生活保護を受ける場合は、学資保険はどうなるのかな?
生活保護受給中だけど、子どもの将来のために学資保険に入りたい……
生活保護を受けている世帯においても、子どもの将来のために少しでも教育資金を準備したいと考える方もいるでしょう。
今回は、生活保護を受給する場合に学資保険はどうなるのかについて解説します。
この記事を読んだあなたは、生活保護受給中の学資保険のルールについて理解できるでしょう。
学資保険とは?
学資保険とは、子どもの教育資金を計画的に準備するための保険商品です。
主に子どもが小学校・中学校・高校・大学へ進学する際の学費や生活費を補うために利用されます。
契約者(親・祖父母)が保険料を一定期間支払うことで、契約時に決めた年齢や進学する時に保険金が給付されます。
万が一、契約者に不測の事態があった場合は、その後の保険料の支払いが免除され給付金が予定通り支払われる仕組みが特徴です。
子どもが不自由なく教育を受けられるために、学資保険に加入する親は多いでしょう。

生活保護を受けながら学資保険に加入できる?
基本的に生活保護受給者は学資保険に加入できない
生活保護を受けている間は、基本的に学資保険に加入することはできません。
これは、生活保護制度が「最低限度の生活を保障する」ものであり、保険料の支払いがそれに反すると判断されるためです。
保険に加入することは、保有資産の増加とみなされる場合があり、扶助の対象外となる可能性があります。
子どもの将来のためといっても、原則として加入は制限されています。
学資保険に加入している場合は解約する必要がある
生活保護の申請時点で既に学資保険に加入している場合、多くの場合は保険を解約しないといけません。
生活保護の審査で資産がないかチェックされますが、学資保険が資産とみなされます。
特に、解約返戻金が一定額を超えている場合や、貯蓄性の高い保険の場合は資産性が高いと判断されやすくなります。
解約返戻金が多い場合は、解約返戻金を生活費として使用した後に生活保護の受給対象とされることもあるため、注意が必要です。
生活保護受給者が学資保険に入れない理由

学資保険は資産とみなされる
学資保険は子どもの将来の教育資金のために加入していたとしても、保険料を支払って積み立てる保険の性質から現金化が可能な「資産」として見なされます。
生活保護制度では、一定額以上の資産を保有している場合には、原則としてそれを処分し、生活費に充てることが求められます。
そのため、学資保険の契約や継続は、資産の保有とみなされ、制度の対象外となるリスクがあるのです。
資産に該当するか否かは、解約返戻金の額や満期時期などにも左右されるため、担当者に確認しましょう。
生活保護受給者の学資保険はバレるのか?
生活保護を受給する際、自治体の担当者は資産調査を行います。
この調査では、預貯金や保険契約なども含めて申告が求められます。
生命保険・学資保険も調査対象であり、申告をしなくても銀行口座や保険会社からの情報提供によって発覚する可能性が高いです。
また、意図的に申告しなかった場合は「不正受給」とみなされ、返還請求や刑事告発に発展するケースもあります。
正確な情報を申告することをおすすめします。
生活保護受給者が学資保険を解約しなくても良いケース
生活保護受給者の場合でも、学資保険を解約しなくても良いケースがあります。
・満期受取時期が15歳満期または18歳満期である
・解約返戻金が50万円以下
・就学目的であること
満期受取時期が15歳満期または18歳満期である
生活保護受給者であっても、満期保険金を受け取る時期が15歳・18歳である学資保険については、例外になります。
これは、「就学のための資金準備」と明確に認められ、生活の浪費や貯蓄目的でないと判断される場合があるからです。
ただし、事前に自治体の担当者へ相談し、用途や契約内容を説明する必要があります。
状況によっては許可される可能性があるため、必ず相談することをおすすめします。
解約返戻金が50万円以下
保険の解約返戻金が50万円以下であれば、資産と見なされない場合があります。
ただし、解約返戻金が増加していくタイプの学資保険であれば、将来的に上限を超える可能性もあるため、注意が必要です。
保険契約の詳細と解約返戻金の推移を確認し、自治体の担当者と相談して進めることが大切になります。
就学目的であること
学資保険が子どもの就学を目的としたものであり、その使用用途が明確である場合には、例外的に認められるケースも存在します。
特に、大学や専門学校進学時に使うための費用として計画的に積み立てていると判断されれば、生活保護の趣旨と相反しないと見なされることも多いです。
ただし、実際には自治体や担当者によって判断が異なるため、事前の相談と書面による確認をしっかり行うことをおすすめします。
まとめ
生活保護を受給している場合、原則学資保険に加入できません。
また、もともと入っていた学資保険を解約しなければならない可能性も高いです。
しかし、条件を満たせば学資保険の継続ができるケースもあるため、自治体の担当者に相談することをおすすめします。
本コンテンツは情報の提供を目的としており、保険加入その他の行動を勧誘する目的で、作成したものではありません。保険商品のご検討にあたっては、「契約概要」「注意喚起情報」「ご契約のしおり」「約款」などを必ずご覧ください。
本コンテンツの情報は、弊社が信頼できると判断した情報源から入手したものですが、その情報源の確実性を保証したものではありません。本コンテンツの記載内容に関するご質問・ご照会等には一切お答え致しかねますので予めご了承お願い致します。また、本コンテンツの記載内容は、予告なしに変更することがあります。