個人事業主に必要な保険はどんなものがあるのかな?
PL保険は個人事業主でも加入できるの?
PL保険は、幅広い業種の方が加入している損害賠償責任をカバーする保険です。
そのため、法人向けの保険だから個人事業主は加入できないのではないかと思う方もいるでしょう。
今回は、個人事業主に向けて、PL保険の必要性と注意点について分かりやすく紹介します。
この記事を読んだあなたは、PL保険について理解できるでしょう。
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個人事業主にPL保険が必要な理由
個人事業主は法人と比べると資金力が低いため、万が一トラブルが発生して賠償責任を求められた場合、経営が傾く可能性や最悪の場合廃業に追い込まれる恐れがあります。
損害賠償金額が高額になると、資金が足りず多額の借り入れをしなければならないこともあるでしょう。
トラブルの発生に、法人も個人事業主も関係ありません。
いくら気を付けていたとしても事故が発生する可能性はあります。
事故が発生した場合に、PL保険に加入していると損害賠償金額や弁護士費用などが補償されます。
個人事業主こそ、トラブルが発生した場合にPL保険に加入していないと経営維持に関わる問題に発展するため、PL保険は必ず必要な保険であると言えるでしょう。
個人事業主に必要な保険
個人事業主に必要な保険種類について紹介します。
・火災保険
・施設賠償責任保険
・サイバー保険
・PL保険(生産物賠償責任保険)
火災保険
・飲食業
・キッチンカー
・製造業
・小売業
火災保険は、火災により会社が所有する建物や財産に損害があった場合に補償される損害保険です。
個人事業主でキッチンカーや飲食店など火を使う業種の場合は、必ず火災保険に加入することをおすすめします。
火災保険は、火災だけではなく自然災害などの損害も補償されるため、火災の危険性が低い業種の場合でも加入しておくと良いでしょう。
法人向けの火災保険の詳細については、下記の記事をご確認ください。
施設賠償責任保険
・飲食業
・製造業
・イベント業者
施設賠償責任保険は、損害賠償が発生した場合に賠償金をカバーしてくれる保険です。
特にイベント業者の場合は、イベントで使用する機材が倒れたり、落下したりしてお客様をケガさせる可能性が高いため、必ず加入した方が良いでしょう。
サイバー保険
・運輸業
・通信業
・情報サービス業
・製造業
・小売業
・卸売業
・建設業
サイバー保険は、サイバー事故によって発生する損害を包括的にカバーする保険です。
近年、製造業においてサイバー攻撃の被害が増加しています。
サイバー攻撃の被害に遭った場合、新たにサーバーを構築しないといけなかったり、個人情報が漏れてしまったりして被害が拡大することが考えられるでしょう。
そのようなリスクに備えるために、サイバー保険に加入することをおすすめします。
サイバー保険の詳細については、下記の記事をご確認ください。
PL保険(生産物賠償責任保険)
・製造業
・卸売業
・販売業
・サービス業
・飲食業
・建設業
PL保険は、製造または販売した商品などが原因で、他人にケガをさせた場合などに、事業者が法律上の損害賠償責任を負担する場合の損害費用を補償する保険です。
PL保険については、後ほど補償内容などの詳細を説明します。
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PL保険(生産物賠償責任保険)とは?
PL保険の補償内容について紹介します。
PL保険に加入することで、賠償責任を補償するだけではなく、万が一の備えもしっかりしている会社として信頼を得られることがメリットです。
補償内容
PL保険に加入することで補償される内容は、下記の通りです。
損害賠償金 | 損害を与えた被害者に対して支払う賠償金 |
損害防止・軽減費用 | 被害拡大を防ぐための措置にかかる費用 |
争訟費用 | 訴訟を受けた場合の訴訟費用・弁護士費用 |
緊急措置費用 | 事故発生時の応急手当にかかった費用 |
権利保全行使費用 | 他にも責任を負うべき会社がある場合、その会社に対して求償権を保全または行使するための費用 |
協力費用 | 保険会社が事故解決のために行う要求に協力するために要した費用 |
補償される内容や金額は、保険会社や契約内容によって異なってくるため、確認が必要です。
補償対象外になるケース
・故意によって生じた損害賠償責任
・重過失の場合の損害賠償責任
・危険すぎるモノを取り扱った場合に起こった損害賠償責任
・被保険者と生計を共にする同居の親族に対する損害賠償責任
・従業員が業務中に被った身体の障害に起因する損害賠償責任
・地震、噴火、洪水、津波などの自然災害が原因で起こった損害賠償責任
・正当な理由がなく、リコールなどの措置を取らなかったために起こった損害賠償責任
その他にも各保険会社の「保険金をお支払いしない主な場合」に補償対象外のケースが公表されているため、確認が必要です。
PL保険の基礎知識などの詳細については、下記の記事をご確認ください。
PL保険の保険料はいくら?
PL保険の保険料は、下記の情報によって保険料が算出されます。
・業種
・売上高
・補償内容
・支払い限度額
・免責金額
特約を追加することによって、補償内容をさらに充実させることも可能ですが、その分保険料は高額になります。
まずは、PL保険を取り扱っている保険会社を探して見積もりを作ってもらい、複数を比較検討することをおすすめします。
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個人事業主の損害事例
ハンドメイド販売によるPL保険の事例
・金属製のネックレスを購入したお客様が金属アレルギーで皮膚トラブルが発生した。
・販売しているバッグが、デザインを盗用したとして著作権侵害で損害賠償を求められた。
特に金属アレルギーによる問題が一番考えられるトラブルです。
飲食店によるPL保険の損害事例
・店舗で食中毒が発生した
・提供した料理にガラスの破片が混入しており、お客様がケガを負った
飲食業の場合、注意していたとしてもこのような事故が発生する場合があります。
万が一、事故が発生した場合にお客様に迅速に謝罪の対応ができるように、PL保険に加入することをおすすめします。
PL保険(生産物賠償責任保険)の注意点
個人事業主がPL保険に加入する場合に注意すべきポイントが2つあるため、紹介します。
・補償の対象外になるケースがある
・自己負担ゼロというわけではない
補償の対象外になるケースがある
PL保険に加入したからといって、どんな場合でも損害が補償される訳ではありません。
故意によって発生したトラブルや、重過失・危険な物を取り扱った場合の事故は、保険金支払いの対象外になります。
また、PL保険には国内向けと海外向けと保険が別で存在します。
国内向けのPL保険に加入していた場合に、海外でトラブルが発生した場合は保険が適用されないため注意が必要です。
自己負担がゼロというわけではない
PL保険は、事故が発生した場合にすべて保険で対応する自己負担がない保険ではありません。
保険金には、免責金額といって一定額の自己負担しないといけない金額が存在します。
損害賠償額が5,000万円の場合で、免責金額を500万円に設定している保険の場合。
保険金として4,500万円が支払われるが、免責金額の500万円は自己負担額となる。
免責金額を高くするか低くするかは、ご自身で設定が可能です。
免責金額を高く設定すると、保険料は安くなります。
反対に、免責金額を低く設定すると、保険料は高くなります。
自己負担額をどのように設定するかは、自社の規模や状況によって考えましょう。
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おすすめの保険会社
PL保険は、ほとんどの保険会社で取り扱いがあります。
・AIG損保
・東京海上日動
・三井住友海上
・日新火災
・損保ジャパン
保険会社によって、商品名や補償内容が多少異なる場合があります。
まずは、複数の保険会社の内容を比較して、ご自身のリスクに合った補償を受けられる保険会社を選びましょう。
まとめ
PL保険は、思わぬ事故に備えるために個人事業主や法人にとって必要な保険です。
個人事業主の飲食店やハンドメイド、美容業などさまざまな業種が加入しておくと良い保険でしょう。
万が一、トラブルが発生した場合でもPL保険に加入していると迅速に対応できるため、自社やお客様を守るためにもPL保険に加入することをおすすめします。
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