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卸売業者必見!PL保険の基礎知識と注意点を解説

PL保険 基礎知識 注意点 卸売業者

卸売業者が加入した方が良い保険はどんなものがあるのかな?

取引先からPL保険に入っているか聞かれることが多いから加入すべきか悩んでいるが、どんな場合に補償されるのかよく分からない……

PL保険は、卸売業者を含め幅広い業種の方が加入している損害賠償責任をカバーする保険です。

今回は、卸売業者に向けて、PL保険に関する基礎知識や必要性を分かりやすく紹介します

この記事を読んだあなたは、PL保険について理解できるでしょう

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目次

卸売業者に考えられるリスク

まずは、卸売業者に考えられるリスクについて3つ紹介します。

卸した後のリスク 

商品を小売業者に卸した後に、その商品の欠陥などが理由で損害が発生することが考えられます。

・卸した食品が原因で食中毒が発生した

・卸した製品に欠陥があり、利用者がケガをした

日本には、PL法(製造物責任法)が存在するため、販売後の損害についても責任を追わなければいけないことになっています。

特に商品を小売業者へ販売する卸売業の場合は、取引先からのクレームに対するリスクに備える必要があります。

倉庫の火災リスク

卸売業の場合、飲食店とは違い火を使うことが少ないため火事になるリスクは低いでしょう。

しかし、火災や爆発の原因になる商品を取り扱っている卸売業者の場合は注意が必要です。

万が一、爆発により火事が発生した場合の被害は大きく、損害が高額になることが考えられます。

・台風で倉庫内が水浸しになり在庫品がすべてダメになってしまった

・商品を格納していた倉庫が火事になり、在庫品が燃えてしまった

リスクは低いものの、万が一火事が発生した場合の備えは必要です。

卸売業に必要な保険

卸売業者に考えられるリスクを紹介しましたが、次はリスクを踏まえて卸売業に必要な保険種類について紹介します。

卸売業に必要な保険

・火災保険

・労災保険

・使用者賠償責任保険

・雇用慣行賠償保険(パワハラ保険)

・サイバー保険

・PL保険(生産物賠償責任保険)

火災保険

火災保険は、火災により会社が所有する建物や財産に損害があった場合に補償される損害保険です。

卸売業の場合、火災のリスクは低いですが、万が一の際に倉庫に保管していた商品がすべて燃えてしまうなど損害額が高額になる恐れがあるため、加入すべき保険といえるでしょう。

法人向けの火災保険の詳細については、下記の記事をご確認ください。

労災保険

労災保険は、法人事務所または従業員を常時5人以上雇用している個人事業所(一部業種を除く)であれば加入が義務となっている日本政府が運営しているものです。

パートやアルバイトなど雇用形態に関係なく働いている人が、業務中にケガや病気、または死亡した時に保険金が支払われます。

使用者賠償責任保険

使用者賠償責任保険は、仕事中にケガや死亡した場合、従業員やその家族から損害賠償を請求された時に費用をカバーしてくれる保険です。

慰謝料や賠償責任を求められた場合、労災保険では対応できないため使用者賠償責任保険は重要な役割を果たしてくれるでしょう。

雇用慣行賠償保険(パワハラ保険)

パワハラ保険は、不当解雇やセクハラ、パワハラなどが原因で会社と従業員が職場環境や業務上をめぐりトラブルになり、会社が従業員から訴えられて損害賠償を負った時に保険金が支払われる保険です。

近年、従業員が雇用トラブルの声を上げやすい世の中になっているため、企業として必要性の高い保険でしょう。

雇用慣行賠償保険の詳細については、下記の記事をご確認ください。

サイバー保険

サイバー保険は、サイバー事故によって発生する損害を包括的にカバーする保険です。

取引先のデータが盗まれるなどの、サイバー攻撃の被害に遭う可能性も考えられます。

情報の漏えい時などにすぐに対応できる保険です。

サイバー保険の詳細については、下記の記事をご確認ください。

PL保険(生産物賠償責任保険)

PL保険は、製造または販売した商品などが原因で、他人にケガをさせた場合などに、事業者が法律上の損害賠償責任を負担する場合の損害費用を補償する保険です。

「モノを販売する卸売業者」にとって、必要な保険といえるでしょう。

PL保険については、後ほど補償内容などの詳細を説明します。

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PL保険(生産物賠償責任保険)とは?

ハテナマーク

PL保険の補償内容について紹介します。

PL保険に加入することで、「モノを販売する業者」として、賠償責任を補償するだけではなく、万が一の備えもしっかりしている会社として信頼を得られることがメリットです。

補償内容

PL保険に加入することで補償される内容は、下記の通りです。

損害賠償金損害を与えた被害者に対して支払う賠償金
損害防止・軽減費用被害拡大を防ぐための措置にかかる費用
争訟費用訴訟を受けた場合の訴訟費用・弁護士費用
緊急措置費用事故発生時の応急手当にかかった費用
権利保全行使費用他にも責任を負うべき会社がある場合、その会社に対して求償権を保全または行使するための費用
協力費用保険会社が事故解決のために行う要求に協力するために要した費用

補償される内容や金額は、保険会社や契約内容によって異なってくるため、確認が必要です。

補償対象外になるケース

・故意によって生じた損害賠償責任

・重過失の場合の損害賠償責任

・危険すぎるモノを取り扱った場合に起こった損害賠償責任

・被保険者と生計を共にする同居の親族に対する損害賠償責任

・従業員が業務中に被った身体の障害に起因する損害賠償責任

・地震、噴火、洪水、津波などの自然災害が原因で起こった損害賠償責任

・正当な理由がなく、リコールなどの措置を取らなかったために起こった損害賠償責任

その他にも各保険会社の「保険金をお支払いしない主な場合」に補償対象外のケースが公表されているため、確認が必要です。

PL保険の基礎知識などの詳細については、下記の記事をご確認ください。

卸売業によるPL保険の損害事例

被保険者である水産物卸売業者がウニをホテルに納入したところ、腸炎ビブリオが発生

し、ホテルの宿泊客約40人が食中毒となった。損害額、約300万円。

引用:市原商工会議所_生産物賠償責任保険

特に、食品の卸売業者は、気をつけていたとしても食中毒を発生させるリスクが大きいため、必ずPL保険に加入した方が良いでしょう。

PL保険(生産物賠償責任保険)の注意点

卸売業者がPL保険に加入する場合に注意すべきポイントが2つあるため、紹介します。

・補償の対象外になるケースがある

・自己負担ゼロというわけではない

補償の対象外になるケースがある

PL保険に加入したからといって、どんな場合でも損害が補償される訳ではありません。

故意によって発生したトラブルや、重過失・危険な物を取り扱った場合の事故は、保険金支払いの対象外になります。

また、PL保険には国内向けと海外向けと保険が別で存在します。

国内向けのPL保険に加入していた場合に、海外でトラブルが発生した場合は保険が適用されないため注意が必要です。

自己負担がゼロというわけではない

PL保険は、事故が発生した場合にすべて保険で対応する自己負担がない保険ではありません。

保険金には、免責金額といって一定額の自己負担しないといけない金額が存在します。

損害賠償額が1,000万円の場合で、免責金額を100万円に設定している保険の場合。

保険金として900万円が支払われるが、免責金額の100万円は自己負担額となる。

免責金額を高くするか低くするかは、ご自身で設定が可能です。

免責金額を高く設定すると、保険料は安くなります。

反対に、免責金額を低く設定すると、保険料は高くなります。

自己負担額をどのように設定するかは、自社の規模や状況によって考えましょう。

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おすすめの保険会社

PL保険は、ほとんどの保険会社で取り扱いがあります。

おすすめの保険会社一覧

・AIG損保

・東京海上日動

・三井住友海上

・日新火災

・損保ジャパン

保険会社によって、商品名や補償内容が多少異なる場合があります。

まずは、複数の保険会社の内容を比較して、ご自身のリスクに合った補償を受けられる保険会社を選びましょう

まとめ

PL保険は、商品を取り扱う卸売業にとって、販売後のリスクに備えて加入した方が良い保険です。

日本では、お客様優先の意識が高く、小売業や卸売業が不利な立場になる可能性も少なくないでしょう。

万が一、トラブルが発生した場合でもPL保険に加入していると迅速に対応できるため、自社やお客様を守るためにもPL保険に加入することをおすすめします

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この記事を書いた人

保険相談Times(株式会社インシュアランスブレーン)では、海外旅行保険(留学・ワーホリ・駐在・海外長期渡航など)・火災保険・法人損保に関するお問い合わせを日々多数いただいています。その中で、お客様からのご質問・やり取りの中から「この情報は保険加入前に知っておいた方がいいな」といった内容を記事にまとめて保険の選び方を発信しています。
スタッフの詳細なご紹介:https://hokentimes.com/oversea/staff

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