子どもの教育資金を準備するために、積立NISAや投資信託が学資保険の代わりになるのかな?
教育費に備えるためには、学資保険・積立NISA・投資信託のどれが良いのか知りたい。
お子様の教育資金を準備するために、どのような資産形成の方法が向いているのか検討する方も少なくないでしょう。
今回は、学資保険・積立NISA・投資信託の資産運用について分かりやすく解説します。
この記事を読んだあなたは、子どもの教育資金を準備するために向いている方法を理解することができるでしょう。
学資保険とは?
学資保険は、お子さまの教育費を計画的に準備するための保険商品です。
子どもの進学時期(小学校・中学校・高校・大学の入学)にお祝い金が支払われ、満期時には満期保険金が受け取れます。
また、契約者(親)に万が一のことがあった場合でも、保険料の支払いが免除され、満期時には予定通りの給付金が受け取れることが特徴です。

学資保険のメリット
学資保険は、契約者に万が一のことがあった場合、保険料の払込は免除されますがその後も教育費は受け取れる仕組みです。
また、払い込んだ保険料が年末調整や確定申告の控除対象となるため、税金の負担を軽減できます。
年払い・半年払・月払いと支払い方法は選択できますが、一定の保険料を定期的に支払うことや、受け取れる保険金が決まっているため、確実に決まった教育資金を準備できることがメリットです。
学資保険のデメリット
学資保険の返戻率は低下傾向にあるため、大きなリターンは期待できません。
また、途中で解約すると解約返戻金が払った保険料よりも少なく元本割れするリスクが高いです。
そのほかにも、自分の好きなタイミングでいつでもお金を引き出すことが出来ず、毎月の保険料も決まっているのでご自身のライフスタイルの変化に柔軟に対応できないことがデメリットでしょう。

積立NISAとは?
NISAは、「少額投資非課税制度」の略で日本政府が国民の資産形成を支援する目的で導入した非課税制度です。
通常であれば投資で得た利益には税金がかかりますが、NISAを活用して得た利益は一定枠までの利益が非課税になります。
2023年までは、「一般NISA」と「積立NISA」の2種類でした。
しかし、2024年からは新NISAとして「成長投資枠」と「積立投資枠」が設けられました。
これまでのNISAと新NISAの違いは、下記の表をご確認ください。
これまでのNISA (一般NISA) | これまでのNISA (積立NISA) | 新NISA (成長投資枠) | 新NISA (積立投資枠) | |
---|---|---|---|---|
口座開設期間 | 2023年末まで | 2042年まで(新規買付は2023年まで) | 2024年1月~ | |
非課税限度額 | 600万円 | 800万円 | 1,800万円(成長投資枠は1,200万円) | |
年間投資枠 | 120万円 | 40万円 | 240万円 | 120万円 |
非課税期間 | 最大5年 | 最大20年 | 無期限 |
積立NISAのメリット
積立NISAは、配当金や売却益の利益を一定額までは非課税で受け取れるため、税金がかかりません。
また、資金運用が比較的自由にできるところもおすすめです。
運用した資金は、任意のタイミングで売却することで現金化できるため、進学以外でも子どもの出費が増える時に自由にお金を引き出すことができます。
また、1年間に投資できる金額に上限はありますが、収入状況に合わせて投資する金額を変更できるため、柔軟な資金運用ができる点が魅力でしょう。
積立NISAのデメリット
積立NISAは運用が上手くいかないと元本割れをして損失が出る可能性があります。
投資商品を選ぶためには多少の知識が必要となるため、初心者の方は証券会社や銀行など専門家に相談することが重要です。
また、払い込んだ金額に対しての控除がないこともデメリットと言えるでしょう。
投資信託とは?
投資信託は、多くの投資家から集めた資金を専門家が運用し、利益を分配する金融商品です。
投資信託を購入すると、運用会社がそのお金を使って株などに投資をしてくれ、運用成果が出れば利益が分配されてマイナスの時は損失が出ます。
株式・債券・不動産など、幅広い資産に分散投資が可能です。
投資信託のメリット
投資信託は、少額から始められリスクを分散することが可能です。
また、知識があまりなくてもプロに投資をお願いするため、手頃に始めやすいということがメリットでしょう。
投資信託のデメリット
投資信託を利用する場合には、購入時・売却時・保有中に手数料が発生します。
また、元本が保障されていないため、投資した資金がなくなってしまったという最悪の事態も考えられます。
知識をつけながら、長期的に資産を分散することが大切です。
学資保険・積立NISA・投資信託を比較

学資保険・積立NISA・投資信託の違いについて、比較表で紹介します。
学資保険・積立NISA・投資信託の比較表
学資保険 | 積立NISA | 投資信託 | |
---|---|---|---|
運用方法 | 保険会社による運用 | 投資信託を通じて株式・債券などに投資 | 自由に投資信託を選択・購入 |
リスク | 低 ・元本保証に近い ・中途解約はリスクあり | 中 ・元本割れの可能性あり | 中~高 ・商品による |
リターン | 低 (年0.5~1.5%程度) | 中 (年3~5%想定) | 商品次第 (-数%〜年10%以上も) |
税制優遇 | 生命保険料控除 | 運用益が非課税 | あり |
保障機能 | あり | なし | なし |
運用期間 | 固定 (多くは18歳まで) | 自由 (新NISAでは非課税期間は無期限) | 自由 (自分で売買タイミングを決める) |
学資保険の代わり!積立NISAか投資信託どっちがおすすめ?
学資保険の代わりとして、積立NISAか投資信託のどちらを活用するのが良いか迷っている方も少なくないでしょう。
積立NISAと投資信託のどちらが良いかを断言することはできません。
なぜならば、各家庭状況に応じてどのように教育資金を準備するかは違うからです。
それぞれに向き不向きがあるため、目的とスタイルに応じて選ぶことが大切でしょう。
積立NISAが向いている方
・初心者、投資に不慣れな方
・税金を節約したい方
・教育費以外の資金にも使いたい方
・リスクを抑えたい方
積立NISAは、金融庁が認可した投資信託が対象のため、信頼性が高い商品です。
一定額までは運用益も非課税なので、効率よく資産を増やせるでしょう。
また、子どもの進学時に使う方も多いですが、それ以外でも資金が必要になった時に自由にお金を引き出せることが特徴です。
リスクを取りすぎたくはないけれど、貯金や学資保険よりも効率的に教育資金を準備したい方に向いています。
投資信託が向いている方
・多くの資金を投資したい方
・短期・中期での運用を考えている方
・投資の知識があり自分で運用を楽しみたい方
投資信託は、保険機能や子ども向けの金融商品ではありませんが、より自由に運用して資金を増やした分を教育費として準備するのに向いています。
自由に投資をして大きなリターンを狙いたい方に向いています。
積立NISAから投資信託か迷ったら、まずは積立NISAからスタートして慣れてきたら投資信託を追加するという方法もおすすめです。
学資保険と積立NISAの併用もあり?
積立NISAを学資保険の代わりとして活用するのも良いですが、学資保険と積立NISAを併用することも可能です。
学資保険で死亡リスクに備え、積立NISAで運用リスクを分散できます。
家計に余裕がある場合は、学資保険と積立NISAを併用することでより安心して教育費を貯められるでしょう。
家計に余裕がない場合は、無理をして併用しても苦しい思いをするだけなので、まずは学資保険で基本の教育資金を確保することをおすすめします。
まとめ
学資保険の代わりとして、積立NISA・投資信託で教育資金を準備することが可能です。
学資保険・積立NISA・投資信託、それぞれの特性を理解し家庭に合った方法を選びましょう。
また、学資保険と積立NISA・投資信託を併用して教育資金を準備することで、リスクを分散しながら手厚くと子どもの将来のために資金を備えることができるためおすすめです。
本コンテンツは情報の提供を目的としており、保険加入その他の行動を勧誘する目的で、作成したものではありません。保険商品のご検討にあたっては、「契約概要」「注意喚起情報」「ご契約のしおり」「約款」などを必ずご覧ください。
本コンテンツの情報は、弊社が信頼できると判断した情報源から入手したものですが、その情報源の確実性を保証したものではありません。本コンテンツの記載内容に関するご質問・ご照会等には一切お答え致しかねますので予めご了承お願い致します。また、本コンテンツの記載内容は、予告なしに変更することがあります。