学資保険の満期は何歳で設定するのが良いのかな?
学資保険の満期保険金を受け取る時に確定申告は必要なの?
学資保険の満期を設定する際に、本当に設定したタイミングで良いのか不安になる方も少なくないでしょう。
今回は、学資保険の満期について分かりやすく解説します。
この記事を読んだあなたは、学資保険の満期について仕組みやかかる税金を理解することができるでしょう。
学資保険とは?
学資保険とは、子どもの教育資金を計画的に準備するための保険商品です。
主に子どもが小学校・中学校・高校・大学へ進学する際の学費や生活費を補うために利用されます。
契約者(親・祖父母)が保険料を一定期間支払うことで、契約時に決めた年齢や進学する時に保険金が給付されます。
万が一、契約者に不測の事態があった場合は、その後の保険料の支払いが免除され給付金が予定通り支払われる仕組みが特徴です。
子どもが不自由なく教育を受けられるために、学資保険に加入する親は多いでしょう。

学資保険の満期とは?
学資保険の満期とは、学資保険の保険契約が満了する時期のことです。
「満期保険金」を受け取れるタイミングのことを指します。
満期保険金は、主に子どもの大学入学金や授業料などの進学資金として使われることを想定して設計されています。
満期保険金を受け取る時には、金額や条件によっては税金がかかる場合もあります。
また、学資保険に付帯したその他の保障も同時に終了するため、注意が必要です。
学資保険の受け取り方は?
学資保険には、「満期保険金」を受け取れる以外に、「進学祝い金」を受け取れる商品も存在します。
小学校・中学校・高校に進学するタイミングで一時金を受け取り、満期のタイミングでも満期金が支払われます。
この場合、「進学祝い金」として受け取った金額分は、「満期保険金」から引かれます。
「満期保険金」のみを受け取るプランの方が、満期時に多くの金額が支払われるため、どちらのプランが合っているかを考える必要があるでしょう。
学資保険の満期のタイミングは?
学資保険では、契約時に「満期年齢」を選ぶ仕組みになっており、多くの家庭では18歳満期で加入する場合が多いです。
これは、子どもが高校を卒業して大学に入学するという一番教育費がかかるタイミングだからです。
一般的には「18歳満期」以外にも、「17歳」「20歳」「22歳」から選択でき、それぞれの年齢で目的や使い方が多少異なります。
17歳満期と18歳満期
「17歳満期」「18歳満期」に設定する場合は、専門学校や大学の受験料や入学時に必要な費用に備えることが可能です。
早生まれのお子さんの場合は、「18歳満期」だと、入学金など必要が必要なタイミングで満期保険金が受け取れない可能性があります。
例えば下記のような場合の「17歳満期」と「18歳満期」について、見てみましょう。
17歳満期 | 18歳満期 | |
---|---|---|
子どもの誕生日 | 2025年3月1日 | |
学資保険の契約日 | 2025年5月1日 | |
満期日 | 2042年4月30日 | 2043年4月30日 |
満期日の子どもの学年 | 高校3年生 | 大学1年生 |
早生まれの場合、満期保険金を大学の受験料や入学金に充てることは難しいです。
「17歳満期」も検討して、いざという時に困らないような受け取り方を考えましょう。
・受験費用
・受験のための交通費・宿泊費
・入学金
・授業料
・教科書代
・一人暮らしの準備金
20歳満期と22歳満期
「20歳満期」「22歳満期」に設定する場合は、専門学校や大学の学費や卒業後に社会人生活をはじめるために必要な費用に備えることが可能です。
また、長期留学や理系で中間費用にお金がかかる学部などに進学した場合も助かります。
教育資金を準備するための保険なのに、専門学校や大学を卒業するタイミングでお金を受け取るのに疑問を抱く方も少なくないでしょう。
しかし、満期までの期間を長く設定することで、保険の運用期間が長くなるため、返戻率が高くなる傾向があります。
学資保険で18歳満期が多いのはなぜ?
多くの家庭が18歳満期を選ぶのは、大学入学時の支出が最も大きく、確実にまとまった資金が必要になるタイミングだからです。
特に、大学入学費用は「合格発表から数日以内に数十万円以上の入学金を支払う」必要があり、自己資金で対応するには不安が残ります。
「18歳満期」は、このような支払いに間に合うように設計されているため、多くの家庭に選ばれています。
学資保険の満期はいくらにすべき?

学資保険の満期金額は、お子さまの進学費用をカバーできる金額を目安に設定するのが基本です。
特に、大学進学時にお金がかかります。
大学にかかる費用(自宅から通学する場合)
授業料、その他の学校給付金 | 修学費、課外活動費、通学費 | 合計 | |
---|---|---|---|
国立 | 480,100円 | 118,500円 | 598,600円 |
公立 | 465,700円 | 117,300円 | 583,000円 |
私立 | 1,160,100円 | 148,000円 | 1,308,100円 |
引用:独立行政法人_日本学生支援機構_令和う4年度学生生活調査結果
上記の費用に加えて、大学受験費用や下宿・一人暮らし費用がかかることを考えると200万円〜300万円前後を目安とする家庭が多いです。
学資保険以外でも、貯金やNISA、生命保険などの複数の方法で教育資金を準備される方も少なくないでしょう。
そのため、各家庭の状況に合わせて満期保険金をいくらにすべきかを検討する必要があります。
学資保険の満期時に税金はかかる?
学資保険の満期保険金を受け取る場合、税金がかかるケースがあります。
こちらについては、下記の記事で詳しく解説しているため、ご確認ください。

満期保険金が200万円の場合の税金は?
満期保険金が200万円の場合の、税金の例を紹介します。
一番多いケースである、契約者と受取人が同じ母親と仮定します。
支払保険料総額:150万円
満期保険金:200万円
200万円-150万円-50万円(特別控除)=0円
課税なし
支払保険料総額:120万円
満期保険金:200万円
200万円-120万円-50万円(特別控除)=30万円
30万円×1/2=15万円
15万円が所得税・住民税の課税対象額になる
満期保険金が200万円と同様の場合でも、支払った保険料の総額によって税金がかかるかが変わってきます。
保険会社の商品プランをしっかりと確認して、学資保険に加入することをおすすめします。
学資保険の満期!年末調整は必要?
学資保険の年末調整では、基本的に満期保険金の受け取りは関係しません。
年末調整で関係してくるのは、保険料の支払いです。
なぜなら、年末調整の控除対象となる「生命保険料控除」が適用されるからです。
支払っている保険料の控除を受けるために年末調整が必要となります。
学資保険の満期!確定申告をするのか?
学資保険の満期受取時に受け取るお金は、確定申告が必要です。
しかし、申告が必要であるかは金額によって異なります。
確定申告は必要?
満期保険金を受け取ったからといってすべての場合に申告が必要なわけではありません。
受け取った金額と支払った保険料の差額によって、申告が必要であるかが決まります。
誰が保険料を支払って、誰が保険金を受け取ったかと、受け取った金額によってかかる税金も異なります。
満期保険金を受け取っても確定申告が不要な場合は、下記の通りです。
・一時所得の計算結果が0円以下の場合
・サラリーマンで、給与以外の所得が20万円以下の場合
・贈与税の課税額が基礎控除内(年間110万円以下)の場合
例外もあるため、ご自身が受取人の場合で確定申告が必要になるかは、保険会社や専門家に相談することをおすすめします。
必要な手続き・必要書類
学資保険の満期保険金に関する確定申告を行う際に必要となる主な書類は下記の通りです。
書類名 | 説明 |
---|---|
満期保険金支払通知書 | 保険会社から送付される。受取金額の証明。 |
保険契約書のコピー | 契約内容・契約者・受取人・払込保険料が分かるもの。 |
確定申告書 | 申告する際に使用。国税庁HPまたは税務署で入手可。 |
マイナンバーカード類 | 通知カードやマイナンバーカードのコピー等。本人確認のため。 |
まとめ
学資保険の満期は、満期保険金をどのような目的で使いたいかによって満期時期を決めることが大切です。
一般的には、大学入学に合わせて「18歳満期」に設定する家庭が多いです。
また、満期保険金を受け取る方法によっては税金がかかるケースもあるため、契約前にしっかりと内容を確認することをおすすめします。
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