急にまとまったお金が必要になって学資保険の貸付を利用したいけど、貸付を使うのは親として恥ずかしい気がする……
学資保険の貸付制度や返済方法について詳しく知りたい。
学資保険の貸付を利用したいけれど、子どものための貯金を使うのは気が引ける方も少なくないでしょう。
実は多くの方が利用している制度で、万が一困った時のために仕組みを知っておくだけでも安心できます。
今回は、学資保険の貸付制度について詳しく解説します。
この記事を読んだあなたは、貸付制度の仕組みやメリット・デメリットを理解することができるでしょう。
学資保険とは？
学資保険とは、子どもの教育資金を計画的に準備するための保険商品です。
主に子どもが小学校・中学校・高校・大学へ進学する際の学費や生活費を補うために利用されます。
契約者(親・祖父母)が保険料を一定期間支払うことで、契約時に決めた年齢や進学する時に保険金が給付されます。
万が一、契約者に不測の事態があった場合は、その後の保険料の支払いが免除され給付金が予定通り支払われる仕組みが特徴です。
子どもが不自由なく教育を受けられるために、学資保険に加入する親は多いでしょう。
学資保険の貸付制度とは？
解約しなくても保障を残したまま借り入れが可能
学資保険の貸付制度は、保険契約を解約せずに、払い込んだ保険料を担保にして一時的にお金を借りることができる仕組みです。
今まで払い込んだ保険料からお金を借りるというイメージです。
返済する場合は利息が付くため、利息分も含めて返す必要があります。
しかし、保障内容はそのまま継続されるため、教育資金の準備を続けながら急な出費にも対応できるのでおすすめです。
また、手続きも比較的簡単で、急を要する場合にも便利です。
ただし、貸付制度は契約者のみ利用できる制度のため、配偶者からの申し出は不可となるので注意しましょう。
貸付限度額は払っている保険料によって変動
貸付限度額は、これまでに支払った保険料(解約返戻金)で決まります。
一般的には解約返戻金の70〜90％程度が上限です。
そのため、契約年数が長くなるほど借り入れ可能な金額も増えていきます。
しかし、保険会社によって貸付限度額の割合は多少異なるため、保険会社に確認することをおすすめします。
返済期限は決まっていない
学資保険の貸付は返済期限が明確に定められていないことが多く、元本と利息をいつ返すかは契約者に委ねられています。
ただし、返済が長期化すると利息が増えるため、できるだけ早めに返済することをおすすめします。
返済方法はさまざま
学資保険の返済方法は3パターンあります。
・一括返済
・分割返済
・利息のみ返済
返済が難しい場合は、保険金からの相殺といった選択肢もあります。
貸付限度額内であれば、返済が完了していなくても借り入れが可能です。
しかし、借入総額が増えると返済するのが大変になるため、注意が必要です。
ライフスタイルや資金状況に合わせて返済方法を選べて便利ですが、借りる前に返済計画を立てることをおすすめします。
学資保険の貸付のメリット
学資保険の貸付を利用するメリットを紹介します。
解約せずにお金を借りられる
契約者貸付の一番のメリットは、契約を解約せずにまとまったお金を準備できることです。
保険を解約すると、せっかく子どものために貯めていた教育資金がなくなってしまいます。
再度、学資保険に加入したくても加入できないケースも考えられます。
しかし、貸付を利用することで、子どもの教育資金を守りながら、一時的な資金不足を乗り越えることが可能です。
カードローンより金利が低い
学資保険の貸付利率は、銀行や消費者金融のカードローンに比べて低めに設定されています。
学資保険の種類や契約条件によっては、加入年数が長くなるほど貸付金利が上がるケースもあります。契約内容を事前に確認し、損をしないようにすることが大切です。
また、最悪の場合返済できなかったとしても、将来受け取る保険金が減るだけで、必ず返済しないといけない訳ではありません。
どうしても家計が苦しくなった場合でも、借金をすることなく資金を調達できます。
特に、金利を抑えたい方にとっては、安心して利用できる選択肢でしょう。
借り入れ審査が不要
通常の借り入れと異なり、学資保険の貸付は審査が不要です。
契約者であればすぐに借り入れが可能で、急な出費にもスピーディに対応できます。
学資保険の貸付のデメリット
学資保険の貸付を利用するデメリットを紹介します。
保険金と返済額が相殺される
借りたお金を返済しないまま満期を迎えた場合、受け取る保険金から借入額と利息が差し引かれます。
最終的に受け取れる金額が減ることになるため注意が必要です。
利子が複利でつく
貸付には利息がつき、その計算方法は複利であることが多いです。
返済を先延ばしにすると利子が雪だるま式に増えてしまうため、計画的な返済が重要です。
学資保険の貸付を利用する場合は、必ず無理のない返済計画を立ててから利用することをおすすめします。
学資保険の貸付を使う場合の注意点
学資保険の貸付を使う場合の注意点が2つあります。
・保険が失効になる場合がある
・加入年数が長い方が金利が高いことがある
保険が失効になる場合がある
借入金の返済が長期間にわたって行われず、利息がかさんで解約返戻金を超えると、保険契約が失効してしまう可能性があります。
保障がなくなるリスクを防ぐためにも、返済状況は定期的に確認しましょう。
加入年数が長い方が金利が高いことがある
学資保険の種類や契約条件によっては、加入年数が長くなるほど貸付金利が上がるケースもあります。
契約内容を事前に確認し、損をしないようにすることが大切です。
契約者貸付の申請方法
学資保険の契約者貸付を利用する際の申請方法について紹介します。
契約している学資保険が「契約者貸付制度」に対応しているかを確認しましょう。
商品によっては制度が使えない場合もあります。
貸付を受けられる上限額や金利を保険会社に確認しましょう。
インターネット・電話・郵便・窓口のいずれかから、契約者貸付の利用申請を行います。
必要書類の提出が必須の場合は、求められた書類を提出しましょう。
提出書類は保険会社によって異なるため、確認が必要です。
申請が完了すると、1週間以内に指定した口座に貸付金が振り込まれます。
保険会社や申請方法によっては即日入金されるケースもあるため、振り込まれる日を保険会社に確認しましょう。
最近では、貸付をインターネットや電話などで手軽に利用することが可能です。
万が一、急な出費でまとまったお金が必要になった場合は保険会社に連絡をして、詳細を確認しましょう。
まとめ
学資保険の契約者貸付を利用することで、解約しなくてもまとまったお金が準備でき低金利・無審査でお金を借りられるため、困った時に役に立ちます。
しかし、貸付をして返済をしないままでいると、受け取れる保険金が減ったり、保険が失効したりする可能性があるため注意が必要です。
貸付を利用する場合は、家族で十分に話し合い、返済計画を立てましょう。
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