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自動車保険のフリート契約とは?メリット・デメリットを解説

自動車保険 フリート契約 メリット デメリット

法人で自動車保険に加入する場合、フリート契約とノンフリート契約があるけど、いまいちよく分からない。

フリート契約とノンフリート契約の違いを知りたい。

法人の自動車保険の契約方法をいまいち理解していない方も少なくないでしょう。

契約方法によって生じる違いやメリットが気になると思います。

今回は、法人の自動車保険のフリート契約とノンフリート契約について、メリットやデメリットに加えて違いについても解説します。

この記事を読んだあなたは、法人で自動車保険に加入するための契約方法に必要な知識を得られるでしょう。

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目次

フリート契約とは?

自動車保険の契約形態には3種類のタイプがあります。

・フリート契約

・ノンフリート契約

・ミニフリート契約

多くの台数を所有する会社の場合は、フリート契約の場合が多いでしょう。

それぞれの特徴について、紹介します。

フリート契約

フリート契約は、10台以上の車を保有している場合に契約が可能です。

通常の自動車保険は、1台ごとに契約しますが、会社などで多くの車を保有している場合、1台毎に保険契約をするのは非効率でしょう。

そのため、多くの車を保有していれば、フリート契約で一括契約することができます。

フリート契約の保険料は、契約台数と過去の事故で支払われた保険金額に基づき決定されます。

事故の件数ではなく、支払われた保険金額によって料率が決まるため、大事故を起こした場合は翌年の保険料が大幅に上がる可能性があるでしょう。

10台以上の車を所有している会社の場合は、フリート契約をおすすめします。

ノンフリート契約

ノンフリート契約は、一般的な自動車保険の契約形態です。

所有する台数が9台以下の場合、フリート契約の対象外になるので、必然的にノンフリート契約になります。

ノンフリート契約の場合は、例えば5台所有している場合でも一括契約ではなく、それぞれ1台ごとに契約することになります。

そのため、1台が事故を起こして1台分は保険料が上がったとしても、残りの4台が無事故の場合は4台は保険料が上がることはありません。

また、等級とともに割引率が上がっていくノンフリート等級や年齢条件によって保険料の割引・割増があるのも、ノンフリート契約の特徴です。

個人で自動車保険に加入している方は、ほとんどがノンフリート契約です。

ノンフリート契約のメリット

・1台ごとに保険料割増引率が適用されるため、1台が事故を起こして保険料が上がっても他の車に影響がない

・年齢条件や運転者限定特約を利用すれば、保険利用が抑えられる

ノンフリート契約のデメリット

・フリート契約と比較すると保険料割引率が小さい

・1台ずつ更新手続きが必要のため、手続きに手間がかかる

ミニフリート契約

フリート契約とノンフリート契約が一般的ですが、それ以外にミニフリート契約というものがあります。

ミニフリート契約は、車の所有が2~9台のノンフリート契約にもかかわらず、フリート契約と同じように1枚の保険証券で一括管理ができるというものです。

ノンフリート契約の場合、自動車毎に保険開始日が異なりますが、ミニフリート契約にすることで保険開始日や満了日が同じになるように契約を一本化することができます。

契約の中身はノンフリート契約のため、契約する台数が多いほど保険料の割引率がアップすることが特徴です。

ミニフリート契約のメリット

・証券が1枚のため、手続きの手間が省ける

・1台ごとに補償内容を設定できる

ミニフリート契約のデメリット

・保険料割引率が小さい

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フリート契約とノンフリート契約の違い

それぞれの契約について紹介しましたが、次はフリート契約とノンフリート契約の違いを一覧にまとめました。

フリート契約ノンフリート契約
契約台数10台以上9台以下
保険料割引の適用契約者ごと自動車1台ごと
保険証券法人に対して1枚自動車ごとに1枚
年齢条件の設定なしあり
割増保険料の決定方法契約台数
支払われた保険金
前年のフリート割引率
等級
事故件数
全契約の契約期間

フリート契約とノンフリート契約では、契約するのが契約者ごとか車両ごとかによって変わります。

一番の違いは、保険料の割増・割引率の決定方法です。

フリート契約の場合は、事故の件数ではなく支払った保険金額によって翌年の保険料が大きく変わります。

逆にノンフリート契約の場合は、等級や事故件数、年齢条件や引き継ぎによって保険料が決まります。

フリート契約のメリット

メリット

フリート契約のメリットについて、4点紹介します。

・保険料の割引率が高い

・年齢条件がない

・契約する車を追加した場合も割引率が適用される

・契約手続きの手間が省ける 

保険料の割引率が高い

フリート契約は条件が整えば最大70~80%の割引率が適用されるため、保険料を安く抑えることが可能です。

割引の内容

・契約台数が多い

・無事故の割引率が高い

車が増えた場合に追加で契約した自動車に対しても割引率が適用されるため、お得でしょう。

年齢条件がない

通常の自動車保険の場合は、記名被保険者の年齢が高くなるほど保険料が安くなる仕組みのため、若い方がいる場合、保険料は高くなります。

しかし、フリート契約の場合は年齢条件がないため、年齢に関係なく保険料が決まります。

若い社員が多い会社にとっては、フリート契約は年齢条件がないため、メリットと言えます。

契約する車を追加した場合も割引率が適用される

途中で新しい自動車を取得した場合でも、フリート契約の場合は契約者ごとに契約しているため、特約を付けていれば自動的に補償がスタートします。

ノンフリート契約の場合は、車ごとに契約しているため、新しい車が増えた場合は新しく保険に加入しないといけません。

フリート契約の場合は、車が増えたことを保険会社に連絡することは必要ですが、新しく保険に加入する必要はなく、割引率も引き継ぎができるため、お得です。

契約手続きの手間が省ける 

フリート契約は、契約者単位の契約のため、車が増えた場合や減った場合にいちいち手続きをする必要がありません。

そのため、契約手続きの手間が省けるので事務手続きが簡素化されます。

また、保険証券も1枚にまとまるので管理も楽になるでしょう。

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フリート契約のデメリット

続いて、フリート契約のデメリットについて、3点紹介します。

・事故が発生すると保険料が跳ね上がる

・ノンフリート契約に戻る場合がある

事故が発生すると保険料が跳ね上がる

フリート契約の一番のデメリットは、大きい事故が発生すると保険料が跳ね上がることです。

事故の件数ではなく保険金の支払い実績で割引率が決定するため、保険金支払いが高い大きな事故を起こすと翌年の保険料が大幅に高くなる可能性があります。

事故を起こした車だけが保険料が上がる訳ではなく、すべての車に対して適用されるため、保険料が年間十万円~百万円増えることも考えられるので、注意が必要です。

ノンフリート契約に戻る場合がある

フリート契約は10台以上という台数条件が設定されているため、9台以下になった場合にはノンフリート契約に戻ります。

しかし、9台になってすぐに戻る訳ではなく、猶予期間が存在します。

一般的に猶予期間は、次の更新時までで、この期間を過ぎても台数が9台以下の場合にはノンフリート契約に変更しないといけません。

フリート契約を維持したい場合は、早めに保有台数を確保することが大切です。

フリート契約をおすすめする業種

フリート契約やノンフリート契約の内容やメリット・デメリットについて紹介しました。

ご自身の会社はフリート契約をする方が良いのか迷っている方に向けて、フリート契約をした方が良い業種について紹介します。

フリート契約をおすすめする業種

・運送業

・不動産業

運送業

運送業の場合は、必ず車両が必要なため、10台以上所有している方が多いでしょう。

また、誰がどの車を運転するかがはっきりと決まっていない場合で、若い従業員も多ければ保険料が高くなります

そのため、フリート契約であれば年齢条件もなく保険料を抑えられるでしょう。

小規模の会社であっても10台以上保有している運送業者の場合は、フリート契約をおすすめします。

不動産業 

不動産業も運送業に続いて、自動車の保有が多い業種です。

営業や、お客様を連れて物件を見に行く時に自動車の利用は必須です。

また、若手営業社員が多いイメージのある不動産業では特に年齢条件のないフリート契約で加入することをおすすめします

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フリート契約の優良割引率の決め方

最後にフリート契約の保険料の算出方法の要素のひとつである、優良割引率について紹介します。

保険料を決める要素

保険料は下記の3つの要素によって決まります。

・車の保有台数

・損害率

・優良割引率

フリート契約の割引率を大きく左右するのは、車の保有台数です。

保有台数が多ければ大きいほど、割引幅も大きくなります。

そして、保険料の基盤となるのが現在の優良割引率です。

初年度の場合は、前年の優良割引率がないため、平均無事故率を使って計算されます。

料率審査日

料率審査日とは、新しい優良割引率が決定する日のことです。

全車両一括特約の有無により、料率審査日に違いがあります。

全車両一括特約料率審査日
あり1年後の契約応当日
なし1年6ヶ月後の初月

無事故にも関わらず保険料が安くなっていない場合は、この半年間のズレがあるからです。

損害率

損害率は、保険料を決定する時に一番重要になります。

損害率と割引率は、下記のように比例します。

損害率割引率
高い低い
低い高い

損害率は、支払われた保険金額を支払った保険料で割って計算される数値です。

そのため、支払われた保険金額が高ければ高いほど保険料も割高になってしまいます。

フリート契約の割引率は70~80%ですが、割増の場合は5~200%になる可能性もあるため、翌年の保険料が一気に高くなる可能性があるので事故を起こした場合は注意が必要です。

割引率を上げるには?

保険料を安く抑えるための一番の方法は、大きい事故を起こさないことです。

保険金支払い額を少なくして、損害率を低くすることが基本です。

そのため、安全運転で事故をしないことが大切になります。

会社として出来る対策は、定期的な講習会やスケジュールを詰めすぎないようにすることです。

従業員のためにも、事故を起こさない仕組み作りが大切です。

まとめ

車両を10台以上保有する場合は、フリート契約をおすすめします。

フリート契約をすることによって保険料をすること安く抑えられたり、事務手続きの手間が省けたりと良いことはたくさんあります。

しかし、大きな事故を起こして高額な保険金を支払った場合は逆に保険料が高くなるため注意が必要です。

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この記事を書いた人

保険相談Times(株式会社インシュアランスブレーン)では、海外旅行保険(留学・ワーホリ・駐在・海外長期渡航など)・火災保険・法人損保に関するお問い合わせを日々多数いただいています。その中で、お客様からのご質問・やり取りの中から「この情報は保険加入前に知っておいた方がいいな」といった内容を記事にまとめて保険の選び方を発信しています。
スタッフの詳細なご紹介:https://hokentimes.com/oversea/staff

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