リスク回避!海上保険のかけ忘れをしないための注意点を解説
今回は、海上保険の申し込み関連についてご説明していきたいと思います。そもそも海上保険とは、外航貨物海上保険と呼び、貿易中の自然災害や人為的な事故等を補償する保険となっております。しかし、イレギュラーな場合もございます。例えば、輸送直前に輸送情報が判明した場合は海上保険に加入することは可能なのでしょうか。今回はこのような、海上保険の申込についてご説明していこうと思います。順を持って是非最後までお読みいただければと思います。
・海上保険をかけるタイミングは、売買契約が締結した後となります。
・保険料の後払い、保険料交渉なども可能。継続的な補償内容の見直しが必要となります。
・海上保険のかけ忘れがないよう、海上保険のプロに相談することも検討しておきましょう。
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目次
そもそも海上保険をかけるタイミングは?
そもそも海上保険は具体的にどのようなタイミングで保険を掛ければ良いのでしょうか?
結論から申し上げますと、売買契約が締結してからです。理由としては、各保険会社申し込み書記載時の必要項目を記入できるようになるからです。具体的には、船名や出航日等の必要な情報が出てからということになります。そのため、売買契約締結から出航日までに契約者が申込み、保険会社が引受を承諾することが必要になります。
船名も未詳の場合、保険をかけることはできるの?(予定保険、確定保険)
では、もし出航日まで船名が不明のままだった場合はどうなるのでしょう。海外との貿易はその国の貿易慣行や文化によって、国内とは異なる手続きを取ることもあるかもしれません。そのため、船名を把握できるのが出航日直前ということもあるかと思います。そこから保険会社に申し込みを行い、見積もりや引き受けの承諾もなかった場合、無保険のまま出航するわけにもいきません。このような場合においてもしっかりと対策がされております。
そこでご紹介するのが予定保険というものです。
予定保険とは、輸送開始時に貨物の詳細等の船積書類が入手困難で事前に海上保険申込ができず無保険状態になることを防ぐために、船への積み込み前に分かる範囲内で申込を受けるよう輸送毎、または売買契約毎締結できる保険です。つまり、まだ出航情報が不明確な場合でも、わかる範囲で申し込みを受けましょうということです。では、その後出航情報が確定すればどうすればよいのでしょうか。
貨物の詳細等が分かり次第、確定通知を保険会社に連絡し(確定保険)、保険証券(承認書)等を発券してもらいます。確定通知が保険期間開始後であっても、予定保険契約を基に遡及して保険期間を填補します。つまり、確定した情報は後で保険会社に連絡することで海上保険として承認してもらうということです。
因みに予定保険にも種類が2つあり、「個別予定保険」と「包括予定保険」というものがあります。個別予定保険は取引の度に申込み方式、包括予定保険は一定期間の取引を全て予定保険にする方式です。一般的に貿易の取引が多い場合は包括予定保険を採用することが多いです。
どちらの方が良いかは保険代理店にご連絡して見積もっていただくのが良いでしょう。
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