外航貨物保険とは?海外との取引に必要な国際的な保険
外航貨物保険はどんな保険なのかな?
条件や契約方式の種類があるが、よく分からない……
島国である日本は、海を渡り国際的な取り引きをして物を動かしています。
貿易や運輸の途中で発生したトラブルにより損害を被った場合、どのような補償があるのでしょうか。
今回は、海外との取り引きに必要である外航貨物保険について解説します。
この記事を読んだあなたは、外航貨物保険の補償内容などについて理解できるでしょう。
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目次
外航貨物保険とは?
外航貨物保険は、日本と海外を輸送する貨物を対象として、海上・航空・陸上を輸送中に起こったトラブルから生じる損害を補償してくれる保険です。
海外と取引を行っている会社の場合、外航貨物保険のような保険への加入が義務付けられているケースもあります。
国際的な取引がある場合は、必要となる保険と言えるでしょう。
インコタームズの貿易条件
国際貿易の取引を行う場合には、「インコタームズ」という世界共通の国際基準に基づいて取引が行われます。
輸出入のリスクや保険などの費用を、輸出者と輸入車のどちらが負担するかもインコタームズの基準によって定められています。
売手と買手の義務を明確にしているインコタームズですが、さまざまな規則から成り立っています。
特に貨物に関する保険で重要な3つの条件を紹介します。
・FOB条件
・CFR(C&F)条件
・CIF条件
FOB 条件
FOB条件は、「Free On Board」の略で「本船渡し条件」と呼ばれています。
| 負担するリスク | 保険が必要 |
---|
輸入者 | 貨物が船上に置かれる時までの費用とリスクを負担 | 貨物が船上に置かれるまで |
輸出者 | 貨物が船上に置かれた時からの費用とリスクを負担 | 貨物が船上に置かれた時から |
CFR(C&F)条件
CFR(C&F)条件は、「Cost and Freight」の略で「運賃込み条件」と呼ばれています。
| 負担するリスク | 保険が必要 |
---|
輸出者 | 貨物が船上に置かれる時までのリスク 輸出先の港へ輸送するための必要な運賃 | 貨物が船上に置かれるまで |
輸入者 | 貨物が船上に置かれた時からのリスク | 貨物が船上に置かれた時から |
CIF条件
CIF条件は、「Cost、 Insurance and Freight」の略で「運賃保険料込み条件」と呼ばれています。
| 負担するリスク | 保険が必要 |
---|
輸出者 | 貨物が船上に置かれる時までのリスク 輸出先の港へ輸送するための必要な運賃 | 貨物が船上に積載するまで 輸入者のための保険 |
輸入者 | 貨物が船上に置かれた時からのリスク | 費用(運賃)・保険料込で購入しているため自ら保険加入は不要 |
インコタームズの貿易条件による保険手配
| FOB条件 | CFR(C&F)条件 | CIF条件 |
---|
保険手配 | 輸入者 | 輸入者 | 輸出者 |
外航本船手配 | 輸入者 | 輸出者 | 輸出者 |
日本の会社が輸出する場合
貿易条件がCIF条件の場合は、日本の会社が保険を手配しなければいけません。
FOB条件やCFR(C&F)条件の場合は、相手が保険を手配することになります。
しかし、倉庫から船までの間は無保険状態となるため、その区間を補償する保険に加入する必要があるでしょう。
日本の会社が輸入する場合
FOB条件やCFR(C&F)条件の場合は、日本の会社が保険を手配しないといけません。
貿易条件が、CIF条件の場合は、相手が保険を手配します。
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外航貨物保険の補償内容
外航貨物海上保険は、国際的な取引に関係する保険のため、国内だけの保険とは仕組みやルールが大きく異なります。
特に、国際間の取引ではどんなトラブルが発生するか予測できないこともあり、「ICC(Institute Cargo Clauses)」という世界共通ルールが存在します。
3つの条件が定められており、それぞれの条件によって保険金が支払われるか判定されます。
外航貨物海上保険の補償リスクは2つあります。
海上危険
海上危険の基本条件には、海上輸送用のICC(A)・(B)・(C)の3種類が存在します。
それぞれについて保険金が支払われる主な損害をまとめました。
主な損害 | ICC(A) | ICC(B) | ICC(C) |
---|
火災・爆発 | ◯ | ◯ | ◯ |
船舶・はしけの座礁・乗場・沈没・横転 | ◯ | ◯ | ◯ |
陸上輸送用具の転覆・脱線 | ◯ | ◯ | ◯ |
船舶・はしけ・輸送道具の水以外の他物との衝突・接触 | ◯ | ◯ | ◯ |
避難港における貨物の荷卸 | ◯ | ◯ | ◯ |
投荷 | ◯ | ◯ | ◯ |
波ざらい | ◯ | ◯ | △ |
地震・噴火・雷 | ◯ | ◯ | ● |
海水などの船舶・はしけ・コンテナなどへの侵入 | ◯ | ◯ | △ |
船舶・はしけへの積込などの水没・落下による梱包1個ごとの全損 | ◯ | ◯ | △ |
悪意ある行為・海賊による損害 | ◯ | △ | △ |
雨・雪などによる漏れ | ◯ | ● | ● |
破損・まがり・へこみ | ◯ | ● | ● |
擦損・かぎ損 | ◯ | ● | ● |
虫食い・ねずみ食い | ◯ | ● | ● |
盗難・抜き荷・不着 | ◯ | ● | ● |
漏出・不足 | ◯ | ● | ● |
◯:保険金が支払われる
●:基本的に保険金は支払われない、別途特約を追加した場合に支払われる可能性あり
△:条件によって保険金が支払われる
外航貨物保険の基本条件:ICC(A)
ICC(A)は、幅広いリスクをカバーできます。
そのため、水のリスクに弱い電気製品や機械などの高額な物に対して加入している場合が多いです。
外航貨物保険の基本条件:ICC(B)
ICC(B)は、ICC(A)と同様に幅広いリスクをカバーしてくれますが、人為的な原因に関してはカバーされません。
海水・湖水・河川の浸水による水漏れ損害などの危険をカバーできます。
小麦・とうもろこしなどの穀類や豆類、飼料などの包装されないで大量に輸送する貨物に対して加入している場合が多いです。
外航貨物保険の基本条件:ICC(C)
ICC(C)は、3つの条件の中で補償範囲が最小です。
船の転覆などで航海を続けられないようなリスクのみカバーしています。
そのため、木材・鋼物や鉄くずなどに対して加入している場合が多いです。
戦争・ストライキ危険
国際的な貿易において、避けられないことが戦争やストライキによる危険です。
平和である日本では考えにくい危険ですが、現在は世界情勢が不安定なため戦争が起こっている地域もあります。
戦争やストライキによって損害があった場合は、それぞれ「協会戦争約款」「協会ストライキ約款」という特約があり、保険金支払いの対象になります。
保険金が支払われない場合
外航貨物保険で補償されるリスクを2つ紹介しましたが、反対に補償されないケースを紹介します。
保険金が支払われないケース
・被保険者の故意の違法行為
・通常の漏損、重量・容積の減少または自然の消耗による損害
・貨物の梱包の不十分・不適切による損害
・貨物固有の瑕疵、性質による損害
・遅延による損害
・放射能汚染、化学兵器、生化学兵器および電磁兵器による損害
・船会社等の倒産による損害
・サイバー攻撃により生じた損害
外航貨物保険だけではありませんが、故意による損害に対しては保険金は支払われません。
物の性質によっては、特約を追加することで保険金を受け取ることができる場合もあるため、加入する際には保険会社の担当者に確認しましょう。
外航貨物保険の保険期間
保険会社が責任を開始する期間を「保険期間」と呼びます。
海上危険・ストライキ危険・戦争危険では保険金が異なるため、それぞれの保険期間について紹介します。
海上危険・ストライキ危険の保険期間
| 保険開始 | 保険終了 |
---|
輸出 | 指定された地の倉庫・保管場所から輸送目的で動かされた時 | 荷卸しが完了した時 |
輸入 | 危険の負担をした時 | 荷卸しが完了した時 |
戦争危険の保険期間
海上危険・ストライキ危険とは異なり、原則として貨物が陸上にある間は補償されません。
貨物が外航船に積まれている間のみ補償されます。
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外航貨物保険の保険料率
保険料の決め方は「保険金額✕保険料率=保険料」ですが、外航貨物保険の保険料率は、原則として自由両立です。
保険料率
海上危険:貨物の種類・積載船舶・各地の状況・輸送の季節などの条件で変動する
戦争・ストライキ危険:英国における海上保険マーケットの料率を参考にしている
国際間の政治情勢などの変化によって大きく影響される
保険料率が変動するため、一般的な国内の生命保険とは料金形態が異なるということを覚えておきましょう。
またそれ以外にも、保険料率は保険会社によって自由に設定できるため、複数の保険会社を比較することをおすすめします。
外航貨物保険の契約方式
外航貨物保険の契約方式を5つ紹介します。
・個別(確定)申込方式
・個別予定保険方式
・包括予定保険方式(オープンポリシー)
・期間建方式
・Non Policy方式
個別(確定)申込方式
貨物の数量や保険金額、輸送用具が確定している場合の契約方式です。
契約ごとに申込みをする必要があります。
個別予定保険方式
個別(確定)申込方式とは違い、貨物の数量や保険金額、輸送用具が未確定で契約の内容が決定しない場合の契約方式です。
輸送が開始される前までに申し込みが間に合わない場合でも、予定として申し込みができます。
詳細が決まり次第、速やかに確定通知を提出することが必要です。
包括予定保険方式(オープンポリシー)
取り扱う貨物や輸送用具、区間を取り決めて、該当する輸送貨物に関してはすべて確定の通知をすることを前提にする契約方式です。
継続的に輸出入を行う場合などに、便利な契約方式と言えるでしょう。
期間建方式
輸出入貨物にかかる貨物保険の期間建証券を発行し、契約期間中に保険開始する対象貨物を包括的に引き受ける契約方式です。
保険料の支払いが1年に1回のため、月々に必要な煩雑な事務処理が解消されることがメリットと言えるでしょう。
Non Policy方式
包括予定保険契約を予め締結し、保険証券の発行を一切行わない方式です。
保険会社や取引先、銀行に事前の了解が必要になります。
外航貨物保険の申し込み方法
外航貨物保険へ申し込みをする場合は、各保険会社に問い合わせて詳細を確認しましょう。
保険会社によっては、オンラインで申し込みが簡潔する場合もあります。
まずは、保険会社に相談して必要な補償を確認しましょう。
契約条件と加入漏れに注意
外航貨物保険は国際的な取引にかかわる保険のため、契約条件が細かく分かれています。
ご自身の会社の業種や必要な補償内容を確認して、必要な補償が漏れていたというようなことがないように注意が必要です。
保険金受取に必要な書類
保険金を受け取る場合に必要な書類は保険会社や保険金額によっても異なります。
50万円以下の保険金受取の場合に必要になる書類の例を紹介します。
50万円以下の保険金受取に必要な書類
・保険証券
・Invoice、Packing List
・Bill of Lading (B/L)又はAir Waybill
・損傷貨物の写真
・入庫報告書
・運送人宛の事故通知
InvoiceとB/Lは、損害を確認する上で必要になるため、可能な限り早く保険会社へ提出する方が良い書類です。
50万円以上の損害の場合は、立会い検査が入ることもあるため覚えておきましょう。
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外航貨物保険を取り扱っているおすすめの保険会社
外航貨物保険を取り扱っているおすすめの保険会社は下記の通りです。
・AIG損保
・東京海上日動
・三井住友海上
・損保ジャパン
まとめ
外航貨物保険は、国際間の取引で海上・航空・陸上を輸送中に起こるリスクをカバーしてくれる保険です。
今回は、国際貿易を行うための世界共通の貿易条件や、外航貨物保険の基本的な条件を細かく紹介しました。
海外と取引を行っている会社の場合、必要不可欠な保険のため加入することをおすすめします。
自社の業種や必要な補償内容を確認した上で、複数の保険会社を比較して検討しましょう。
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本コンテンツは情報の提供を目的としており、保険加入その他の行動を勧誘する目的で、作成したものではありません。保険商品のご検討にあたっては、「契約概要」「注意喚起情報」「ご契約のしおり」「約款」などを必ずご覧ください。
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この記事を書いた人
保険相談Times(株式会社インシュアランスブレーン)では、海外旅行保険(留学・ワーホリ・駐在・海外長期渡航など)・火災保険・法人損保に関するお問い合わせを日々多数いただいています。その中で、お客様からのご質問・やり取りの中から「この情報は保険加入前に知っておいた方がいいな」といった内容を記事にまとめて保険の選び方を発信しています。
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