40代は病気へのリスクが上昇する一方、住宅費や教育費などの支出が続き、働き方や家族構成も変化しやすい時期のため、医療保険を見直したいタイミングといえます。
現在の保障で入院によって仕事を休んだ場合の収入減少や家族への負担まで考えて、どこまで補えるかを確認し、不足する部分を補います。
この記事のポイント
- 40代後半から入院患者数は増加傾向のため、医療保険の見直し・加入には良い機会です!
- 病気になる将来のリスクや現状の貯蓄によって入院や手術への保障金額を見直しましょう
- 家族の生活費を支えている場合は、入院による収入減少が家計に与える影響も考えて備えましょう
40代が医療保険を見直すべき理由
入院患者数が増加するペースが、40代後半以降跳ね上がるからです。
厚生労働省の「令和5年(2023)患者調査」では、40〜44歳の推計入院患者数は2万人、45〜49歳では2.89万人となっており、40代後半になると入院患者数が増えています1。

また、厚生労働省の「令和5年(2023)患者調査」では、推計外来患者数は40〜44歳で27万1,900人、45〜49歳で35万6,600人となっており、40代後半にかけて大きく増えています2。

こういった入院、外来のリスクが増える40代だからこそ、現在加入している保障内容では不足する可能性もあります。
医療保険に加入済みの方は今のうちに医療保険の保障内容を見直し、まだ入っていない方は、新規で医療保険に加入する良いタイミングになるといえるでしょう。
40代は医療保険の加入状況は?
40代で疾病入院給付金が支払われる生命保険に加入している割合は、男性で61.2%・女性で70.8%3です。
| 区分 | 加入率 |
|---|---|
| 40代 男性 | 61.2% |
| 40代 女性 | 70.8% |
生命保険文化センター「2025(令和7)年度 生活保障に関する調査」付属統計資料をもとに作成。
加入率だけで判断せず、これまで加入している保障は、貯蓄や収入、家族構成が変わっている場合は、現在の家計で入院時の負担をどこまでまかなえるかを確認します。
医療費には高額療養費制度4があり、1か月の医療費の自己負担額には年齢や所得に応じた上限があります。一方、差額ベッド代や入院時の食事代、先進医療にかかる技術料などは対象外となり、貯蓄や保険で備えておく必要がります。
高額療養費についての詳細はこちら(2026年8月からの自己負担限度額)
高額療養費制度は、1か月(月の初日から末日まで)に支払った医療費の自己負担が一定額を超えたとき、超えた分があとから払い戻される仕組みです。
上限額は所得によって区分が分かれており、2026年8月から段階的に引き上げられています。
| 年収の目安 | 2026年8月からの上限額 |
|---|---|
| 約370万円以下(住民税非課税世帯を除く) | 61,500円 |
| 約370万〜770万円 | 85,800円+(総医療費-286,000円)×1% |
| 住民税非課税 | 36,900円 |
厚生労働省保険局「高額療養費制度の見直しについて」(令和7年12月25日決定)等をもとに作成/取得日2026年8月19日
また、月ごとの上限額に加えて、1年間(毎年8月〜翌年7月)の自己負担額に上限が新設されています。年収約370万〜770万円の区分では年53万円、住民税非課税世帯では年29万円が上限です。なお、直近12か月に3回以上上限額に達した場合の「多数回該当」の上限額は据え置かれています。上限額は2027年8月に所得区分の細分化が予定されるなど、今後変更される可能性があります。最新の内容は厚生労働省の公表資料をご確認ください。
※実際の区分は標準報酬月額や課税所得によって判定されます。払い戻しを受けるには申請が必要で、限度額適用認定証やマイナ保険証を使えば、窓口での支払いを上限額までに抑えられる場合もあります。
医療保険の仕組みについての解説記事はこちら
【2026年最新】 医療保険とは?|公的医療保険との違いと選ぶときのポイント
40代の医療保険の見直し方と選び方
三大疾病などの病気への備え、家族構成や働き方に応じた保障の見直しをしましょう。

医療保険の基本保障と主な特約は次のとおりです。
| 区分 | 保障の種類 | 内容 |
|---|---|---|
| 主契約 | 入院給付金 | 入院した場合に、日額または一時金で支払われます |
| 手術給付金 | 手術を受けた場合に支払われます | |
| 主な特約 | 女性疾病特約 | 女性特有の疾患について、保障を上乗せします |
| 先進医療特約 | 先進医療を受けた場合に、技術料に応じて支払われます | |
| 保険料払込免除特約 | 特定の状態に該当した場合に、以後の保険料の払い込みが免除されます |
※支払いの対象となる入院・手術・状態等は、いずれも約款で定められた所定の条件によります。
病気のリスクへの備えを増やすべきか?
加齢とともに病気にかかるリスクそのものが上がりやすい40代は、特に治療が長期化しやすいがん・心疾患・脳血管疾患という三大疾病にも備えたいです。
厚生労働省「令和5年(2023)患者調査」によれば、35〜64歳の退院患者の平均在院日数は全傷病で20.2日ですが、脳血管疾患では44.5日と、全体平均の2倍以上に及びます5。
| 傷病分類 | 平均在院日数(35〜64歳) |
|---|---|
| 全傷病(総数) | 20.2日 |
| 脳血管疾患 | 44.5日 |
| 循環器系の疾患 | 20.4日 |
| 骨折 | 19.1日 |
| 呼吸器系の疾患 | 14.0日 |
| 悪性新生物(がん) | 10.7日 |
また、近年はがんなどの治療でも、入院日数を短くして通院で治療を続けるケースが増えており、入院日数を基準にした保障だけでは、通院中心の治療に対応しきれない場合があります。
そのため、以前から加入している医療保険は、入院日額だけでなく、三大疾病の診断時や通院治療まで保障される内容になっているかを確認します。
備え方の例
- 三大疾病と診断されたときの、まとまった費用:入院一時金を厚めに設定する。より手厚くしたい場合は特定疾病保障特約を組み合わせる
- 通院中心の治療(放射線治療・抗がん剤治療など)が続く費用:一時金タイプなら入院の有無を問わず対応しやすい。日額タイプが中心の場合は通院特約を組み合わせる
- 入院・通院が長引くことによる収入減少:入院給付金の日額タイプを厚めに設定する。退院後も収入が減る場合は就業不能に備える保障を組み合わせる
- 保障期間は終身型:「終身型」であれば加入時と同じ保険料で生涯保障をもてるため、老後も安心です。一方、定期型は更新のたびに保険料が上がるため、年齢が上がるほど保険料が高くなるため注意が必要出です。
現在の契約にこうした保障が付いていない場合は、追加できる特約があるか、保障内容そのものを見直す必要があります。
ライフステージに応じた保障内容になっているか?
これまで加入した保障のままでは家族構成の変化に合わなくなっていることがあります。
例えば、
- 入院一時金と入院日額を組み合わせ、臨時支出や教育費、生活費に備える
- 支払限度日数を長めに設定し、入院が長引いた場合にも対応できるようにする
- 入院日額を厚めに設定し、収入減少分を直接カバーする
- 就業不能に備える保障とあわせて検討し、退院後も働けない期間に備える
のようなイメージでライフステージに合わせて見直すべき医療保障がないかをチェックしましょう。
会社員などで健康保険の傷病手当金6の対象となる場合、一定期間・所定の条件のもとで収入の一部が支給されることがあります。医療保険で備える範囲は、この制度で不足する部分から検討します。
働けない期間に備える就業不能保険に関する解説記事はこちら
就業不能保険とは?仕組み・必要性の判断基準と後悔しない選び方を徹底解説
また、女性特有の疾患への備えが心配な人は、通常の医療保険に加えて女性疾病特約を付けるかどうかを確認します。
女性向け医療保険の選び方についての解説記事はこちら
【2026最新】女性医療保険とは?普通の医療保険との違いや保障内容、選び方のポイントを徹底解説
40代の医療保険の見直す際の注意点
医療保険を見直すときは、現在の保障と家計の状況をまず把握しましょう。
- 契約内容を書き出す(入院給付金日額・支払限度日数・特約範囲)
- 生活状況と照らし合わせる(家族構成・収入・貯蓄)
- 特約追加か契約見直しかを比較する
- 新契約の審査結果が出てから現契約を解約する
現在の契約から新しい医療保険へ切り替える場合は、新しい契約が成立してから現在の契約を解約します。新契約の成立前に解約すると、保障が途切れる可能性があります。
また、40代から新たに医療保険へ加入する場合は、健康状態の告知内容と加入時の年齢による保険料を確認します。
見直しでも新規加入の場合も、保障が途切れないよう契約内容と加入条件を確認してから手続きを進めましょう。
まとめ:40代の医療保険はリスクの変化に合わせて保障を見直そう
40代で医療保険を考えるときは、「入院したらいくら必要か」だけでなく、「どこまで自分で負担できるか」「家計への影響はどの程度か」まで含めて判断しましょう。
- 入院リスク:40代後半から入院患者数の増加ペースが上がることを踏まえ、入院が長期化した場合も含めて考える
- 自己負担額:高額療養費制度や貯蓄を踏まえ、医療費や入院中の食事代などをどこまで自分で負担できるか考える
- 家計への影響:子育てや共働きなど、自分が入院した場合に収入減少や育児・家事の負担がどの程度生じるか考える
この3つを整理し、自分で負担できる範囲と医療保険で備える範囲を分けて考えましょう。
よくある質問
- 40代になったら医療保険は必ず見直すべきですか。
-
見直しが必要かどうかは、現在の保障内容と生活状況によって異なります。
入院給付金日額や支払限度日数が今の生活水準に合っているかを確認したうえで、不足があれば、保障内容を見直す選択肢があります。
- 40代から医療保険に新規加入すると保険料は高くなりますか。
-
一般的に、医療保険は加入時の年齢が上がるほど保険料が高くなる傾向があります。
20代・30代で加入した場合と比べて保険料が上がりやすい点は考慮しておきましょう。
- 女性特有の疾患への備えは、通常の医療保険だけで足りますか。
-
商品によって女性疾病特約の有無や対象範囲が異なるため、通常の医療保険だけで足りるかは契約内容次第です。
約款で対象となる疾患の範囲を確認しましょう。
- 入院給付金の日額はいくらに設定すればよいですか。
-
生命保険文化センター「2025(令和7)年度 生活保障に関する調査」では、必要と考える疾病入院給付金日額の平均は10,100円、実際の加入金額の平均は8,500円でした7。
これは全年代の平均値のため、実際の設定額は自分の貯蓄額や公的医療保険でまかなえない負担額を踏まえて判断します。
- 高額療養費制度があれば医療保険は不要ですか。
-
高額療養費制度は、所定の要件を満たす場合に医療費の自己負担額に上限を設ける制度ですが、差額ベッド代や入院時の食事代、先進医療にかかる技術料などは対象外です。
生命保険文化センターの2025年度調査では、直近の入院時の自己負担費用は平均18.7万円でした8。高額療養費制度を利用した場合は利用後の金額で、治療費や食事代、差額ベッド代に加え、交通費や衣類・日用品費なども含まれています。
そのため、高額療養費制度でカバーされる範囲だけでなく、制度の対象外となる費用や入院による収入減少をどこまで自分で負担できるかを踏まえて、医療保険の必要性を判断します。
出典・参考サイト一覧
- 厚生労働省「令和5年(2023)患者調査の概況」1 推計患者数:https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kanja/23/dl/suikeikanjya.pdf(確認日:2026年8月17日) ↩︎
- 厚生労働省「令和5年(2023)患者調査の概況」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kanja/23/dl/suikeikanjya.pdf ↩︎ - 公益財団法人 生命保険文化センター「2025(令和7)年度 生活保障に関する調査」付属統計資料一覧:https://www.jili.or.jp/research/chousa/10349.html(確認日:2026年8月17日) ↩︎
- 厚生労働省「高額療養費制度を利用される皆さまへ」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/juuyou/kougakuiryou/index.html(2026年8月17日確認) ↩︎ - 厚生労働省「令和5年(2023)患者調査の概況」3 退院患者の平均在院日数等:https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kanja/23/dl/heikin.pdf(確認日:2026年8月17日) ↩︎
- 全国健康保険協会(協会けんぽ):傷病手当金の制度解説(2026年8月19日確認)https://www.kyoukaikenpo.or.jp/benefit/injury_and_sickness_allowance/index.html ↩︎
- 生命保険文化センター「2025(令和7)年度 生活保障に関する調査」(2026年8月17日確認)
生命保険文化センター「2025(令和7)年度 生活保障に関する調査」 ↩︎ - 生命保険文化センター「2025(令和7)年度 生活保障に関する調査」(2026年8月17日確認)
https://www.jili.or.jp/lifeplan/lifesecurity/1210.html?lid=mm517 ↩︎
本コンテンツは情報の提供を目的としており、保険加入その他の行動を勧誘する目的で、作成したものではありません。保険商品のご検討にあたっては、「契約概要」「注意喚起情報」「ご契約のしおり」「約款」などを必ずご覧ください。
本コンテンツの情報は、弊社が信頼できると判断した情報源から入手したものですが、その情報源の確実性を保証したものではありません。本コンテンツの記載内容に関するご質問・ご照会等には一切お答え致しかねますので予めご了承お願い致します。また、本コンテンツの記載内容は、予告なしに変更することがあります。
