどをかけられたり、声をかけたりしたすきに、バッグなどが盗まれる
【置き引き】公園・レストラン・カフェなどで椅子やテーブルに置いたバッグなどが盗まれる

多額の現金、高価な装飾品・時計・ブランドのバッグは携帯しないことをおすすめします。リュックなどのバックは背負わずに目の届く身体の前でしっかりと持ち、犯罪者にお金やすきがあると思わせないようにするといいです。

テロ・デモ

国内反体制派の武装組織が政府関連施設・治安機関・各国大使館などに爆弾を仕掛けたり、車両を放火したりする事件を度々起こしていて、2020年も発生。
一般人を攻撃する意図はないものの、旅行者が巻き込まれる可能性はあります。

通常は深夜・未明に起きることが多いので、その時間帯は出歩かないほうがいいです。また、大規模なデモが過激化することも多いので、居合わせてしまった場合は野次馬にならずに速やかにその場を離れたり、警官の指示従うことをおすすめします。

ギリシャの医療

日本の外務省によると、ギリシャでは医療機関が整備されているとのことです。ただし、公立病院では一部の物資や薬剤の不足や待合時間が長いなどの支障があり、離島の地域病院では医療施設や人材が不足しています。そのため、以下のような課題が発生しています。

上記3つの問題は、海外保険に入っていればほぼ解決できます。海外旅行保険会社はある程度の水準の病院と提携していて、キャッシュレスサービスもあるので、現金を持ち歩く必要がなくなります。また、医療搬送や高額治療の場合でも安心です。

ギリシャにおける治療費の実例

状況	保険金支払額
吐血→上部消化管出血・誤嚥性肺炎で22日間入院→家族が救援に来る →医師・看護師の付き添いで医療搬送	985万円
クルーズ中に足がむくみと便秘に→尿閉・急性腎不全で15日間入院→医師・看護師の付き添いで医療搬送	972万円
ホテルの浴室で滑り、転倒して腰を強打→大腿骨頸部骨折で12日間入院・手術→医師看護師の付き添いで医療搬送。	501万円
クルーズ中に咳が止まらず下船→肺炎で28日間入院→家族が救援に来る	3,056万円

出典：ジェイアイ傷害火災保険（2013年〜2020年）

日本語で受診できる病院

Metropolitan Hospital（総合病院）

住所　9, Ethnarchou Makariou Str. & 1, El. Venizelou Str., Neo Faliro
電話　 210-480-9000
診察時間: 緊急は24時間対応
医師の日本語通訳可能

DR. MARINA LAZARATOU（歯科医）

住所　6 Agiou Ioannou Str. Agia Paraskevi
電話　210-600-4077　694-091-2912（携帯）
診察時間　月・水・金曜 16:30～20:30
歯科医師が日本語を話せる

ギリシャへ渡航する上での海外旅行保険の選び方

ギリシャへ渡航する上での海外旅行保険の選び方について解説します。上記でご説明した通り、ギリシャから医療搬送になる可能性があるため、それをカバーできる海外保険への加入が必須です。では、海外旅行保険をどう選べば良いのでしょうか。補償内容から解説させていただきます。

ギリシャへ渡航する際の海外旅行保険の補償内容

まずは、海外旅行保険の補償内容を1項目ごとに見ていきます。

・傷害死亡：怪我、不慮の事故で亡くなった場合の定額補償
・傷害後遺障害：怪我、不慮の事故で後遺障害が残った場合に等級ごとの補償
・治療・救援費：現地で怪我や病気をした時の治療費、移送費、遺体搬送費、被保険者が死亡・入院した場合にご家族が駆けつける費用
・疾病死亡：病気で亡くなった場合に定額で補償
・携行品損害：持参物が盗難、破損した時の補償
・飛行機遅延：飛行機が遅延した際にかかった宿泊費などの補償
・飛行機手荷物遅延：飛行機に搭乗し手荷物が届かなかった時、生活必需品にかかった費用の補償

海外旅行保険の補償を大きく分類すると、①医療費、②携帯品、③飛行機遅延、④その他に分けられます。
ギリシャに渡航する際は、ひったくりや置き引きといった軽犯罪、医療搬送を伴う医療費を考慮して、治療・救援費と携行品損害の補償額が高いものを選ぶと良いでしょう。

海外旅行保険の選び方・比較のポイント

ジェイアイ傷害火災保険「2019年度海外旅行保険事故データ(2019年4月～2020年3月)」にに掲載されていた欧州地域での補償請求件数の割合は、上位3項目「治療・救援費用」「携行品損害」「旅行事故緊急費用」の合計が95%以上でした。そのため、この3項目の海外旅行保険は充分かけておいたほうがいいです。

ギリシャでの医療費は高額な上、離島などで高度な治療を要した場合はアテネ他主要都市に医療搬送となるため、それをカバーできる海外保険をかけておくことをおすすめします。

クレジットカード付帯海外旅行保険のメリット・デメリット

ギリシャへの渡航ではクレジットカードに付帯している海外旅行保険のみではかなり厳しい状況です。根拠を探るべく、クレジットカードのメリット、デメリットをみてみましょう。クレジットカード付帯の海外旅行保険のメリットは次の通りです。

・海外旅行保険は無料（クレジットカードの年会費や利用費に含まれている）
・海外旅行の都度、海外保険を契約しなくていい（クレジットカードを持っていて出国するだけ、またはそのカードで旅行の宿泊費や交通費を支払うだけで自動的に海外旅行保険を有効にできる）
・年に何度旅行しても海外旅行保険の対象になる
・多くのクレジットカードは海外旅行一回につき、90日間も補償の対象となる
・複数のクレジットカードを持って、海外旅行保険の合計補償金額を増やすこともできる

クレジットカード付帯の海外旅行保険はいいことだらけですが、デメリットもあります。

クレジットカードによっては、海外旅行保険を有効にする条件が厳しいものもある（カードを使い始めてから一定期間経過必須、宿泊費・交通費・ツアー代などのカード支払い必須など）
クレジットカードによっては、キャッシュレス対応なしのものもある（現地での医療費などを、まずは自分で建て替えて、後で清算）
補償金額が高額ではない

ギリシャの渡航に関しては「補償金額が高額ではない」というデメリットのせいで、クレジットカード付帯の海外保険だけでは不充分となってしまいます。

クレジットカードの「治療費費用」の補償金額はプラチナやゴールドカードであっても、200〜300万円のものが多いです。たとえ、クレジットカードを3枚持っていたとしても、補償金額の合計が600〜900万円となるため、ギリシャ旅行では不充分な金額になってしまいます。

ですので、「治療費費用」をしっかりとカバーできる海外旅行保険に入ることをおすすめします。

ギリシャへ渡航する際の海外旅行保険プラン例

ギリシャへ渡航する上での海外旅行保険のプラン例は以下となります。現地へ持って行く荷物の量や健康状態によっても選ぶべき保険は変わってきますので、もしプラン選びに迷われる場合は海外旅行保険のプロアドバイザーへ相談することをお勧めします。

補償面	Aプラン	Bプラン	Cプラン	Dプラン
傷害死亡	1,000万円		1,000万円	3,000万円
傷害後遺障害	1,000万円		30～1,000万円	3,000万円
治療・救援費用	1,000万円	2,000万円	無制限	3,000万円
緊急歯科治療費用	10万円		10万円	あり
疾病死亡	1,000万円	2,000万円	500万	3,000万円
賠償責任	1億円		1億円	1億円
携行品損害	30万円		30万円	50万円
生活用動産
航空機寄託手荷物遅延等費用	1万円			10万円
航空機遅延
旅行事故緊急費用			5万円
テロ等対応費用	1万円			1万円
弁護士費用	100万円	100万円		100万円
保険料（渡航期間4日）	1,660円	1,350円	4,400円	2,780円
保険料（渡航期間7日）	2,600円	1,810円	7,440円	4,250円
保険料（渡航期間14日）	5,080円	4,480円	13,650円	9,030円
保険料（渡航期間21日）	7,380円	7,270円	18,150円	13,270円
保険料（渡航期間29日）	9,950円	10,610円	23,790円	17,990円
保険料（渡航期間2ヶ月）	ー	46,420円	47,840円	67,480円
保険料（渡航期間3ヶ月）	ー	143,530円	57,920円	193,290円
保険料（渡航期間6ヶ月）	ー	ー	126,810円	ー

まとめ

ギリシャへ旅行する際の海外旅行保険について解説しました。ギリシャの治安や医療事情ついても理解していただけたかと思います。ギリシャでは医療費や医療搬送が高額なので、その分をカバーできる海外保険にしっかりと加入することをおすすめします。旅行時にはいざというときのために、海外旅行保険の補償内容や緊急連絡先などが書かれた冊子を持っていくといいでしょう。

ギリシャに行く際には、ぜひこちらの記事を参考に、自分に合った海外旅行保険を選んでくださいね。

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