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【コロナ危機】倒産リスクに備えて!取引信用保険を徹底解説

倒産

2020年は、コロナウイルスの蔓延も合間って、多額の売掛金が残っている取引先の信用不安を感じる1年となりそうです。もしも法人様のお取引先が倒産した場合、法人様はどのようにお考えでしょうか。「会社が再生・更生するのはいつだろうか・・・」「新たな取引先を開拓する必要がある・・・」等々考えられることはたくさんあるかと思います。しかし、最もご心配されるのは、資金繰りについてではないでしょうか。「まだ売掛金が数十万、数百万ある・・・」「現金が回収できなければ、金融機関への返済ができなくなる・・・」と重要な取引先が倒産した時の資金繰りについて悩まれているかと思います。場合によっては、現金が回収できずに連鎖的に倒産という最悪の事態にもなりかねません。そのような事態に備えて、準備しておくべき保険が取引信用保険です。法人様にとって非常に重要ともいえる保険に1つですので、是非最後まで見ていただければと思います。

ココがポイント

  1. 信用取引保険とは、取引先の倒産による売掛金、受取手形の回収が可能となる保険です。
  2. 経営セーフティ共済は倒産時に借入ができる点、ファクタリングは取引先にファクタリングをかけていることが告知されるがポイントです。
  3. コロナウイルスの蔓延により、取引先も事業環境が苦しくなる可能性もあり、このタイミングで自社の売掛債権、受取手形の状況を確認しましょう


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信用取引保険とは

信用取引保険

取引信用保険とは、取引先の会社が倒産し、売上債権(売掛金、受取手形等)の回収が困難になった時、その損害の一定金額を補填できるというものです。2009年のリーマンショック以来企業からの関心が深まっている保険でございますが、まだまだ認知度は低い商品となっています。また破産手続き、更生手続き、再生手続きにまで至らなくても夜逃げ、私的整理の場合も補償されます。補填される割合は保険会社にもよりますが、大体80%〜90%です。保険期間は1年間で掛け金の支払いは一時払い(一度で支払う必要があります)です。そのため、1年間の掛け金を契約時点にまとめて全額支払うことになります。

加入の手続きとしては4つのステップがございます。

  1. どの取引先を対象にするのかを選定します。この時保険会社と協議する場合がございます。
  2. 取引先情報について告知書を記入します。取引先企業ごとの債権額、売上額等を記入し保険会社に提出します。
  3. 保険会社が告知書に基づいて調査・審査を行う。
  4. 調査・審査結果に基づき補填割合・支払い限度額等を決定します。

保険会社の調査には、大体2週間ほど時間を要する場合がございますので、加入の際は余裕を持ってご検討いただければと思います。

保険料・縮小率について

保険料については、保険会社がそれぞれ設定する取引先の支払い限度額によって設定されます。大半の保険会社では、年間3%程度が相場となっており、信用情報や取引先の件数によっても保険料率は変動します。また、補償される債権額に関しては、「縮小率」によって設定されます。縮小率とは、支払われる保険金額を算出するための比率となります。多くの場合は、90~95%程度に設定されています。

支払われる保険金額は以下のように、実際の損害額に「縮小支払割合」をかけた金額で、「限度額」の範囲内となります。

保険金額 = 実際の損害額 × 縮小率 ≦ 限度額

縮小率が一般的に90~95%となりますので、実際の売掛金限度額の90~95%が実際に支払われる保険金額となります。

保険金支払金額シミュレーション

取引先A社:支払限度額900万円・縮小支払割合95%

●800万円の貸付金が貸し倒れた場合

800万円 × 95% = 760万円 ≦ 限度額800万円 ⇒支払保険金:760万円

●1000万円の売掛金が回収不能になった場合

1,000万円 × 95% = 950万円 ≧ 限度額900万円 ⇒支払保険金:900万円

取引信用保険に加入するメリット、デメリット

取引先信用保険に加入する上で当然メリット、デメリットが存在します。下記にまとめましたのでご覧になっていただければと思います。

取引先信用保険に加入するメリット

信用

不測の事態でも確実に損害を補填できる。

取引先が倒産した場合あらかじめ予測できた場合もあるかと思いますが、大半は急な倒産ではないでしょうか。そのような不測の事態であったとしても確実に売上債権を補填し、資金繰りを安定化させる事は大きなメリットと言えるでしょう。

取引額の拡大に繋がる

取引先信用保険に加入することで、取引先、取引額の拡大につながります。今まで取引を断念していた先や、取引額を低くしてやりとりしていた先もあるかと思います。取引先信用保険に加入しリスクヘッジを確実に行うことで取引を拡大することも可能です。

取引先の信用力を把握できる

取引先信用保険に加入する際、保険会社が取引先について信用力を調査することになります。加入後も保険会社は取引先の調査をし続けるため、経営状態に変化があった場合でも保険会社から情報提供を受け、早期に対策することも可能となります。また、取引先に対して取引信用保険の加入している事は知られないため、安心して加入することができます。

自社の信用力が上がる

取引先信用保険に加入することで、取引先の信用力を管理できるということを融資先にアピールすることもできます。そのため、金融機関からの追加の融資も受けやすくなります。今後大きな事業に挑戦したい法人様にとっては、大きなメリットとなるのではないでしょうか。

債権回収業務がなくなる

取引先が倒産することによる債権回収も非常に手間がかかります。特に、小口の取引先が多いと回収の手間はさらに上がってしまいます。また、手間がかかる上に債権はほぼ回収できずに終わるということもあるかもしれません。そのため、他の取引先業務が疎かになり更なる売り上げ減少に繋がります。取引先信用保険に加入する事で、債権回収の手間を省くことができ、他業務に力を注ぐことができます。

取引先信用保険に加入するデメリット

保険会社による調査が入る

取引先信用保険に加入する前に保険会社からの調査が入ります。そのため取引先によっては保険が掛からない場合があります。また、時間も長ければ2週間ほど時間を要する場合もあります。即時加入はできないためご注意いただければと思います。また取引先信用保険は、現在倒産しそうな取引先においての売上債権を補填する事は不可能です。取引先信用保険は補償開始日以降に発生した売上債権等が対象です。

任意の取引先を選んで利用する事はできない

不安な取引先のみを任意に選択する事はできません。これは保険の原理である逆選択に該当するためです。取引先信用保険は原則「全取引先に対して保険を掛ける」や「売上債権が高額にある取引先上位○社」という風に複数の取引先をまとめて設定することになります。

保険料がかかる

保険に加入することになりますので、当然保険料がかかります。また、保険会社が取引先の信用力を調査することで、保険料が決まります。規模が大きな会社に対する保険料や、信用力が低い会社の保険料は高額になります。そのため、全く規模や売上高、債権額が同じ取引先があったとしてもそれぞれの掛け金は異なります。

取引先信用保険と経営セーフティ共済

経営セーフティ共済とは、中小企業政策の実施機関として、中小企業の成長をサポートする中小機構が取り扱っている共済です。では取引先信用保険とどのような違いがあるのでしょうか。

経営セーフティ共済と取引先信用保険の違い

取引先が倒産した際、返済する義務があるかどうか

取引先信用保険の場合は、補填した保険金は返済する必要がございません。しかし、経営セーフティ共済補填した保険金を返済する必要がございます。その代わり、金融機関からの融資と異なり、無利息で借り入れることができます。取引信用保険は、あらかじめ保険料を支払っておくことで、取引先が倒産した場合の売掛金を回収する、経営セーフティ共済は、あらかじめ金額を拠出しておくことで、取引先が倒産した場合に無利息で借入ができるという制度となるため、バランスシート上全く異なる仕組みと言えます。

掛け金が自在に選ぶことができる

経営セーフティ共済は、掛け金が月々5,000円〜と自在に調整することができます。あまり取引先の倒産リスクにお金をかけたくないという法人様にとっても保険料を調整できる事は大きなメリットと言えるでしょう。

借入できる限度額が決まっている

経営セーフティ共済は、積み立てた掛金総額の10倍の範囲内で借入限度額が最高8,000万円と決まっています。そのため、大口の取引先が倒産した場合は、補填する金額が足りないという可能性もございます。大規模の企業の倒産リスクをヘッジする際はデメリットかもしれません。

支払いの基準が異なる

経営セーフティ共済は、取引先信用保険と異なり、あくまで倒産(または倒産とみなされた状態)にならなければ補填した金額が支払われる事はありません。一方、取引先信用保険は倒産の前段階(夜逃げ、私的整理等々)でも補償の対象となりますので、若干範囲が異なります。

節税が可能

経営セーフティ共済は掛け金を最大800万円までを全額損金として処理することができます。課税所得を減少する働きがあるため、法人税の節税につながります。一方取引先信用保険は、掛け捨ての働きがございますので、損金の算入は不可となります。節税が可能だという点も大きなメリットと言えるでしょう。

このように同じ補償にもかかわらず、一長一短がございますので、取引先信用保険に加入前にご検討してみてはいかがでしょうか。

800万円以上の拠出額になった場合、いつ解約しても全額返金される

経営セーフティ共済は、800万円を拠出した後はいつ解約しても拠出した金額全額が返金されます。そのため、支払いのタイミングでは全額損金算入できますが、解約時には雑所得として収入となってしまうため、一度に解約すると大きく税金がかかってしまうことになります。そのため、解約するタイミングは、退職金の発生や、まとまった支出が発生するタイミングで解約するのが良いでしょう。

取引先信用保険との違いまとめ

取引先信用保険 経営セーフティ共済
返済義務 なし あり(但し無利息)
掛け金 保険会社の審査によって決定 5000円から任意に決定することが可能
補償限度額 限度額なし 8,000万円が限度額
支払い基準 緩い(夜逃げ、私的整理等の倒産前段階でも補償) 厳しい
節税効果 なし(掛け捨てのため) あり(掛け金最大800万円まで損金参入可能)
解約後の返金 なし あり

取引先信用保険とファクタリング

ファクタリングとは、企業が保有する売上債権をファクタリング会社が買い取り、その分の資金を法人に提供する仕組みです。この際、賠償請求権や償還請求権は無いため企業にとっては大きなメリットと言えるでしょう。

ファクタリングと取引先信用保険との違い

補填したい取引先を任意に選択できる

ファクタリングは取引先信用保険とは違い、補填したい取引先を任意に選択することができます。そのため、経営が不安定な取引先に絞って補填補填することが可能です。一方取引先信用保険は特定の取引先のみを補償する事はできません。リスクが大きい取引先があった場合ピンポイントで補償できるため隠れたメリットと言えるでしょう。

掛け金が割高

ファクタリングは上記のように任意の取引先を補償できる代わりに掛け金も割高です。取引先信用保険の掛け金よりも比較的高い傾向がございますので注意が必要です。

補填できる金額は100%

ファクタリングは売上債権の補填割合は100%、つまり全額補填が可能です。取引先信用保険は大体ですが、80%〜90%のため、補填金額を全額補償されるというのは大きなメリットと言えるでしょう。

取引先にファクタリングの事実を知られる

大きなメリットもあるファクタリングですが、実はファクタリングを行ったという事実は取引先にも伝えられます。そのため、取引先によっては、不信感を与えてしまう可能性もございますので注意が必要です。

取引先信用保険との違いまとめ

取引先信用保険 ファクタリング
取引先の選択 なし あり
掛け金 割安 割高
保険割合 各社大体80%〜90% 100%補填
加入の事実 取引先に知られない ファクタリング実行時に取引先に知られる

経営セーフティ共済、ファクタリングといずれもメリットが多いため、取引先信用保険と組み合わせることで法人様に最適なリスクヘッジができるのではないでしょうか。

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信用取引保険を取り扱っている会社の特徴

それでは、信用取引保険を取り扱っている代表的な会社について解説させていただきます。各社の詳細の保険適用条件などは、保険Timesでもご相談を承っております。

東京海上日動の信用取引保険

東京海上日動の火災保険は、未回収の売掛金、受取手形などの債券額から回収金を差し引いた額に対して縮小率は95%がベースとなっています。縮小率は他社より高く、輸出取引に関する未回収債権に関しても適用となっています。

三井住友海上の取引信用保険

三井住友海上の取引信用保険は、縮小率は未回収債券額の90%もしくは支払い限度額のいずれか小さい額が保険金支払いのベースとなります。三井住友海上に関しても、東京海上と同じく輸出取引にも対応している点がポイントです。

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まとめ

コロナウイルスの大規模流行により、取引先の信用不安が今後課題となる可能性が非常に高いです。自社の売掛金、受取手形の回収状況はしっかりモニタリングされていますでしょうか。取引先が倒産しないことが勿論良いのですが、もしもの時のために備えるのが「保険」です。 取引先が倒産した時の資金繰りを考えるきっかけ、そして取引先の信用力を把握することにもつながりますので、今一度取引先信用保険のご検討をしてみてはいかがでしょうか。保険Timesでは、ファクタリング、経営セーフティ共済など他の手段とも比較しながら、事業環境に合わせて最適なご提案が可能です。

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保険Times Magazine編集部

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