運送業のリスクを補償するために加入すべき保険は何?
運送の保険にはたくさん種類があるけど、必要な補償はどんなもの?
常に交通事故のリスクと隣り合わせの運送業は、万が一の時のために必要な保険に加入すべきだと考える会社も少なくありません。
しかし、保険の種類が多くてどのプランを選べば良いか分からない方も多いでしょう。
今回は、運送業が加入すべき保険や個人事業主が加入できる保険について解説します。
この記事を読んだあなたは、ご自身に必要な補償内容について理解できるでしょう。
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運送業界の現状
運送業は、お客様から荷物を預かりトラックなどで運ぶサービス業界です。
全日本トラック協会の「日本のトラック輸送産業現状と課題2022」によると、日本の物流事業全体の市場規模は約29兆円です。
この内、トラック運送事業の市場規模は約19兆3,500億円となっており、物流市場全体の約7割を占めています。
運送業は、大手運送会社から中小企業、一人親方とさまざまな規模で経営されている事業です。
EC市場規模の拡大に伴い、宅配便の件数は2014年から増加傾向にあります。
一方で、運送業が抱える問題も少なくありません。
保険に加入する際には、自社が抱えるリスクをカバーする補償内容がないと保険に入っている意味がないでしょう。
保険を最大限に活用するためには、まずは問題を再認識することが大事です。
・荷物の破損
・人手不足
・過酷な労働環境
運送業のリスク:荷物の破損
運送業では、お客様からお預かりした荷物を壊してしまうことが考えられます。
交通事故によって破損したり、荷物を積み下ろしている時に落としてしまったりする可能性もあるでしょう。
荷物を預かった時の状態で配達ができないと、お客様からの信頼を失うことに繋がります。
万が一、壊してしまった場合はすぐに対応できるような大切を整えておく必要があります。
運送業のリスク:人手不足
運送業界のコストの中で一番高い比率を占めるのが人件費です。
そのため、典型的な労働集約型の産業と言えるでしょう。
しかし、運送業の賃金は全産業の平均と比べて低く、年間労働時間は長時間となっています。
また、労働力としては中高年層の男性が多く、若手ドライバーは全体の24.1%しかいないため、高齢化が進んでいます。
ドライバーの確保が難しいことは、運送業にとって大きな課題のひとつです。
運送業のリスク:過酷な労働環境
運送業のドライバーは長時間労働のため負担が大きく、過酷な労働環境のため、離職率が高い傾向にあります。
荷待ち時間が長くなったり、渋滞で思うように進まなかったりすることで長時間労働となることも少なくないでしょう。
また、長距離ドライバーの場合は早朝や深夜も運転するため、不規則な労働時間になります。
長時間労働や不規則な労働時間は、交通事故の原因になる可能性も考えられます。
安全に業務に取り組めるように、業界として対策を考える必要がある問題です。
運送業で実際にあった損害事例
運送業で実際に発生した損害事例を紹介します。
運送中の事故で荷物が全焼
呉服や毛皮など高価な商品を輸送中にトラック運転手が追突事故を起こし、輸送品が全焼。荷主が運送会社に対して2億6千万円超の損害賠償請求訴訟を起こした。そもそも運送会社は輸送品が億単位の荷物だと知らされていなかったが、賠償金は結果的に1億3千万円に上った。
引用:会社経営のリスクに立ち向かうには
過重労働で入院
運送会社で働いていたトラック運転手が腰痛を訴えて入院。運転手は、腰痛の原因が作業方法や過重労働だとして、運送会社に対して4037万円の損害賠償請求訴訟を起こし、そのほぼ全額3971万円の支払い命令が下った。
引用:会社経営のリスクに立ち向かうには
実際に、荷物の破損や過酷な労働環境が原因で賠償金を支払うケースが見受けられます。
支払い金額も高額なことから、保険に加入しておかないと、すぐに対応できず会社としての信頼をさらに失うことに繋がるでしょう。
運送業に必要な保険とは?
運送業に必要な保険は大きく分けて3種類あります。
・事故に備える保険
・預かった荷物に備える保険
・従業員とのトラブルに備える保険
事故に備える:自動車保険
自動車保険は、運転中に事故を起こした場合やトラックに損害があった場合に補償する保険です。
自動車保険には加入が義務付けられている「自賠責保険」と、自賠責保険で足りない補償を補う「任意保険」があります。
自賠責保険:補償の対象は「対人補償のみ」
任意保険:補償の対象は自分で選択できるため、手厚い補償を持てる
自賠責保険の補償内容 | 最高補償額 |
---|---|
傷害補償(治療費・休業補償・慰謝料) | 最高120万円 |
死亡補償(治療費・慰謝料・逸失利益・葬儀費用) | 最高3,000万円 |
後遺症補償(治療費・逸失利益) | 最高4,000万円 |
任意保険の補償内容 | 補償内容の詳細 |
---|---|
対人賠償 | 第三者の人に損害を与えた場合、自賠責保険が適応されるが、自賠責保険では足りない分を任意保険の対人賠償で補う |
対物賠償 | 第三者の車や物に損害を与えた場合に補償 |
人身傷害保険 | 運転手や同乗者が死亡やケガをした場合に補償 自賠責保険ではカバーされないため、任意保険で補償を持てると安心 |
車両保険 | 所有している車の損害に対して補償 |
また、運送業ではトラックを何台も持っている場合も少なくないでしょう。
保有台数によって契約方法を変えられるように、「フリート契約」と「ノンフリート契約」の2種類の契約方法があります。
フリート契約:10台以上の保有で、車ごとに保険をかけるのではなく契約者単位で契約する
ノンフリート契約:9台以下の保有で、車1台単位で契約する
運送業を営む上で、交通事故のリスクをカバーする自動車保険は必ず加入するべき保険です。
預かった荷物に備える:運送業者貨物賠償責任保険
運送業者貨物賠償責任保険は、「運賠保険」とも呼ばれていて、お客様から預かった荷物に対してかける保険です。
走行中や荷卸し中、さらには梱包中に預かった荷物が破損したり盗まれる可能性があります。
預かった荷物に万が一損害が発生した場合は、会社として信用を失うことにも繋がるでしょう。
運送業者貨物賠償責任保険に加入していることで、トラブルが発生した場合に早急に対応できるため、取引先からも安心してもらえます。
基本補償
補償内容 | 詳細 |
---|---|
損害賠償金 | 荷主や元請運送人に対して払う損害賠償金 |
損害防止費用 | 契約者・被保険者が保険事故が原因の損害の発生や拡大の防止に努めるために支出した費用 |
請求権の保全、行使手続費用 | 請求権の保全や行使に必要な手続きをするために必要とした費用 |
争訟費用 | 被保険者が訴訟・仲裁・調停・和解のために使った費用 |
協力費用 | 保険会社が被保険者に代わって損害賠償請求の解決にあたるため被保険者に協力を求めた場において、被保険者が保険会社に協力するために支出した費用 |
片付け費用 | 処分に必要となる残存物取片付け費用や廃棄費用 |
継搬費用 | 運送中の貨物が自力走行不可能になった場合に、貨物を積み替えて輸送するために必要な荷卸し費用、一時的な荷物の保管費用、代車費用 |
検査費用 | 荷物が破損していか確認する費用 |
誤送費用 | 誤配送や荷降ろし忘れによりかかった費用 |
片付け費用 | 処分に必要となる残存物取片付け費用や廃棄費用 |
特約
補償内容 | 詳細 |
---|---|
継続費用特約 | 貨物の輸送中に事故が発生し、自力走行が不可能となった場合に貨物を積み替えて輸送するために必要な費用を補償 (荷卸し費用・一時的な保管費用・再積込費用・代車費用など) |
検査費用特約 | 事故が発生して、貨物の損傷の有無を確認するために必要な費用を補償 (検査費用・仕分費用・再梱包費用など) |
納入継続追加費用特約 | 事故が発生して、受損貨物の代替品に使った費用を補償 (緊急調達費用・緊急輸送費用) |
誤配費用特約 | 誤配送や積忘れなどが発生した場合の費用 (継搬費用・急送費用・回収費用) |
冷凍・冷蔵貨物にかかわる温度設定誤りなど特約 | 輸送中の冷凍や冷蔵貨物に生じた温度変化による損害を補償 |
会社の信頼を失わないためにも、運送保険は必ず加入するべき保険です。
従業員とのトラブルに備える:雇用慣行賠償責任保険、労災上乗せ保険
過酷な労働環境の運送業では、従業員を守るための保険も大事です。
雇用慣行賠償責任保険
雇用慣行賠償責任保険は、職場環境や業務上のトラブルに対応する保険です。
「パワハラ保険」とも呼ばれていて、不当解雇やセクハラ、パワハラなど職場環境や業務上のトラブルに対する法人向けの損害保険です。
補償内容 | 詳細 |
---|---|
法律上の損害賠償金 | 会社が従業員から損害賠償金を求められた際の法律上の賠償責任を負担 |
争訟費用 | 弁護士費用や証拠収集のために要した費用など |
労災上乗せ保険
業務中に従業員が死亡したり、ケガを負ったりした場合は公的な保険制度である労災保険でカバーすることができます。
労災上乗せ保険は、労災保険でカバーされない部分を補償する任意保険です。
補償内容 | 詳細 |
---|---|
法定外補償 | 従業員が業務によりケガや病気になった場合に労災保険に治療費を上乗せしてくれる(死亡補償・後遺障害補償・療養補償・休業補償) |
使用者賠償責任 | 仕事中にケガや死亡した場合、従業員やその家族から損害賠償を請求された時に費用をカバー |
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保険会社の選び方
必要な補償内容は分かったけど、保険会社や代理店などたくさんあるため、どの保険会社から加入したら良いか分からない方も少なくないでしょう。
どこから保険に加入するのが良いかポイントを2つ紹介します。
・信頼できる担当者がいること
・運送業の保険対応の実績が多い
信頼できる担当者がいること
運送業で必要な保険以外に、火災保険や地震保険、自家用車の保険など生活をする上ですでにさまざまな保険に加入されている方も多いでしょう。
すでに加入している保険会社に、追加で運送業に関する保険に入りたいと相談すると良いです。
なぜかというと、複数の保険会社を利用する場合、補償内容が重複する可能性があるからです。
また、古い付き合いの担当者がいる場合は、信頼関係ができているため相談しやすいでしょう。
信頼できる担当者から保険に加入することをおすすめします。
運送業の保険対応の実績が多い
運送業の顧客が多い保険会社や代理店から加入すると良いでしょう。
運送業の知識を持っている方は、法律が改正された場合などさまざまな変化に素早く対応してくれるからです。
業界の変化にも対応してくれる担当者から保険に加入することをおすすめします。
保険会社を選ぶポイントを2つ紹介しましたが、まずは気楽に保険を考えたいという方は、インターネットから選ぶのも良いでしょう。
時間や場所を問わずチャットで気軽に相談できるため、まずは相談だけしてみたい方におすすめです。
組合から加入する方がお得?
運送業に必要な保険に加入する方法は、2つあります。
・保険会社から加入
・日本貨物運送協同組合から加入
保険会社から加入
通常の保険に加入する場合と同様、ご自身で保険会社を選び加入する方法です。
他の保険種類に加入している場合、保険会社によっては割引がある可能性もあります。
保険会社にはプランがたくさんあるため、必要な補償をオーダーメイドのように組み合わせられることがメリットです。
・三井住友海上
・東京海上日動
・AIG損保
・損保ジャパン
日本貨物運送協同組合から加入
日本貨物運送協同組合では、損害補償事業として保険商品を取り扱っています。
万が一の損害を補償する日貨協連オリジナルの「日貨協連新貨物補償制度」で、補償内容などは運送業者貨物賠償責任保険と似ています。
規模や輸送品質、損害率に応じた各種割引も適応されるため、保険料が安くなることがメリットです。
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個人事業主の運送業が加入できる保険
運送業の一人親方として仕事をしている方は、ケガや病気に罹った場合、仕事ができなくなり取引先にも迷惑をかける恐れがあります。
個人事業主の場合、会社に勤めているよりもリスクが大きいため、一人親方でも労災保険に加入することをおすすめします。
労災保険
労災保険は、労働者が労災認定がされると政府から一定の補償を受けることができる公的な保険制度です。
業務中に従業員が死亡したり、ケガを負ったりした場合は公的な保険制度である労災保険でカバーすることができます。
労災保険は会社に雇用されている労働者が対象のため、基本的に個人事業主は加入できませんが、個人事業主でも認められた場合は特別に労災保険に特別加入することが可能です。
・中小事業主
・一人親方
・特定作業従事者
・海外派遣者
労災保険の補償内容
補償内容 | 詳細 |
---|---|
療養給付 | 入院代・診察代・薬代など |
休業給付 | 業務中にケガや病気で働けなくなった場合の補償 |
傷病年金 | 業務中にケガや病気になり療養開始から1年6ヶ月経過しても治らない場合に補償 |
障害給付 | 業務中のトラブルで一定の障害が残った場合に補償 |
遺族給付 | 遺族に対する補償 |
介護給付 | 業務中の事故が原因で、障害年金、傷病年金の受給者になり、定められた条件を満たした場合に補償 |
葬祭料、葬祭給付 | 死亡した場合、葬儀を行う遺族に対する保険金 |
一人親方として運送業をされている方は、労災保険に特別加入することをおすすめします。
運送業の保険に入る注意点
保険に加入する際の注意点を2つ、紹介します。
・補償内容を確認する
・自己負担額や保険金の上限額を確認する
・特約を付ける場合は補償内容が被らないように注意
補償内容を確認する
保険に加入する際は、すでに加入している保険も含めて補償内容を確認することをおすすめします。
必要な補償が足りない場合や、逆に必要のない補償が含まれてることもあります。
万が一の時に、必要な補償がなく保険金が支払われなければ保険に加入した意味がなくなってしまいます。
しっかりと納得する保険であるか、確認しましょう。
自己負担額や保険金の上限額を確認する
事故が発生した場合にすべて保険金で対応できる訳ではありません。。
保険金には、免責金額といって一定額の自己負担しないといけない金額が存在します。
損害賠償額が5,000万円の場合で、免責金額を500万円に設定している保険の場合。
保険金として4,500万円が支払われるが、免責金額の500万円は自己負担額となる。
免責金額を高くするか低くするかは、ご自身で設定が可能です。
免責金額を高く設定すると、保険料は安くなります。
反対に、免責金額を低く設定すると、保険料は高くなります。
保険のプランによっては免責金額がゼロの場合もあるため、確認しましょう。
また、保険金にも上限金額が定められています。
保険金が無制限の場合以外は、支払限度額が設定されていますので、注意が必要です。
特約を付ける場合は補償内容が被らないように注意
追加の補償を付ける場合は、他の保険の補償内容と被らないように注意が必要です。
運送業の方は、車の保険や第三者に対する賠償責任保険などさまざまな保険に加入していることが多いでしょう。
一つのプランだけを見て、補償が足りないから追加したけど、違う保険に同じ補償内容が付いていたということも珍しくありません。
補償内容が被っているからといって、保険金が2倍になるわけではありませんので、注意しましょう。
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運送保険選びをされる際はお気軽にお見積り依頼をいただければ幸いです。
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まとめ
運送業はお客様の荷物に損害を与えた場合や、従業員が死亡・ケガをするなど大きな損害に繋がるリスクが伴う仕事のため、保険に加入することをおすすめします。
カバーしておきたいリスクが多い職種のため、本当に必要な補償を見極めて契約することが重要です。
保険会社や日本貨物運送協同組合から加入できますが、まずは気軽に相談したい方はインターネットからチャットで相談したり、見積もりを出してもらったりすることをおすすめします。
本コンテンツは情報の提供を目的としており、保険加入その他の行動を勧誘する目的で、作成したものではありません。保険商品のご検討にあたっては、「契約概要」「注意喚起情報」「ご契約のしおり」「約款」などを必ずご覧ください。
本コンテンツの情報は、弊社が信頼できると判断した情報源から入手したものですが、その情報源の確実性を保証したものではありません。本コンテンツの記載内容に関するご質問・ご照会等には一切お答え致しかねますので予めご了承お願い致します。また、本コンテンツの記載内容は、予告なしに変更することがあります。