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車両保険の必要性と選び方、自動車保険の重要な要素を解説

自動車保険 車両保険

自動車を所有する方にとって、自動車保険は欠かせない存在で、その中でも車両保険は自動車保険の重要な要素の一つとして知られています。

しかし、「車両保険は本当に必要なのか」「どのように選べばいいのか」と疑問を抱く方も多いのではないでしょうか。

今回は、車両保険の必要性と適切な選び方について詳しく解説していきます

この記事を読んだあなたは、車両保険について十分な知識を得て、自分に合った判断ができるようになるでしょう。

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目次

車両保険の基本

車両保険とは?

車両保険とは、自動車保険の一種で、自身の車両に生じた損害を補償する保険です。

事故や災害によって車両が損傷した場合、修理費用や車両の時価額を保険金として受け取ることができます。

車両保険の特徴

・衝突事故だけでなく、火災、盗難、自然災害などによる損害も対象
・車両の修理費用や全損時の車両価額を補償する

一般的な自動車保険が対人・対物賠償を主な目的とするのに対し、車両保険は自身の車両の損害を補償します。

ただし、故意や酒気帯び運転による損害は補償対象外となることを覚えておきましょう。

車両保険は任意加入です。

車両の価値や使用状況が個人によって大きく異なるため、高級車所有者にとっては必須かもしれませんが、古い車の所有者には不要と判断されることもあるでしょう。

車両保険の加入率は?

車両保険の加入率の全国平均は46.6%1となっています。

対人賠償保険の加入率は75.2%、対物賠償保険の加入率は75.3%です。

これらの加入率から、多くの人が第三者に損害を与えた時のための保険には加入しているが、自身の車両に対する損害には備えていないことが分かります。

車両保険は保険料が高額であるため加入を見送る人もいますが、新車購入時や災害リスクの高い地域では、加入率が比較的高くなる傾向があるでしょう。

車両保険の補償範囲と限度額

車両保険の補償範囲は、事故や災害による車両の損害を幅広くカバーし、衝突、転覆、火災、盗難などが含まれます。

補償対象になる事例

・他車との衝突

・風による倒木で車が破損した

通常の摩耗や故障、違法改造による損害は補償外です。

限度額は、保険金の支払い上限を指し、通常は車両の時価額に設定されます。

例えば、300万円の車に対して限度額を250万円に設定すると、それ以上の支払いはありません。

限度額を低く設定すれば保険料は安くなりますが補償が不十分になり、逆に限度額を高く設定すれば十分な補償が得られますが、保険料は高くなります。

車両保険の選択時は、自車の価値や使用状況を考慮し、適切な補償範囲と限度額2を設定することが重要です。

車両保険が必要となるケース

新車や高級車の所有者

新車や高級車の所有者にとって、車両保険は必要な保険と言えるでしょう。

新車や高級車は高い車両価値を持つため、事故や盗難時の経済的損失が大きくなるからです。

新車の場合、購入直後から減価償却が始まりますが、その価値は依然として高額でしょう。

また、高額車の場合は、修理費用が通常の車両より高くなる傾向があります。

高性能な部品や特殊な材料を使用しているため、事故時の修理費用が予想以上に高額になり、盗難のリスクも高く、防犯システムが充実していても完全に防ぐことは困難です。

これらのリスクを考慮すると、新車や高額車の所有者は車両保険に加入することで、予期せぬ事態に備えることができます。

自身の経済状況と車両の価値を照らし合わせ、車両保険の必要性を慎重に検討することをおすすめします。

リースカーや借入れ車両の場合

リースカーや借入れ車両の場合、車両保険の加入は特に重要です。

実質的な所有者がリース会社や金融機関であるため、契約上、車両保険への加入が義務付けられていることがほとんどです。

リース契約や車両ローンの際、債務者である運転者には所有者責任が生じます。

万が一事故や盗難が発生した場合、車両の修理費用や残債の支払いが必要になるため、車両保険がなければ費用を全額自己負担しなければならず、経済的な負担が非常に大きくなるでしょう。

そのため、リースカーや借入れ車両を利用する際は、必ず車両保険に加入し、適切な補償を確保することが重要です。

事故や災害リスクの高い地域

事故や災害リスクの高い地域では、車両保険の重要性が一層高まります。

例えば、交通量が多い都市部や、自然災害が頻発する沿岸部などです。

警視庁の統計3によると、2022年の交通事故発生件数は東京都が最多で約3万件でした。

このような事故多発地域では、車両保険によって予期せぬ損害から自身を守ることができます。

また、地震や台風などの自然災害リスクが高い地域でも、車両保険は重要な役割を果たすでしょう。

車が水没した場合、車両保険があれば修理費用や買い替え費用を補償してもらえます。

自身の居住地域や走行エリアのリスクを考慮し、適切な保険選びをすることが重要です。

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車両保険は不要と言われる理由

車両保険が「いらない」と言われる理由として挙げられる点について、それぞれ詳しく説明します。

保険料が高くなるから

車両保険を付けると、保険料の総額が大幅に上昇する傾向があります。

特に、車両の年式が新しく、価値が高いほど保険料が高くなるため、「保険料に見合わない」と感じる人がいるでしょう。

修理費用が全額補償されない場合があるから

車両保険には免責額(自己負担額)が設定されていることが多く、修理費の一部を自己負担する必要があります。

また、修理費が車両の時価額を超える場合、支払われる保険金は車の時価額が上限になるでしょう。

そのため、修理費用が安い場合や車両の価値が下がっている場合は、車両保険に加入する意味がないと考える方もいます

車両保険を使うと翌年度以降の保険料が上がるから

車両保険を利用すると多くの場合、翌年度の保険の等級が下がり、保険料が大幅に上がります。

翌年度以降の保険料が数万円単位で増加する可能性があるため、「一度使うだけで、長期的に高い保険料を払い続けることになる」と感じ車両保険は必要ないと思う方もいるでしょう。

車両保険のメリットとデメリット

車両保険のメリット

車両保険加入のメリットは、事故や災害時の経済的補償と心の安心にあるでしょう。

例えば、自然災害による被害や盗難など、運転者の過失以外の事故でも補償されるため、予期せぬ出費から守られます。

補償範囲が広いため、路上駐車中に何者かに傷をつけられても、修理費用が保険で適用されます。

さらに、新車購入時に加入すると、経年劣化による車両価値の低下を考慮した特約を付けられることも多く、長期的な経済的メリットとなるでしょう。

これにより、事故発生時に新車同等の車両を購入できる可能性が高まります。

車両保険のデメリット

最も大きなデメリットは、高額な保険料です。

車両保険は他の補償と比べて保険料が高く、特に新車や高級車の場合はさらに高額になります。

また、補償対象にも制限があり、故意や重大な過失による損害、タイヤのみの損傷などは補償対象外となるでしょう。

契約時には、これらのデメリットを踏まえつつ、細かい契約条件を確認することが重要です。

特に、車両保険金額や免責金額、特約の有無などを十分に理解しておく必要があります。

さらに、車両保険を使用すると、翌年以降の保険料が上がる可能性があるでしょう。

これは等級制度によるもので、事故の内容によっては大幅な保険料アップにつながることもあります。

車両保険の加入を検討する際は、これらのデメリットと注意点を十分に理解し、自身の状況や予算に合わせて慎重に判断することが大切です。

車両保険の種類と選び方

車両保険 選び方

一般型とエコノミー型の違い

車両保険には、「一般型」と「エコノミー型」の2つのタイプ4があります。

保険会社によっては、エコノミー型を「車対車+限定A」などと違う呼び方をする場合もあるため、覚えておいてください。

一般型エコノミー型
補償範囲あらゆる事故による車両の損害を補償他の自動車との衝突・接触事故、および火災・盗難・いたずらによる損害のみ補償
保険料高め比較的安価
リスク評価幅広いリスクに対応限定的なリスクに対応

一般型は補償範囲が広いため、新車や高級車に適しています。

一方、エコノミー型は保険料が安いため、古い車や使用頻度の低い車に向いています。

自身の車の価値や使用状況を考慮し、適切な保険を選択することが重要です。

免責金額の設定と影響

車両保険を選ぶ際、重要な要素となるのが「免責金額」の設定です。

免責金額とは、事故の際に自己負担する金額のことで、これを高く設定すると保険料が安くなります。

免責金額を低く設定した場合は、小さな事故でも保険を使いやすくなりますが、保険料は高めになるでしょう。

適切な免責金額の選び方は、自身の経済状況と運転頻度を考慮することが大切です。

年間走行距離が少ない場合:高めの免責金額を設定して保険料を抑える

毎日の通勤で使用する場合:事故リスクが高まるため、低めの設定が安心できる

自身のニーズと予算に合わせて、保険料と自己負担のバランスを考えながら、最適な免責金額を選びましょう。

特約オプションの活用方法

車両保険の補償範囲をカスタマイズし、より自分のニーズに合った保護を得るには、特約オプションの活用が効果的です。

代表的な特約は下記の通りです。

・新車特約
・車両全損修理時特約
・車両超過修理費用特約 など

特約を選ぶ際は、自身の車の年式や使用状況、予算を考慮することが重要です。

例えば、新車購入直後なら新車特約が有利で、古い車なら修理費用に関する特約が有用かもしれません。

特約を付けることで、標準の車両保険では補償されない事態にも対応できるメリットがあります。

ただし、保険料は上がるため、費用対効果を慎重に検討しましょう。

車両保険を使うと等級はどうなる?

車両保険を使用すると、多くの場合で自動車保険の等級(ノンフリート等級)が下がり、翌年以降の保険料が上昇します。

保険金請求の内容によってダウンする等級が決まります。

ダウンする等級の例

・事故の場合:原則3等級ダウン

・自然災害・飛び石・盗難などの場合:1等級のみダウン

等級が下がると保険料が上がるため、車両保険を使わない方が得になるケースもあります。

車両保険を使うかの判断に迷った場合は、保険会社に車両保険を使用した場合の保険料の値上がりについてシュミレーションを出してもらうことをおすすめします。

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車両保険なしで対応する方法

自己資金での修理や買い替え

車両保険に加入せず、自己資金で修理や買い替えに対応する方法もあります。

この選択肢のメリットは保険料の節約ですが、高額な修理費用や予期せぬ事故に保険ではなくご自身で備える必要があります。

一般的に、軽度な修理なら5万円程度、中程度で20万円前後、大規模な修理では50万円以上かかることもあるでしょう。

例えば、5年以上の古い車や価値の低い車の場合、自己資金での対応が現実的かもしれません。

買い替えを選択する際は、修理費用が車両価値の50%を超える場合が一つの目安です。

ただし、この方法を選ぶ場合、予想外の出費に備えて、少なくとも車両価値の30%程度は常に貯蓄しておくことをおすすめします。

自己資金での対応は、リスクを自ら負う選択肢であり、十分な経済的余裕がある場合に検討すべきでしょう。

日常的な車両メンテナンス

事故や損害のリスクを最小限に抑えるため、日常的な車両メンテナンスと安全運転を心がけましょう。

・タイヤ点検
・オイル交換
・ブレーキパッドの確認 など

定期的な基本メンテナンスは、車両の安全性を高め予期せぬトラブルを防ぎます。

また、ドライブレコーダーの設置は、事故時の状況証明に役立ち保険なしでのリスク管理に有効です。

これらの対策を講じることで、車両保険がなくても一定のリスク管理が可能でしょう。

ただし、完全に事故や損害を防ぐことは難しいため、車両保険の必要性を慎重に検討することをおすすめします

車両保険に関する間違った認識

車両保険に関しては、さまざまな間違った認識が存在します。

ここでは、よくある3つの誤解とその正しい解説を紹介します。

誤解1:車両保険は新車にしか必要ない

この誤解は、新車の価値が高いため保護する必要性が高いという考えから生まれています。

しかし、事実は異なります。

車両保険は、車の年式や価値に関わらず、事故や災害による損害から車を守るために重要です。

中古車でも、修理費用が高額になる可能性があるため、車両保険の加入を検討する価値があります。

誤解2:車両保険は常に全額補償してくれる

この誤解は、保険の仕組みを十分理解していないことから生じています。

実際には、車両保険にも免責金額(自己負担額)が設定されていることが一般的です。

また、車の経年劣化による価値の低下も考慮されるため、必ずしも購入時の金額と同等の補償を受けられるわけではありません

補償内容と条件を十分に確認することが重要です。

誤解3:車両保険は高額すぎて費用対効果が低い

この誤解は、保険料のみに注目し、潜在的なリスクを過小評価することから生まれています。

確かに、車両保険は他の補償と比べて保険料が高くなる傾向がありますが、事故や災害時の高額な修理費用や、車両の全損時の補償を考えると、長期的には費用対効果が高い場合があります

自身の運転状況やリスク、車の価値などを総合的に判断して決めましょう。

これらの誤解を正しく理解することで、車両保険の必要性と価値を適切に評価できます。

個々の状況に応じて、最適な保険選択を行うことが重要です。

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車両保険の加入・見直しのタイミング

車両保険の加入・見直しのタイミングは、車の所有者にとって重要な検討事項です。

適切なタイミングで保険を見直すことで、必要な補償を確保しつつ、無駄な支出を抑えることができます。

ここでは、車両保険の加入や見直しが適切な3つの主要なタイミングについて解説します。

新車購入時

新車購入時は、車両保険の加入を真剣に検討すべき重要なタイミングです。

新車は高額な投資であり、その価値を守るために車両保険は不可欠でしょう。

特に、購入後3年間は車の減価償却が最も大きいため、この期間の保護は重要です。

リスク評価の観点から、自身の運転スキルや居住地域の事故率、駐車環境なども考慮しましょう。

新車購入時に車両保険に加入することで、愛車を長く安心して乗ることができます。

車の経年変化に応じて

車両保険は、車の経年劣化に応じて定期的な見直しが必要です。

車の年式が古くなり走行距離が増えるにつれて車両の市場価値は低下するため、これに伴い保険料と補償内容のバランスを調整することが重要となります。

具体的な見直しのポイントとしては、まず補償額の調整があります。

車両価値の減少に合わせて補償額を下げることで、保険料を抑えられる可能性があるでしょう。

また、特約の見直しも検討すべきです。

例えば、新車特約は車齢が進むにつれて必要性が低くなるため、外すことで保険料を節約できます

一方で、経年変化によって故障のリスクが高まる場合もあるため、必要に応じて車両故障特約の追加を検討するのも賢明です。

ライフステージの変化

ライフステージの変化に伴い、車両保険のニーズも変化します。

例えば、結婚して家族が増えると、より高額な補償が必要になる可能性があるでしょう。

出産や子育て期には、安全性の高い車両への乗り換えと共に、保険内容の見直しが重要です。

一方、退職後は運転頻度が減少し、保険料の見直しや補償内容の調整が可能かもしれません。

保険ニーズの調整が必要な理由は、各ライフステージで直面するリスクや経済状況が変化するためです。

見直しの際は、現在の生活スタイル、家族構成、収入、資産状況などを考慮しましょう。

また、車の使用頻度や目的、走行距離なども重要なポイントです。

まとめ

自動車保険の重要な要素である車両保険について、その必要性と選び方を詳しく解説してきました。

車両保険は、自動車所有者にとって大切な選択肢ですが、個々の状況によってその必要性は異なります。

車の価値、使用頻度、走行環境などを考慮し、自分に合った判断をすることが重要です。

大切な車を守るため、自身の状況をよく見極め、適切な車両保険を選択することが重要でしょう。

脚注

  1. 日本損害保険協会 ↩︎
  2. 損保ジャパン ↩︎
  3. 警視庁_都道府県別の交通事故発生状況(令和4年) ↩︎
  4. ソニー損保 ↩︎
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この記事を書いた人

保険相談Times(株式会社インシュアランスブレーン)では、海外旅行保険(留学・ワーホリ・駐在・海外長期渡航など)・火災保険・法人損保に関するお問い合わせを日々多数いただいています。その中で、お客様からのご質問・やり取りの中から「この情報は保険加入前に知っておいた方がいいな」といった内容を記事にまとめて保険の選び方を発信しています。
スタッフの詳細なご紹介:https://hokentimes.com/oversea/staff

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