漁業のリスクをカバーするためには、どんな保険が必要なのかな?
漁業に関係する保険はどんな種類があるのか知りたい。
漁業は自然環境に左右されやすい職業であり、また漁船に損害があった場合の額も高額になる可能性が高いでしょう。
今回は、漁業で起こり得るリスクに備えるための保険について、漁船保険と漁業共済の違いなどについて解説します。
この記事を読んだあなたは、漁業に必要な保険について理解できるでしょう。
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漁業で考えられるリスクは?
まずは、漁業で起こり得るリスクを紹介します。
自然災害のリスク
漁業では、自然災害の影響が考えられます。
・時化が続き漁に出れず、漁穫量が減少した
・津波で船が流されて、仕事ができなくなった
自然災害は、人がどれだけ努力してもどうしようもできない災害です。
自然災害の影響で、収入が減少し借入金の返済が困難になり、経営が傾く可能性もあります。
また、市場価格が暴落し、収入が大幅に減少するリスクもあるでしょう。
労働のリスク
次に、労働のリスクが考えられます。
漁業は、海難事故や転落事故などでケガや命を落とす可能性が高い危険な仕事です。
・海難事故で従業員が死亡した
・船上で機械の操作を誤ってケガを負った
十分に気をつけて作業をしていたとしても、誤ってケガをする可能性があるでしょう。
休業している間の補償や通院費、入院費用が必要になるため、保険で補う必要があります。
漁業のトラブル事例
漁業で実際に発生した、トラブル事例を紹介します。
野生生物による漁業被害
海洋の生態系を構成する生物の中には、漁業・養殖業に損害を与える野生生物も存在し、漁具の破損、漁獲物の食害等をもたらします。各地域で被害をもたらす有害生物に対しては、都道府県等が被害防止のための対策を実施していますが、都道府県の区域を越えて広く分布・回遊する有害生物で、広域的な対策により漁業被害の防止・軽減に効果が見通せるなど一定の要件を満たすもの(大型クラゲ、トド、ザラボヤ等)については、国が出現状況に関する調査と漁業関係者への情報提供、被害を効果的・効率的に軽減するための技術の開発・実証、駆除・処理活動への支援等に取り組んでいます。
引用:水産庁_野生生物による漁業被害と対策
トド等の海獣類による漁具の破損や、漁獲物の食害が問題になっています。
漁獲量の減少や、漁具の破損の損失は高額になることが考えられます。
揚網作業中の転落事故で死亡
揚網作業中,船首甲板において浮子綱を船首ローラーに掛けて浮子巻ウィンチで 巻き込んでいたところ,波浪により船体が動揺し,止め金具が取り付けられていな かった船首ローラーから浮子綱が外れ,同綱の内側を歩いていた甲板員が跳ね飛ば され,海中に転落した。
引用:漁船における組合員死傷海難_長崎地方海難審判庁
作業中の事故は、多々発生しています。
どれだけ注意していたとしても、船の上で危険な仕事のため、事故が発生する可能性は高いでしょう。
作業中にバランスを崩し、海中に転落して死亡する事故も少なくありません。
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水産庁の漁業保険とは?
漁業に関係する保険で、水産庁が提供している補償について紹介します。
水産庁では、下記の2つの補償制度があります。
・漁船損害等補償制度
・漁業災害補償制度
漁船保険(漁船損害等補償制度)
漁船の不慮の事故によって受ける損害などを補てんし、漁業経営の安定に資することを目的としています。国は、漁業者が支払う保険料の一部を負担するとともに、漁船損害等補償制度の安定化を図るため、漁船保険団体が行う保険事業の再保険事業を行っています。
引用:水産庁_漁業保険制度
保険の種類 | 内容 |
---|---|
漁船保険 | 滅失、沈没、損傷、その他の事故により生じた損害を塡補する |
漁船船主責任保険 | 漁船の運航に伴って生じた不慮の費用及び損害賠償責任に基づく損害を塡補する |
漁船乗組船主保険 | 漁船の所有者又は使用者が漁船の乗組員であるものにつき、当該漁船の運航に 伴って死亡等の事故が発生した場合に一定の保険金を支給する |
漁船積荷保険 | 漁船に積載した漁獲物等について、滅失、流失、損傷その他の事故により生じた損 害を塡補する |
漁業共済(漁業災害補償制度)
中小漁業者の営む漁業について、異常の事象又は不慮の事故によって受ける損失を補てんし、漁業再生産の阻害の防止及び漁業経営の安定に資することを目的としています。 国は、漁業者が支払う共済掛金の一部を補助するとともに、漁業災害補償制度の安定化を図るため、漁業共済団体が行う事業の保険事業を行っています。
引用:水産庁_漁業保険制度
共済の種類 | 内容 |
---|---|
漁獲共済 | 漁船漁業、定置漁業及び一部の採貝・採藻業を対象とし、不漁等を原因とする漁獲金額の 減少(PQの減)による損失(操業経費相当分の一部)を補償 |
養殖共済 | 一部の魚類・貝類養殖業を対象とし、養殖水産動植物の死亡、流失等(Qの減)による損害 (養殖経費相当分の一部)を補償 |
特定養殖共済 | のりやほたて貝等の特定の藻類・貝類等養殖業を対象とし、生産量減少、品質低下等を原 因とする生産金額の減少(PQの減)による損失(養殖経費相当分の一部)を補償 |
漁業施設共済 | 養殖施設又は定置網等の漁具を対象とし、その供用中の損壊等による損害を補償 |
漁船保険と漁業共済の違い
漁船保険と漁業共済の違いを一覧にまとめました。
漁船保険 | 漁業共済 | |
---|---|---|
対象リスク | 生産基盤たる漁船の損害リスク | 漁業収入の変動リスク |
被保険者 | 漁船の所有者または使用者 | 漁協の構成員たる中小漁業者 |
実施団体 | 漁船の所有者または使用者の相互保険団体 | 中小漁業者の協同組織を基盤とする系統 団体 |
組合員 | 漁船の所有者または使用者 | 漁協 |
法律 | 漁船損害等補償法 | 漁業災害補償法 |
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民間の漁業保険とは?
民間の保険会社が提供する漁業保険の種類や内容について紹介します。
船舶普通期間保険
普通期間保険は、船舶が沈没、座礁、座州、火災、他の船舶との衝突等の海上固有の危険に遭遇したことによって被る船舶自体の損害、費用、および賠償責任のうち衝突により相手船と相手船上の積荷または財物に与えた損害に対する賠償責任等によって被る損害を補償する保険です。
下記の費用を補償します。
・損害防止費用
・衝突損害賠償金
・共同海損分担額
・修繕費Ⅰ
・修繕費Ⅱ
船主責任保険(P&I保険)
船主責任保険は、船舶の運航・使用・管理に伴い、船主に生じる法律上の賠償責任や費用を補償する保険です。
普通期間保険では保険金のお支払いの対象とならない船主の責任あるいは費用を補償するのが、船主責任保険(P&I保険)です。
下記の場合に保険金が支払われます。
賠償責任 | 船舶の運航、使用または管理により次の法律上の賠償責任を負う場合 ・人の死傷・疾病に対する賠償責任 ・他船または他船上の積荷等に与えた損害に対する賠償責任など |
費用 | 船舶の運航、使用または管理により次の費用を支出する場合 ・人命救助費、遺骸捜索費 ・船長または乗組員の送還費用など |
損害防止費用 | この保険で補償する損害に関し支出した次の費用 ・損害の防止軽減に必要または有益な費用 ・第三者に対する損害賠償請求権の行使または保全に要する費用など |
船舶戦争保険・船舶不稼働損失戦争保険
船舶戦争保険は、普通期間保険などで補償されない戦争危険によって被る船舶自体の損害、費用、賠償責任を補償する保険です。
普通期間保険では保険金のお支払いの対象とならない、戦争、内乱、海賊、テロなどの戦争危険による損害を補償します。
係船保険
係船保険は、港内等の安全な係留場所で長期間休航する船舶を対象とした保険です。
航海保険
航海保険は、船舶を海外へ輸出するため現地に回航する場合、浮ドックやタンクなど特殊な物件を回航する場合等にある港から他の港まで特定の一航海に限ってお引受する保険です。
普通期間保険をしている場合は、航海保険は不要です。
漁業保険の保険料は?
保険料は、規模や従業員数や業務内容によって保険料が算出されます。
保険料の相場が一概にいくらであるかは、言えません。
まずは、漁業に必要な保険を取り扱っている保険会社を探して見積もりを作ってもらい、複数を比較検討することをおすすめします。
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漁業保険の加入方法
最後に、漁業の保険への加入方法を紹介します。
民間の保険会社から加入
ご自身で保険会社を選び、直接加入する方法です。
民間の保険会社の場合、必要な補償をカスタマイズできる場合もあり、万が一の時に補償が足りないということを防げるでしょう。
水産庁の保険に加入
水産庁の保険制度を利用する場合は、水産庁に問い合わせをします。
お住まいの地域の、水産課などに問い合わせても良いでしょう。
まずは、資料などを送付してもらうところから始めることをおすすめします。
日本漁船保険組合から加入
日本漁船保険組合に問い合わせて、加入する方法もあります。
保険組合の支所は、全国に約50ヶ所あるため、お近くの日本漁船保険組合に問い合わせましょう。
まとめ
漁業では、人の努力では防げないトラブルが発生する可能性があるため、保険に加入してリスクをカバーする必要があります。
万が一、トラブルが発生した場合でも保険に加入していると迅速に対応できるため、特に個人事業主や一人親方の場合は保険に加入することをおすすめします。
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